アバルクーフ

アバルクーフペルシア語: ابركوه、Abarkūh/Abar Kūh/Abarghoo/Abarkū/Abar Qū/Abarqūh[1])とは、イラン都市で、ヤズド州アバルクーフ郡の郡中心市に定められている。2012年時点の人口は23,752人[2]

アバルクーフ
ابركوه
位置
アバルクーフの位置(イラン内)
アバルクーフ
アバルクーフ
アバルクーフ (イラン)
アバルクーフの位置(中東内)
アバルクーフ
アバルクーフ
アバルクーフ (中東)
座標 : 北緯31度07分44秒 東経53度16分57秒
行政
イランの旗 イラン
  ヤズド州
  アバルクーフ郡
  アバルクーフ
地理
面積  
  市域  ? km2
人口
人口 (2012年現在)
  市域 23,752人
その他
等時帯 イラン標準時 (UTC+3:30)
夏時間 イラン夏標準時 (UTC+4:30)

アバルクーフは標高1,510mの地点に位置する[3]

名称

前イスラーム時代にはペルシア語で「山の上」を意味する「バルクーフ(bar-kūh)」の名前で呼ばれ、アラブ人の征服後に「クーフ」の部分がアラビア語化した「アバルクー(Abarqū)」の名前で呼ばれるようになった[4]。1971年に現在の市名であるアバルクーフに改称された[4]

歴史

10世紀のアバルクーフは、シーラーズエスファハーンイスタクールを結ぶ街道上に位置し、アッバース朝ブワイフ朝の時代に町は繁栄していた[5]。のちセルジューク朝の支配を経てモンゴル帝国と、その後継国家によって町は支配される。14世紀のアバルクーフは規模は小さいながらも豊かだったと記され、灌漑による農業と手工業が営まれていた[5]。また、イルハン朝インジュー朝ムザッファル朝ティムール朝白羊朝といった、町を支配した国家が鋳造した貨幣が出土している。サファヴィー朝時代のアバルクーフは、ヤズドなどの西部中央イランの都市とともに宮廷の高官の所領となっていた。

18世紀末からアフガン人の侵入が始まり、ザンド朝ガージャール朝の戦争に巻き込まれる[5]。ガージャール朝末期、アバルクーフは荒廃した無法地帯という悪評を得ていた[5]。現代のアバルクーフは主要な幹線から外れた位置にあるため、零落した町となっている[5]

名所、建築物

アバルクーフの近郊には、樹齢4000年とも言われる巨大なイトスギサルヴェ・アバルクーフが立っている[4]

アバルクーフにはサファヴィー朝以前の建築物が多く残るが、サファヴィー朝より後の時代に建てられた重要な建築物が見られないのは、通商路の変化によって町の富が失われたためだと考えられている[6]。金曜モスク、聖者廟などの建築物があり、修復作業が進められている[6]

町の建築物のひとつに、少なくともガージャール朝時代にさかのぼる4つのレンガ造りのヤフチャール氷室)が挙げられる。氷室は氷と食べ物を保存するための古代からの建築物で、冷蔵庫が発明される前から広く使われていた。[7]

脚注

  1. アバルクーフはGEOnet Names Serverこのリンクで見つけることができる。特別な検索ボックスを開け、「Unique Feature Id」で「-3051050」を入力し、「Search Database」をクリックする。
  2. World Gazetteer: Yazd — largest cities (per geographical entity) Archived 2012-12-08 at Archive.is
  3. Location of Abarkuh - Falling Rain Genomics Archived February 25, 2009, at the Wayback Machine.
  4. 佐藤秀信「アバルクーフ」『世界地名大事典』第3巻、朝倉書店、2012年、43頁。
  5. ABARQUH i. History”. Encyclopaedia Iranica. 2018年12月閲覧。
  6. ABARQUH ii. Monuments”. Encyclopaedia Iranica. 2018年12月閲覧。
  7. Abarkooh Ice House Iran (英語). untoldpersia.com. 2018年1月21日閲覧。

参考文献

  • 佐藤秀信「アバルクーフ」『世界地名大事典』第3巻、朝倉書店、2012年、43頁。
  • ABARQUH i. History”. Encyclopaedia Iranica. 2018年12月閲覧。
  • ABARQUH ii. Monuments”. Encyclopaedia Iranica. 2018年12月閲覧。

外部リンク

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