アルファロメオ・33 ストラダーレ

33 ストラダーレ(33 Stradale)は、イタリアの自動車メーカーであるアルファロメオが製造・販売したスポーツカーである。

初代(1967年-1969年)

アルファロメオ・33 ストラダーレ(初代)
フロントビュー
リアビュー
概要
製造国 イタリアの旗 イタリア
販売期間 1967年 - 1971年
ボディ
乗車定員 2名
ボディタイプ 2ドア クーペ
エンジン位置 ミッドシップ
駆動方式 後輪駆動
パワートレイン
エンジン 1,995cc V型8気筒 DOHC 16バルブ 自然吸気
最高出力 230PS/8,800rpm
最大トルク 21kg・m/7,000rpm
変速機 6速MT
サスペンション
前 独立懸架
後 独立懸架
車両寸法
ホイールベース 2,350 mm
全長 3,970 mm
全幅 1,710 mm
全高 990 mm
車両重量 700 kg

33 ストラダーレは、レーシングカーであるアルファロメオ・ティーポ 33の技術を応用して製造された[1]。車名のストラダーレはイタリア語で道路を意味し、公道走行可能な車両であることを表している[2]。

ステランティスや、イタリアのアルファロメオ博物館のホームページでは車名を「33 ストラダーレ」としているが、日本では「ティーポ 33 ストラダーレ」や「ティーポ 33/2 ストラダーレ」などの異なった車名で表記される場合もある[1][3][4][5]。

33 ストラダーレはレーシングカーの開発にかかる費用を賄うために開発・販売された。合計で18台分のシャシーが製作された。高価な車両価格や製造上の問題などのため、実際にボディを装備し販売された車両は12台程度とみられ、残りのシャシーは後述のコンセプトカーの製造のためなどに使用された[3]。

1967年9月10日、フォーミュラ1世界選手権のイタリアGPが開催されるモンツァでプロトタイプが先行公開され、その数週間後のトリノモーターショーで正式にデビューした[1]。デザインはフランコ・スカリオーネが担当した。車体の製作を担当したのは、ミラノのカロッツェリア・マラッツィであった[3]。

インテリア

シャシーは同社のレーシングカーであるティーポ33/2のものをベースとしているが、ホイールベースは100mm延長されている。また、運転席周辺にスチール板による補強がなされるなど、市販のための改良が施された[3]。バタフライドアと呼ばれる開閉機構を持つ最初のロードカーである[2]。

エンジンはアルファロメオのレーシングチームであるアウトデルタのカルロ・キティにより設計され、レーシングカーの技術を用いた新開発のものであった。排気量は1,995ccで、バンク角90度のV型8気筒DOHC16バルブ自然吸気。SPICA製燃料噴射を持ちボア×ストロークは78mm x 52.2mm、圧縮比は10.5:1。エンジン出力は8,800rpmで227馬力、レブリミットは10,000rpmに設定された。トランスミッションはバレリオ・コロッティ製の6速マニュアル。最高速度は時速160マイル程で、0-60mph(0–97km/h)加速は6秒未満とされる[6][7]。

プロトタイプ(左)と市販車(右)の比較、ヘッドライトやフェンダー後部のスリットの有無などの違いが見て取れる。

製造された車両の内、最初の2台はプロトタイプで片側2灯式のヘッドライトを備えていた。公道で使用するにあたり、このライトが高さ規制に適合していなかったため、市販仕様では1灯式に変更された[2]。この他にもフェンダー後部のスリットなど、プロトタイプと市販車でボディ形状に違いがみられる。また、エンジン出力もプロトタイプの270馬力に対し、市販車では230馬力にデチューンされていた[3]。

コンセプトカー

アルファロメオ・カラボ

33 ストラダーレのために製造されたシャシーの内、販売されずに残ったものは同社のコンセプトカーの製作に使用された。

最初に製作されたコンセプトカーは、マルチェロ・ガンディーニがデザインしベルトーネが手掛けたカラボで、1968年のパリ・モーターショーで公開された。約一か月後のトリノ・モーターショーではピニンファリーナが手掛けたP33ロードスターが公開された。1969年には同じくピニンファリーナにより33/2クーペ・スペチアーレが、イタルデザインからはイグアナが製作されている。1971年にはピニンファリーナ製作のアルファロメオ・33 ピニンファリーナ クネオが、1976年にはイタルデザインがナバホを製作している[3]。

2代目(2023年-)

アルファロメオ・33 ストラダーレ(2代目)
概要
製造国 イタリアの旗 イタリア
販売期間 2023年 -
ボディ
乗車定員 2名
ボディタイプ 2ドア クーペ
エンジン位置 ミッドシップ
駆動方式 後輪駆動 (エンジン仕様)
全輪駆動 (EV仕様)
パワートレイン
エンジン 3.0L V型6気筒 ツインターボ
モーター 3基
最高出力 620PS (エンジン仕様)
750PS (EV仕様)
変速機 8速DCT
サスペンション
前 ダブルウィッシュボーン式
後 ダブルウィッシュボーン式
車両寸法
ホイールベース 2,700 mm
全長 4,637 mm
全幅 1,966 mm
全高 1,226 mm
車両重量 1,500 kg

2023年8月30日、アルファロメオは2代目の33 ストラダーレを発表した。33台の限定生産で、価格は約300万ユーロ(4億7,500万円)。2022年のF1イタリアグランプリで購入候補者にデザインスケッチが公開された後、数週間で完売したという[8][9]。

エクステリアのデザインは初代33ストラダーレから着想を得ており、楕円型のヘッドライトやバタフライドア、テールライトなどが特徴となる。搭載するパワートレインはV型6気筒エンジンか3基のモーターを搭載したEV仕様の2種類が存在し、購入者はどちらかを選択できる[10]。

V6エンジンは同社のジュリアなどにも搭載される2.9L V6を改良したもので、排気量はボアアップされ3.0Lとなり、出力は100馬力増加して620馬力となった。トランスミッションはZF製。一方バッテリーEVパワートレインはアルファロメオの市販モデルとしては初採用となり、3基のモーターで最高出力は750馬力。航続距離はWLTPサイクルで約450km[9]。

最高速度は333km/h、0-100km/h加速は3秒以下と公表されている。開発時にはF1ドライバーのバルテリ・ボッタスがテストを行った[8]。

モノコックはカーボンファイバー製でHフレームはアルミニウム製。バタフライドアのフレームもカーボンファイバー製でリアウインドウにはポリカーボネートが使われている[10]。

車両の製造はカロッツェリア・トゥーリング・スーパーレジェーラが担当する。インテリアや装飾などは購入者の希望によりカスタマイズ可能で、車両識別番号(VIN)の下8桁も自由に選択できる[9][10]。

脚注

  1. ““Storie Alfa Romeo”, settima puntata – La rivoluzione di forme e colori: 33 Stradale, Carabo e Montreal”. stellantis. 2022年10月22日閲覧。
  2. Simón Gómez. “1967 Alfa Romeo 33 Stradale: Supercar Sunday”. motor1.com. 2022年10月22日閲覧。
  3. “Tipo 33/2 Stradale”. Alfa Romeo. 2022年10月22日閲覧。
  4. “33 STRADALE PROTOTIPO”. museoalfaromeo. 2022年11月7日閲覧。
  5. “4C Spider 33 Stradale Tributo”. Alfa Romeo. 2022年11月7日閲覧。
  6. JONATHAN LOPEZ. “1967 - 1969 Alfa Romeo 33 Stradale”. topspeed.com. 2023年3月5日閲覧。
  7. Vlad Radu. “The 33 Stradale: Alfa Romeo’s Masterpiece and the Pinnacle of Italian Design”. autoevolution.com. 2023年3月5日閲覧。
  8. “Alfa Romeo 33 Stradale:夢への挑戦”. stellantis. 2023年1月5日閲覧。
  9. “アルファ・ロメオ33ストラダーレ 空力と美を追求した限定生産車 3.0L V6に同社初のBEVも設定”. AUTOCARJAPAN. 2023年1月5日閲覧。
  10. “アルファ・ロメオの新型スーパースポーツ「33ストラダーレ」がデビュー”. webCG. 2023年1月5日閲覧。

関連項目

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