オスカル・バルデス

オスカル・バルデスÓscar Valdez1990年12月22日 - )は、メキシコ男性プロボクサーソノラ州ノガレス出身。現WBO世界スーパーフェザー級暫定王者。元WBO世界フェザー級王者。元WBC世界スーパーフェザー級王者。世界2階級制覇王者。トレーナーはマヌエル・ロブレス。

オスカル・バルデス
基本情報
本名 オスカル・ラファエル・バルデス・フィエロ・ジュニア
(Óscar Rafael Valdez Fierro Jr.)
通称 The King
階級 スーパーフェザー級
身長 167cm
リーチ 168cm
国籍 メキシコの旗 メキシコ
誕生日 (1990-12-22) 1990年12月22日(33歳)
出身地 ソノラ州ノガレス
スタイル オーソドックス
プロボクシング戦績
総試合数 34
勝ち 32
KO勝ち 24
敗け 2
引き分け 0
無効試合 0
獲得メダル
男子 ボクシング
メキシコの旗 メキシコ
世界選手権
2009 ミラノフェザー級
パンアメリカン競技大会
2011 グアダラハラバンタム級
AIBA世界ユース選手権
2008 グアダラハラフェザー級

来歴

アマチュア時代

2008年中華人民共和国北京で開催された北京オリンピックにバンタム級(54kg)で出場し、1回戦で敗退した[1]

2009年イタリアミラノで開催された世界選手権にフェザー級(57kg)で出場し、準決勝でワシル・ロマチェンコに敗退した[2]

2011年アゼルバイジャン共和国バクーで開催された世界選手権にバンタム級(56kg)で出場し、2回戦でジョセフ・ディアスに敗退した[3]

2011年、パンアメリカン競技大会にバンタム級(56kg)で出場し、決勝でラザロ・アルバレスに敗退した[4]

2012年イギリスロンドンで開催されたロンドンオリンピックにバンタム級(56kg)で出場し、準々決勝でジョン・ジョー・ネビンに敗退した[5]

フェザー級

2012年11月3日、バルデスはプロデビューを果たし2回1分35秒TKO勝ちを収めデビュー戦を白星で飾った。

2012年12月7日、アメリカデビュー戦。ラスベガスのテキサス・ステーション・カジノでコルベン・ページと対戦し、2回2分24秒TKO勝ちを収めた。

2014年4月12日、MGMグランド・ガーデン・アリーナマニー・パッキャオVSティモシー・ブラッドリー第2戦の前座でアドリアン・ペレスとNABF北米スーパーフェザー級ジュニア王座決定戦を行い、4回1分23秒KO勝ちを収め王座獲得に成功した。

2014年5月17日、ザ・フォーラムでノエル・エチェベリアと対戦し、エチェベリアの6回終了時棄権によるTKO勝ちを収め初防衛に成功した。

2014年7月26日、ファン・ルイスとNABF北米フェザー級ジュニア王座決定戦を行い、8回3-0(3者共に80-71)の判定勝ちを収めデビューからの連続KO勝利は11で止まったが、NABFジュニア王座の2階級制覇を達成した。

2015年9月11日、ザ・コスモポリタン内チェルシー・ボール・ルームで元世界ランカーのクリス・アバロスと対戦し、5回1分17秒TKO勝ちを収めた。

2016年4月9日、MGMグランド・ガーデン・アリーナでマニー・パッキャオVSティモシー・ブラッドリー第3戦の前座で元IBF世界フェザー級王者のエフゲニー・グラドビッチNABO北米フェザー級王座決定戦を行った。試合はグラドビッチの手数の多さに押されたがパワーで押し返し4回にダウンを奪い、グラドビッチがひどく出血していたため主審が試合終了を宣告。4回2分14秒TKO勝ちを収め王座獲得に成功した。

2016年7月23日、MGMグランド・ガーデン・アリーナでテレンス・クロフォードVSビクトル・ポストルの前座でWBO世界フェザー級王者のワシル・ロマチェンコが王座を返上したことに伴いWBO世界フェザー級2位のマティアス・ルエダとWBO世界フェザー級王座決定戦を行い、2回に左ボディアッパーで2度ダウンを奪い試合終了。2回2分18秒TKO勝ちを収め王座獲得に成功した[6]

2016年11月5日、トーマス&マック・センターで行われたマニー・パッキャオVSジェシー・バルガスの前座でWBO世界フェザー級2位でWBOアジア太平洋フェザー級王者の大沢宏晋(ロマンサジャパン)と対戦し、7回1分50秒TKO勝ちを収め初防衛に成功した[7][8]

2017年4月22日、 スタブハブ・センター・テニスコートでWBO世界フェザー級1位のミゲル・マリアガと対戦し、12回3-0(119-108、116-111、118-109)の判定勝ちを収め2度目の防衛に成功した[9][10]。同日、WBOの2017年4月度の月間MVPに選出した[11][12]

2017年9月22日、ツーソンツーソン・コンベンションセンターでWBO世界フェザー級4位のジェネシス・セルバニアと対戦し、12回3-0(116-110、119-111、117-109)の判定勝ちを収め3度目の防衛に成功した[13][14]。10月11日、WBOは2017年10月度の月間MVPに選出した[15]

2018年3月10日、スタブハブ・センター・テニスコートで元WBA世界スーパーバンタム級王者でWBO世界フェザー級10位のスコット・クィッグと対戦し4度目の防衛を目指す予定だったが、前日計量でクィッグがフェザー級の規定体重である126ポンドを2.8ポンド(1.27kg)体重超過の128.8ポンドを計測し、通常であれば再計量が行われる事例であったが、カリフォルニア州コミッションのルールにおいて、規定体重を2ポンド以上超過した場合には、既に限界まで減量をしている選手がさらに減量をすれば健康が危険に晒されるとの判断から、再計量は認められないと定められているため再計量は行われず、クィッグは失格となった。そのため、バルデス陣営とクィッグ陣営の間で交渉を行い、クィッグがファイトマネー10万ドル(約1000万円)から20%の罰金(約200万円)をバルデスとコミッションに支払うことで一旦は合意するが、バルデス陣営が出した試合当日の朝に再度計量を行い体重増を136ポンドまでに抑えるという条件をクィッグが拒否したことで紛糾[16]、最終的にクィッグがさらに追加の罰金を払うことで試合当日の体重増を制限する条件は加えられないことで決着した[17]。試合はバルデスが勝つか引き分けで王座防衛となりクィッグが勝てば王座が空位となる条件で行われ[18][19]、試合時の体重がクィッグの142.2ポンドに対してバルデスが135.6ポンドと体重差が6.6ポンド(2.99kg)ある中で[20]、バルデスが12回3-0(117-111×2、118-110)の判定勝ちを収め4度目の防衛に成功した[21][22]。この試合でバルデスは顎を骨折して歯も折り、クィッグは鼻を骨折し、体重超過した理由を試合前から右足を疲労骨折していたからだとした[23][24]。なおバルデスは42万ドル(約4200万円)、クィッグは罰金を差し引いて8万ドル(約800万)のファイトマネーを受け取った[25]

2019年2月2日、フリスコフォード・センター・アット・ザ・スターでWBO世界フェザー級14位のカルミーネ・トンマソーネと対戦し、7回9秒TKO勝ちを収め5度目の防衛に成功した[26][27]

2019年6月8日、リノリノ-スパークス・コンベンション・センターでWBO世界フェザー級11位のジェイソン・サンチェスと対戦し、12回3-0(117-110、2者が118-109)の判定勝ちを収め6度目の防衛に成功した[28][29]

2019年8月2日、スーパーフェザー級に転向する為にWBO世界フェザー級王座を返上した[30]

スーパーフェザー級

2019年11月30日、ラスベガスザ・コスモポリタンWBC世界スーパーフェザー級7位のアンドレス・グティエレスと対戦する予定だったが、前日計量でグティエレスがスーパーフェザー級の規定体重の130ポンドを11ポンド超過の141ポンドを計測し失格となった為[31][32]、グティエレスの代替選手に急遽決まったアダム・ロペスとの対戦となったスーパーフェザー級転向後の初戦を7回2分53秒TKO勝ちで制した[33][34]

2020年11月3日、ミゲール・ベルチェットとの対戦が12月12日に組まれていたが、ベルチェットが新型コロナウイルスの陽性反応が検出されたため、試合が延期になった[35]

2021年2月20日、ラスベガスのMGMグランド内ザ・バブルでWBC世界スーパーフェザー級王者ミゲール・ベルチェットに挑戦し、10回2分59秒KO勝ちを収め2階級制覇を達成した。

2021年8月31日、バルデスとロブソン・コンセイソンが契約して7月21日から開始されたボランティア・アンチドーピング機関(VADA)による抜き打ちドーピング検査で、バルデスから8月13日に収集されていたサンプルから禁止薬物フェンテルミン(食欲を抑制する向精神薬)の陽性反応が検出されたことが報じられた[36][37]。検査を実施したVADAのルールでは競技会外時と競技会時の区別が無く、フェンテルミンは「常時」禁止薬物に指定されているが、バルデス陣営はフェンテルミンは世界アンチ・ドーピング機関(WADA)のルールでは「競技会時」(午後11時59分から試合終了後まで)のみ禁止されている薬物だと主張、また「検出は少量で、無害なハーブティーからでは」と主張した。WBCのマウリシオ・スライマン会長も「それは簡単なことだ、これはパフォーマンス向上薬ではない。レッドブルを3本飲んだようなものだ。セブンイレブンに行ってキャンディーバーを盗んだら、それは窃盗になる、違法行為だ。しかし、懲役7年を下されるようなピストル銀行強盗のようなものとは異なる」「バルデスにはまったく利点がなく、挑戦者にはリスクがない」として、WBCが推進するクリーン・ボクシング・プログラムにおいて規定にVADAルールを採用しているのにもかかわらず、バルデスに王座剥奪や出場停止などの処分は下さず、制裁金、半年間のランダムなドーピング検査、1年間の保護観察と軽い処分に留めた。また試合を管轄するアリゾナ州のパスクアヤキ族アスレチック・コミッションはWADAのルールを採用しているため、試合が行われることを承認した[38][39][40]

2021年9月10日、アリゾナ州ツーソンでWBC世界スーパーフェザー級14位のロブソン・コンセイソンと対戦し、判定勝ちを収め初防衛に成功した。試合後にコンセイソン陣営はWBCに、判定は不当なものでコンセイソンが勝っていた、ドーピング検査に失格したのだからバルデスは処分されるべき、コンセイソンが後頭部を殴打した際には注意も無くいきなり減点されたのにバルデスが後頭部を殴打した際には注意のみで済まされたのは不公平などの不服を提訴し、即時の再戦を指令するよう要求した[41]。またリング誌ESPNは独自に選定しているランキングにおいてスーパーフェザー級のランキングで共にバルデスを1位にしていたが、ドーピング検査で陽性反応を示したことを理由としてバルデスをランキングから除外した[42][43]

2022年4月30日、ネバダ州ラスベガスのMGMグランド・ガーデン・アリーナでWBO世界スーパーフェザー級王者シャクール・スティーブンソンに挑戦し、12回0-3(2者が109-118、110-117)の判定負けを喫し王座統一及び2度目の防衛に失敗、王座から陥落した。

2023年8月12日、アリゾナ州グレンデールのデザートダイヤモンド・アリーナでWBOスーパーフェザー級王者エマヌエル・ナバレッテに挑戦し、12回0-3(109-119、110-118、112-116)の判定負けを喫し王座獲得に失敗した。

2024年3月29日、アリゾナ州グレンデールのデザートダイヤモンド・アリーナでWBOスーパーフェザー級2位のリアム・ウィルソンとWBO世界スーパーフェザー級暫定王座決定戦を行い、7回2分48秒TKO勝ちを収め王座獲得に成功した[44]

獲得タイトル

脚注

  1. 29.Olympic Games - Beijing, China - August 9-24 2008”. Amateur.Boxing.Strefa.pl. 2018年6月30日閲覧。
  2. 15.World Championships - Milan, Italy - September 1-12 2009”. Amateur.Boxing.Strefa.pl. 2018年6月30日閲覧。
  3. 16.AIBA World Championships - Baku, Azerbaijan - September 26 - October 8 2011”. Amateur.Boxing.Strefa.pl. 2018年6月30日閲覧。
  4. 16.Panamerican Games - Guadalajara, Mexico -October 21-29 2011”. Amateur.Boxing.Strefa.pl. 2018年6月30日閲覧。
  5. 30.Olympic Games - London, Great Britain - July 28 - August 12 2012”. Amateur.Boxing.Strefa.pl. 2018年6月30日閲覧。
  6. バルデスがルエダを2回で撃沈、WBOフェザー新王者 Boxing News(ボクシングニュース) 2016年7月24日
  7. Valdez retains WBO featherweight title Fightnews.com 2016年11月5日
  8. 大沢宏晋7回TKO負け、ラスベガスで世界奪取ならず Boxing News(ボクシングニュース) 2016年11月6日
  9. Valdez retains WBO belt in war with Marriaga Fightnews.com 2017年4月23日
  10. バルデス判定V2、カーソンのトリプル戦は3王者防衛 Boxing News(ボクシングニュース) 2017年4月23日
  11. WBO RANKING APRIL 2017 WBO公式サイト 2017年4月22日
  12. 亀田和毅と久我勇作がWBOランク入り、テテ正規王者 Boxing News(ボクシングニュース) 2017年4月27日
  13. Valdez retains WBO featherweight belt Fightnews.com 2017年9月23日
  14. セルバニア及ばす、王者バルデスがダウン応酬制す Boxing News(ボクシングニュース) 2017年9月23日
  15. WBO RANKING OCTOBER 2017 WBO公式サイト 2017年10月11日
  16. Oscar Valdez Manager: Quigg Refused 2nd Day Weigh-In - Said 'No'”. Boxing Scene.com (2018年3月11日). 2018年3月28日閲覧。
  17. Former junior featherweight world titleholder Scott Quigg fails to make weight for Oscar Valdez bout”. ESPN.com (2018年3月10日). 2018年3月28日閲覧。
  18. Quigg misses weight, nearly 3 pounds heavy Fightnews.com 2018年3月9日
  19. 元王者のクイッグ計量失格、WBOフェザー級戦 Boxing News(ボクシングニュース) 2018年3月10日
  20. Oscar Valdez fends off Scott Quigg to defend featherweight crown”. ESPN.com (2018年3月11日). 2018年3月28日閲覧。
  21. Valdez defeats Quigg to keep WBO feather belt Fightnews.com 2018年3月11日
  22. バルデスがクイッグ振り切る WBOフェザー級V4 Boxing News(ボクシングニュース) 2018年3月11日
  23. Oscar Valdez overcomes brutal test with decision win over Scott Quigg”. LA.TAIMES (2018年3月10日). 2018年3月28日閲覧。
  24. Oscar Valdez's Manager Gives Update on Broken Jaw, Recovery”. Boxing Scene.com (2018年3月12日). 2018年3月28日閲覧。
  25. Quigg vs Valdez: Scott Quigg fails to make weight ahead of Sunday showdown Sky sports 2018年3月10日
  26. WBO champ Valdez stops Tommasone in seven Fightnews.com 2019年2月2日
  27. バルデス4度倒してTKO勝ち WBOフェザー級V5 Boxing News(ボクシングニュース) 2019年2月3日
  28. Oscar Valdez retains WBO featherweight title Fightnews.com 2019年6月9日
  29. バルデスが大差判定でV6 WBOフェザー級 Boxing News(ボクシングニュース) 2019年6月9日
  30. Oscar Valdez moving up to junior lightweight, relinquish WBO title Bad Left Hook 2019年8月2日
  31. Adames, Teixeira make weight Fightnews.com 2019年11月29日
  32. また計量失格 S・フェザー級転向バルデスの相手 前座で平岡アンディがアメリカ初陣 Boxing News(ボクシングニュース) 2019年11月30日
  33. Valdez survives scare; Frampton shuts out McCreary Fightnews.com 2019年11月30日
  34. 平岡アンディが米国デビュー戦に快勝 バルデスはダウン挽回、代役を7回TKOに快勝 Boxing News(ボクシングニュース) 2019年12月1日
  35. Berchelt Positive For COVID-19, Will Not Face Valdez on December 12”. Boxing Scene.com (2020年11月3日). 2020年11月10日閲覧。
  36. Oscar Valdez Tests Positive For VADA Banned Substance, Fight With Conceicao In Question”. Boxing Scene.com (2021年8月31日). 2021年9月16日閲覧。
  37. Oscar Valdez's "B" Sample Tests Positive, Title Fight With Robson Conceicao In Jeopardy”. Boxing Scene.com (2021年9月2日). 2021年9月16日閲覧。
  38. Pascua Yaqui Tribe Athletic Commission rules Oscar Valdez can proceed with his fight vs. Robson Conceicao next week, sources say”. ESPN.com (2021年9月2日). 2021年9月16日閲覧。
  39. Oscar Valdez Cleared By Presiding Commission to Move Forward With Conceicao”. Boxing Scene.com (2021年9月2日). 2021年9月16日閲覧。
  40. 中谷潤人が初防衛戦の米興行、メイン戦王者がドーピング陽性も条件付き開催”. 日刊スポーツ (2021年9月4日). 2021年9月16日閲覧。
  41. Robson Conceicao files complaint over controversial loss to Oscar Valdez”. ESPN.com (2021年9月13日). 2021年9月16日閲覧。
  42. Ring Magazine Removes Oscar Valdez From 130-Lb Rankings Due To Phentermine Positive Test”. Boxing News 24 (2021年9月16日). 2021年9月16日閲覧。
  43. Divisional rankings: Oscar Valdez out of 130-pound rankings -- for now”. ESPN.com (2021年9月16日). 2021年9月16日閲覧。
  44. Oscar Valdez stops Liam Wilson in the seventh, Estrada becomes undisputed with win over Valle Sporting News 2024年3月30日

関連項目

外部リンク

空位
前タイトル保持者
ワシル・ロマチェンコ
WBO世界フェザー級王者

2016年7月23日 - 2019年8月2日(返上)

空位
次タイトル獲得者
シャクール・スティーブンソン
前王者
ミゲール・ベルチェット
WBC世界スーパーフェザー級王者

2021年2月20日 - 2022年4月30日

次王者
シャクール・スティーブンソン
暫定王座決定戦 対戦者
リアム・ウィルソン
WBO世界スーパーフェザー級暫定王者
2024年3月29日 - 現在
次暫定王者
N/A
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