アマータ
神話
ウェルギリウスの叙事詩『アエネーイス』によると、アマータと夫ラティーヌスとの間には息子がいたが、若くして世を去り、娘のラーウィーニアしかいなかった[2]。彼女の娘には非常に多くの求婚者が現れた。その中でも結婚相手の最有力の候補はトゥルヌスであり、アマータは娘をトゥルヌスと結婚させようと熱心に考えていた[3]。後に英雄アエネーアースがラーウィーニアとの結婚を求めてきたとき、アマータはトロイア人を憎む女神ユーノーによって呼び出された復讐の女神アレークトーに扇動され、ラーウィーニアとトゥルヌスの婚約が既に成立していると主張して反対した。しかしその効果がなかったとき、アレークトーの蛇に突き動かされて狂乱した。その様子を見るとアレークトーはさらにトゥルヌスとアエネーアースの戦争を画策して回った[4]。この物語は『アエネーイス』第7巻の大部分を構成している。トゥルヌスが戦死したことを知ると、アマータは首を吊って死んだ[5][6]。
脚注
- 高津春繁『ギリシア・ローマ神話辞典』p.27。
- 『アエネーイス』7巻50行-53行。
- 『アエネーイス』7巻54行-57行。
- 『アエネーイス』7巻286行以下。
- ハリカルナッソスのディオニュシオス、1巻64。
- Schmitz, Leonhard (1867). "Amata". In William Smith (ed.). Dictionary of Greek and Roman Biography and Mythology. Vol. 1. Boston: Little, Brown and Company. p. 137.
参考文献
- ウェルギリウス『アエネーイス』岡道男・高橋宏幸訳、京都大学学術出版会(2001年)
- 高津春繁『ギリシア・ローマ神話辞典』岩波書店(1960年)
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