合同記号
合同記号(ごうどうきごう)は、元来、合同式の合同(モジュロ)を表すための記号であり、「≡」(コングルエント)が使われる。
記号「≡」は、それ以外に、以下の意味:
でも使われる。これらは、記号「≡」を使う以外の記法もあるので、必要に応じ、それらの記法についても述べる。
文字名称は、UnicodeとJIS X 0213では「identical to」(~に恒等である)、日本語では「常に等しい/合同」とも呼ばれる。
各々の意味
使用例
などはいずれも、「a と b は m を法として合同である」すなわち「a と b の各々を m で割った余りが等しい」ことを意味する。ここで、「合同記号」とは「≡」のみのことであり、「mod」は含めない。
法が文脈から明らかだったり、法によらず合同式が成立する場合は、
と法を省略できる。
幾何学的な合同
歴史
ゴットフリート・ライプニッツは、1710年にベルリン大学のジャーナル誌であるベルリン論集(Miscellanea Berolinensia)に発表したMonitumで、「≃」(1本線の上にチルダ)を図形の合同を表す目的として使用した[2]。
ヨハン・フリードリッヒ・ハセラーは、1777年にAnfangsgründe der Arith., Alg., Geom. und Trigで「≌」[注 1](等号の上に逆チルダ)を使用した[2]。
現在の用法
現在、多くの国で、モルワイデの「≅」(等号の上にチルダ)を使う[3]。
例外的に、日本・韓国[4]では、もっぱら「≡」(3本線)を使う。合同記号として「≡」を用いたのはボーヤイ・ヤーノシュである[5]。
ハセラーの「≌」(等号の上に逆チルダ)を使うこともある。
2次元図形に対して使う機会が多いが、3次元以上の場合にも同じ記号が用いられる(1次元以下にも理論上定義できるが使う意義はほとんどない)。
合同否定
「≢」は、UnicodeとJIS X 0213では「not identical to」(恒等でない)、日本語では「合同否定」とも呼ばれる。
「A ≢ B」は、「A ≡ B でない」ことを意味する。たとえば:
は、「a と b は m を法として合同でない」すなわち「a と b の各々を m で割った余りが異なる」ことを意味する。
符号位置
| 記号 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 名称 |
|---|---|---|---|---|
| ≡ | U+2261 | 1-2-65 | ≡≡ | 常に等しい、合同 identical to |
| ≃ | U+2243 | 1-2-76 | ≃≃ | 漸進的に等しい、ホモトープ asymptotically equal to |
| ≅ | U+2245 | 1-2-77 | ≅≅ | 同形 approximately equal to |
| ≌ | U+224C | | ≌≌ | すべて等しい all equal to |
| ≢ | U+2262 | 1-2-75 | ≢≢ | 合同否定 not identical to |
※欧米では、相似関係を表すのに「∽」ではなく「~」が一般的に使用されているため、≌は≅と表すこともある。
脚注
注釈
- Unicode Consortium『the Unicode Standard』により、この文字の例示された字体は逆チルダとなっているが、チルダか逆チルダかは異字体の関係でありどちらでもよいと解説されているので、表示環境によってはチルダとなる。
出典
- Earliest Uses of Symbols of Number Theory
- Earliest Uses of Symbols from Geometry
- Geometric Congruence -- from Wolfram MathWorld
- 작도와 도형의 합동 도형의 합동
- 黒木哲徳『なっとくする数学記号』講談社〈ブルーバックス〉、2021年、107頁。ISBN 9784065225509。
- Defined -- from Wolfram MathWorld
- Thompson, Ambler; Taylor, Barry M (March 2008). Guide for the Use of the International System of Units (SI) — NIST Special Publication 811, 2008 Edition — Second Printing. Gaithersburg, MD, USA: NIST
- Equivalent -- from Wolfram MathWorld