エルティ932・ガーデンシティ草津

エルティ932・ガーデンシティ草津(エルティくさつ・ガーデンシティくさつ)は、滋賀県草津市にある市街地再開発ビルである。

草津駅前再開発ビル(エルティ932)[1]
エルティ932・ガーデンシティ草津
エルティ932・ガーデンシティ草津の位置(滋賀県内)
エルティ932・ガーデンシティ草津
情報
設計者 東畑建築事務所[1]
施工 大林組・笹川組建設工事共同企業体[1]
事業主体 草津駅前A地区市街地再開発組合[2][3]
管理運営 草津都市開発株式会社[4]
構造形式 鉄骨鉄筋コンクリート構造[5]
敷地面積 7,812.11 m²
建築面積 6,372.73 m² [5]
延床面積 51,692.06 m² [5]
階数 地上18階・地下1階・塔屋1階[5]
高さ 59.9 m[4]
着工 1986年(昭和61年)11月29日[6]
竣工 1989年(平成元年)3月[5]
開館開所 1989年(平成元年)4月1日[7][8]
所在地 滋賀県草津市大路1-1-1[4]
座標 北緯35度1分16.6秒 東経135度57分41.5秒
エルティ932とヒカリ屋(営業当時)の旧ロゴ

歴史・概要

再開発から開業へ

JR草津駅周辺を再開発し、既存の商店街を含む市街地の高層化をすると共に、大型店などとの併存させる構想が生まれたのが始まりである[9]。

この駅周辺再開発の一端として東口側の地権者などが集まって「草津市駅前A地区都市再開発準備組合」を設立し[10]、当時滋賀県内では最高層となる18階建ての超高層ビルを建設する構想をまとめた[11]。

この構想を実現するため、1985年(昭和60年)12月1日に「草津駅前A地区市街地再開発組合」を設立し、事業を本格化させた[2][3]。

そして、1986年(昭和61年)5月7日から対象地区内の店舗の営業を継続するための仮店舗を建設し[12]、同年9月13日に仮店舗での営業を開始することになった[13]。

当ビルは1986年(昭和61年)11月29日に着工されたが[6]、当ビルとも接続する草津駅前の歩行者デッキは同月に完成している[14]。

ビルの愛称は一般公募され、1987年(昭和62年)6月12日に「エルティ932」に決まった[15]。

また、ビルの運営会社として草津市などが出資して第三セクターを設立するため、1987年(昭和62年)10月15日に設立発起人会を開催することになった[16]。

1988年(昭和63年)5月に大規模小売店舗法に基づく商業調整会議で計画通りの規模での出店が認められ[17]、同年6月には61の出店事業者が決定した[18]。

当ビルは1988年(昭和63年)7月8日に上棟し[19]、同年10月25日に出店者による商店会の設立総会を開催するなど開業に向けた準備が進められた[20]。

また、同年12月10日には国道1号に通じる都市計画道路・草津駅前線(サンサン通り)が開通することになった[21]。

1989年(平成元年)4月1日にヒカリ屋を核店舗とする商業施設などで構成される「エルティ932」として開業した[8]。

なお、当施設に設置されたからくり時計の愛称は同年5月1日に「エルカリヨン932」が選ばれた[22]。

開業直前の1989年(平成元年)3月[23]と開業直後の同年4月14日の2回のボヤ騒ぎがあったが[24]、高級志向の品揃えなどが功を奏して初年度売上は目標を上回る約105億円となった[25]。

競合店の開業

草津駅西口にエイスクエアが[26]1996年(平成9年)3月26日に開業[27]。

当ビルと同じ東口には草津近鉄百貨店が1997年(平成9年)9月5日に開業し[28]、開業初年度に目標の約120億円をほぼ達成した[29]。 なお、草津近鉄百貨店は2003年(平成15年)3月1日に中部近鉄百貨店と合併し[30]、中部近鉄百貨店は2009年(平成21年)3月1日に近鉄百貨店と合併して[31]、近鉄百貨店草津店となった。

閉店や改装

1999年(平成11年)5月に地下1階を改装し、「昭和30年代の町並み」を模した飲食店街「ばんから横丁」を開業[32]。 尚、現在は、名称を変更して、地下飲食店街「EKI-CHIKA DINING」となっている。 その後、空きフロアに草津市が市の施設を入居させて支援する案が検討されたものの、2001年(平成13年)3月にはその支援案は撤回され、草津市の予算案は資金貸付などに切り替えられることになった[33]。 そのため、同年6月に草津市の施設が入居することを見込んでいたフロアのテナント募集を行うことになった[34]。

業績の低迷していた核店舗の「ヒカリ屋草津店」は、2005年(平成17年)11月末に当ビル内の食品や衣料品売り場などの営業を終え、閉店することになった[35]。

この「ヒカリ屋草津店」跡の地下1階から地上4階までの約7,600 m2は[36]、2007年(平成19年)2月に不動産業者の「ミキシング」が取得[36][37]。 同年7月14日にはこのうちの地下1階部分に子ども向けの娯楽施設を開設したのを皮切りに[38]、同年9月21日に「ガーデンシティ草津」として営業を再開させた[36]。 この「ガーデンシティ草津」はドラッグストアなどが先行開業した後、2008年(平成20年)3月8日に核店舗として阪急オアシス草津店が開業した[37]。 しかし、その直後の2008年(平成20年)5月16日に不動産業者の「ミキシング」が大阪地方裁判所に民事再生法の適用を申請して保全命令を受け、経営破綻した[39]。

2014年(平成26年)11月22日に地下1階にジュンク堂書店滋賀草津店が開業した[40]。

年表

テナント

低層階部分の店舗などが入居しているほか、上層階は集合住宅が入居する形で構想された再開発ビルである[3]。

低層階は、開業時点では、ヒカリ屋を核店舗とする商業施設で[8]、61の事業者のうち草津市外に本拠を置くのは20店と地元中心のテナントが出店することになった[18]。 また、「ヒカリ屋草津店」は地下1階から地上4階までの約7,600 m2で出店していた[36]。

しかし、草津市の施設入居も検討される(2001年(平成13年)3月に支援案を撤回)など空きフロアが増大し[33]、核店舗の「ヒカリ屋草津店」も2005年(平成17年)11月末に閉店することになった[35]。

「ヒカリ屋草津店」跡は2007年(平成19年)9月21日に不動産業者の「ミキシング」が「ガーデンシティ草津」として営業を再開させた[36]。

開業時のテナント構成は当地区としてはやや高級志向とされていたが[25]、「ガーデンシティ草津」では100円均一店やドラッグストアなどが導入された[36]。

地下1階部分には、1999年(平成11年)5月に「昭和30年代の町並み」を模した飲食店街「ばんから横丁」を開業したほか[32]、「ガーデンシティ草津」の開設時には子ども向けの娯楽施設が入居したが[38]、店舗面積約2,175 m2の[41]ジュンク堂書店滋賀草津店が2014年(平成26年)11月22日に開業している[40]。

営業時間

ビル開放時間 7時 - 24時30分(営業時間はテナントにより異なる)

  • 駐車場 7時 - 24時


脚注

  1. “作品作風 エルティ932”. 建築と社会 1989年5月号 (日本建築協会) (1989年5月1日).pp14
  2. “理事長に山本氏 草津駅前A地区市街地再開発組合”. 京都新聞 (京都新聞社). (1985年12月3日)
  3. “18階立て店鋪や住宅 草津駅前に再開発ビル建設”. 読売新聞 (読売新聞社). (1985年12月2日)
  4. “街づくり会社の実態・その近況・(その5) 「草津都市開発㈱」について/ビル名称エルティ932”. 市街地再開発 1994年1月号 (全国市街地再開発協会) (1994年1月1日).pp21-28
  5. “作品作風 エルティ932”. 建築と社会 1989年5月号 (日本建築協会) (1989年5月1日).pp17
  6. “地上18階立て 64年春に完成 草津・再開発ビル起工”. 読売新聞 (読売新聞社). (1986年11月30日)
  7. “開店予定情報”. ショッピングセンター 1989年4月号 (日本ショッピングセンター協会) (1989年4月1日).pp67
  8. “JR草津駅前 エルティ932オープン 消費税どこ吹く風 買い物客どっと”. 京都新聞 (京都新聞社). (1989年4月2日)
  9. “国鉄草津駅前を再開発 商店街も高層化 大型店と共存”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社). (1983年4月22日)
  10. “音声多重 再開発に猛暑忘れ”. 京都新聞 (京都新聞社). (1983年8月14日)
  11. “18階ビル(県内最高層)で一新 国鉄草津駅前 再開発プラン具体化 商業中核地区に”. 京都新聞 (京都新聞社). (1985年3月16日)
  12. “きょう仮店舗起工式 国鉄草津駅 再開発ビル建設で”. 京都新聞 (京都新聞社). (1986年5月7日)
  13. “仮設店舗きょうオープン 草津駅前A地区再開発計画進む 中庭に時計塔 16店、ビル完成まで”. 京都新聞 (京都新聞社). (1986年9月13日)
  14. “歩行者用デッキが完成 国鉄草津駅前 再開発ビルと連絡”. 京都新聞 (京都新聞社). (1986年11月22日)
  15. “愛称決まる 草津駅前の再開発ビル、一般公募で”. 京都新聞 (京都新聞社). (1987年6月13日)
  16. “草津駅前の再開発ビル 運営の第3セクター 15日に設立発起人会”. 京都新聞 (京都新聞社). (1987年10月13日)
  17. “出店は計画通り 商調協の話し合い終了 JR草津駅前「Lty932」”. 京都新聞 (京都新聞社). (1988年5月24日)
  18. “出店の61業者決まる 市外からは20店 草津駅前再開発ビル”. 京都新聞 (京都新聞社). (1988年6月21日)
  19. “18階ビルの棟上げ JR草津駅前の再開発”. 京都新聞 (京都新聞社). (1988年7月9日)
  20. “草津駅前の再開発ビル 商店会、設立総会開く”. 京都新聞 (京都新聞社). (1988年10月26日)
  21. “サンサン通り 10日開通 都計・草津駅前線 国道1号へ571メートル”. 京都新聞 (京都新聞社). (1988年12月8日)
  22. “エルカリヨン932 「エルティ草津」のからくり時計愛称”. 朝日新聞 (朝日新聞社). (1989年5月2日)
  23. “オープン目前店鋪でボヤ 草津駅前再開発ビル”. 京都新聞 (京都新聞社). (1989年3月29日)
  24. “またボヤ 客1000人避難 5人エレベーターに40分 エルティ草津”. 京都新聞 (京都新聞社). (1989年4月14日)
  25. “エルティくさつ“満1歳” 大型店の業績好調 目標上回る105億円 高級志向ズバリ的中”. 京都新聞 (京都新聞社). (1989年4月4日)
  26. “JR草津駅西口にエイ・スクエア開業”. 朝日新聞 (朝日新聞社). (1996年4月11日)
  27. “平和堂、今期大型投資で最多の8店舗出店”. 日本食糧新聞 (日本食糧新聞社). (1996年4月17日)
  28. “湖南地域に新たな“顔” 草津近鉄百貨店オープン”. 京都新聞 (京都新聞社). (1997年9月6日)
  29. “目標売り上げ、120億円ほぼ達成 開店1周年 草津近鉄百貨店”. 京都新聞 (京都新聞社). (1998年9月6日)
  30. “草津と中部近鉄百貨店が合併”. 読売新聞 (読売新聞社). (2003年3月2日)
  31. “感謝の心奏でる 四日市と和歌山の百貨店 合併記念コンサート”. 伊勢新聞 (伊勢新聞社). (2009年3月1日)
  32. “昭和30年代の町並み再現 ユニークな飲食店オープンへ エルティ932地下”. 京都新聞 (京都新聞社). (1999年5月26日)
  33. “草津市、支援策を撤回 1億9000万円貸し付け 予算案組み替え エルティ932”. 京都新聞 (京都新聞社). (2001年3月17日)
  34. “テナント募集始める 市の施設入居案見直しで 三セク商業ビル「エルティ932」”.毎日新聞 (毎日新聞社). (2001年6月17日)
  35. “撤退を正式決定 ヒカリ屋草津店 衣料品と食品売り場 今月末に営業停止”. 中日新聞 (中日新聞社). (2005年11月15日).滋賀版
  36. “JR草津駅前に商業施設開設へ 「エルティ」内に21日オープン”. 京都新聞 (京都新聞社). (2007年9月15日)
  37. “阪急オアシス、滋賀県初の「阪急オアシス草津店」オープン”. 日本食糧新聞 (日本食糧新聞社). (2008年3月14日)
  38. “子ども向け遊戯施設オープン 草津”.毎日新聞 (毎日新聞社). (2007年7月18日)
  39. “商業施設開発のミキシング、民事再生法を申請”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社). (2008年5月16日)
  40. “ジュンク堂書店/627坪で滋賀草津店オープン”. 新文化 (新文化通信社). (2014年11月27日)
  41. “県南部で大型書店冬の陣 ジュンク堂など続々”. 中日新聞 (中日新聞社). (2014年11月9日)

外部リンク

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