オーストン・マシューズ

オーストン・テイラー・マシューズ(Auston Taylor Matthews, 1997年9月17日 - )は、アメリカ合衆国カリフォルニア州サンラモン生まれ、アリゾナ州スコッツデール出身のプロアイスホッケー選手。NHLのトロント・メープルリーフスに所属している。ポジションはセンター。

オーストン・マシューズ

2022年
本名 オーストン・テイラー・マシューズ
原語名 Auston Taylour Matthews
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
生誕
出生地
(1999-09-07) 1999年9月7日(24歳)
カリフォルニア州サンラモン
出身地 アリゾナ州スコッツデール
身長
体重
6 ft 3 in (1.91 m)
205 lb (93 kg; 14 st 9 lb)
ポジション センター
シュート 左打ち
所属チーム トロント・メープルリーフス
所属歴 ZSCライオンズ (2015-16)
トロント・メープルリーフス (2016 - )
代表 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
NHLドラフト 1巡目 / 全体1位(2016年)
トロント・メープルリーフス
プロ選手期間 2015年 – 現在
獲得メダル

アイスホッケー
 アメリカ合衆国
ケベックESSOカップ
金メダル - 1位2014 カナダ
U18世界選手権
金メダル - 1位2015 スイス
金メダル - 1位2014 フィンランド
U20世界選手権
銅メダル - 3位2016 フィンランド

経歴

生い立ち

アメリカ合衆国カリフォルニア州にて、アメリカ人の父とメキシコ人の母の間に生まれる。生後2ヶ月でアリゾナ州スコッツデールへ移住し、2歳の頃からフェニックス・コヨーテズの試合を観戦していた[1][2]。当初はあまりホッケーに興味がなかったが、休憩中にリンクを整備する整氷車に魅了された。5歳でホッケーをしたい意向を家族に明かし、地元のユースチームに加入した。2006年1月16日にはコヨーテズとワシントン・キャピタルズの試合を観戦に訪れ、アレクサンドル・オベチキンの仰向けになりながらのゴールを目撃した。後年に「あれは史上最高のゴールの1つだった」と語っている[3]。

幼少期はアイスホッケーと並行して野球もプレーしていた。父のブライアンはマシューズの才能を最も活かせるのは野球だと考えていたが、マシューズ自身は野球のペースの遅さを嫌い、最終的にはアイスホッケーに専念した[4]。

ジュニア

2012年のWHLドラフトにて、全体57位でエバレット・シルバーティップスから指名されるも入団せず、アメリカ合衆国代表の育成プログラムに参加した。同年のシーズンは116ポイントを記録し、パトリック・ケインが保持していたシーズン最多ポイント記録を更新した[5]。

2014年、2015年は2年連続でU18世界選手権で優勝し、2015年にはMVPを受賞した[6]。

ZSCライオンズ

2015年のNHLドラフトには誕生日が2日違いでエントリー資格がなかった。このため、2016年のNHLドラフトまでは海外のプロチームでプレーすることを発表した[7]。

2015年8月7日にナショナルリーグAのZSCライオンズと1年契約を結んだ[8]。

ZSCライオンズでのマシューズ
(2016年)

2015-16シーズンは36試合に出場して24ゴール、22アシスト、46ポイントを記録した。チームは第1シードでプレーオフに出場したが、1回戦でスイープで敗れた。

トロント・メープルリーフス

2016年のNHLドラフト1巡目全体1位でトロント・メープルリーフスから指名された[9]。NHLドラフトにおいて、アメリカ合衆国出身の選手が全体1位指名されるのは2007年のパトリック・ケイン以来、9年ぶりだった[10]。契約の際にはボーナスを要求。メープルリーフスのGMは選手契約にボーナスを含めることに否定的なスタンスで知られていたが、マシューズの要求を受諾した。

2016-17シーズン、デビュー戦となった2016年10月12日のオタワ・セネターズ戦で4ゴールを記録。リーグ創生期を除けば、デビュー戦での最多ゴール記録となった[11]。この活躍もあり人気を博し、デビュー間も無くユニフォームの売り上げでリーグ1位となった。シーズンでは全82試合に出場してアメリカ出身のルーキーの最多ゴール記録となる40ゴール、29アシスト、69ポイントを記録し、カルダー記念賞を受賞。オールスターゲームにも選出された[12]。

2017-18シーズンは62試合に出場して34ゴール、29アシスト、63ポイントを記録し、2年連続でオールスターゲームに選出された[13]。

2018-19シーズン、2019年2月5日にメープルリーフスと5年総額5,817万ドルの契約延長に合意した[14]。このシーズンは68試合に出場して37ゴール、36アシスト、73ポイントを記録し、3年連続でオールスターゲームに選出された。

2019-20シーズン開幕前にキャプテンに任命された[15]。このシーズンは70試合に出場して47ゴール、33アシスト、80ポイントを記録し、4年連続でオールスターゲームに選出された。

練習中のマシューズ
(2020年)

2020-21シーズンはCOVID-19の影響により、チームはカナダの地区のみで試合を行うことになった。このシーズンは52試合に出場して41ゴール、25アシスト、66ポイントを記録し、メープルリーフスの選手としては史上初となる得点王を受賞した。また、ハート記念賞のファイナリストにも選出されたが、受賞はならなかった。

2021-22シーズン開幕前の2021年8月に手首の手術を受け、開幕後最初の3試合を欠場した[16]。復帰後は最初の6試合でわずか1ゴールに終わるなどキャリア最悪のペースだったが、その後は驚異的なペースでゴールを重ね、シーズン中盤に1位のレオン・ドライザイトルを追い抜く。最終的に自己最多となる60ゴールを記録して2年連続で得点王を受賞した。シーズン60ゴールはメープルリーフスの選手としては史上初であり、NHL全体でも2004年のロックアウト以降、史上3人目であった。プレーオフでは1回戦で3連覇を目指すタンパベイ・ライトニングと対戦。7試合で両チーム最多となる4ゴール、9アシストを記録するなど活躍したが、チームは8季連続となる1回戦敗退を喫した[17]。シーズン終了後、自身初となるハート記念賞、テッド・リンジー賞を受賞した[18]。

2022-23シーズン、2023年1月3日のセントルイス・ブルース戦で、メープルリーフスの選手としては史上最速となる通算500ポイントに到達した[19]。3月25日のカロライナ・ハリケーンズ戦でゴール内シュートを15本放ち、メープルリーフスの球団記録に並んだ。シーズン全体では74試合に出場して40ゴール、45アシスト、85ポイントを記録した。プレーオフ1回戦では2年連続でライトニングと対戦した。多くのメディアから、このシリーズの結果がマシューズの今後の去就を大きく左右すると予測される中、6試合で5ゴール、4アシストを記録。チームは4勝2敗で勝利し、2004年以来となる2回戦進出を果たした[20]。フロリダ・パンサーズとの2回戦では1勝4敗で敗退し、5試合で2アシストに留まった。

人物

スポーツ一家で育ち、父は大学野球選手、叔父のウェスはナショナル・フットボール・リーグ(NFL)のマイアミ・ドルフィンズに所属していた経験がある。父はニュージャージー州に拠点を置く製造会社の最高責任者である。

母がメキシコ人であるため、スペイン語をある程度話すことができる[21]。

2019年9月に、同年5月に女性警備員の下着を露出させたとして起訴された[22]。最終的には和解が成立し、11月13日に告訴が取り下げられた。

詳細情報

賞歴

  • ハート記念賞:1回(2022年)
  • テッド・リンジー賞:1回(2022年)
  • NHLオールスターゲーム選出:6回(2017年 - 2020年、2022年、2023年)
  • NHL得点王:2回(2021年、2022年)
  • NHLオールスターチーム
    • 1stチーム:1回(2022年)
    • 2ndチーム:1回(2021年)
  • カルダー記念賞(2017年)
  • NHLオールルーキーチーム(2017年)

NHL記録

  • デビュー戦での最多ゴール記録:4
  • アメリカ出身のルーキーによるシーズン最多ゴール記録:40
  • デビューからの連続ゴール記録:103試合
  • デビュー最初の5試合全で複数ポイントを記録した史上最年少選手(21歳)

メープルリーフス記録

  • シーズン最多ゴール記録:60
  • 通算25ゴールを記録した最速試合数:52試合
  • ルーキーによるシーズン最多ポイント記録:69
  • ルーキーによるシーズン最多ゴール記録:40
  • キャリア最初の4年間でいずれも30ゴール以上を記録した唯一の選手
  • シーズン50ゴールを記録するまでに要した最短試合数:62試合
  • 通算500ゴールを記録するまでに要した最短試合数:445試合

背番号

  • 34(2016年 - )

脚注

  1. “Burnside: Family buoys Auston Matthews” (英語). ESPN.com (2015年10月26日). 2023年6月30日閲覧。
  2. “Auston Matthews selected first overall by Maple Leafs” (英語). NHL.com. 2023年6月30日閲覧。
  3. “Auston Matthews saw ‘The Goal’ by Alex Ovechkin live: ‘It’s probably one of the best goals ever’” (英語). RMNB (2016年11月27日). 2023年6月30日閲覧。
  4. “Matthews: 14 years ago my parents didn’t know hockey”. www.sportsnet.ca. 2023年6月30日閲覧。
  5. USAHockey.com (2015年5月28日). “2015 USAH Annual Award Winners Announced” (英語). USA Hockey. 2023年6月30日閲覧。
  6. “Auston Matthews”. teamusa.usahockey.com. 2023年6月30日閲覧。
  7. “Could Auston Matthews inspire a new NHL draft eligibility rule?” (英語). www.sportsnet.ca. 2023年6月30日閲覧。
  8. “Auston Matthews to play in Switzerland, not WHL” (英語). www.sportsnet.ca. 2023年6月30日閲覧。
  9. “Maple Leafs select Auston Matthews No. 1 in NHL Draft: 5 things to know”. www.cbssports.com. 2023年6月30日閲覧。
  10. “1位は9年ぶり米国出身 NHLドラフト会議 - NHL : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2023年6月30日閲覧。
  11. “新人マシューズがデビュー戦新の4得点 NHL開幕 - NHL : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2023年6月30日閲覧。
  12. “2017 NHL All-Star Game rosters” (英語). NHL.com. 2023年6月30日閲覧。
  13. https://www.facebook.com/pages/Kevin-McGran/1441676686072236+(2018年1月10日).+“Matthews Leafs’ lone all-star selection” (英語). thestar.com. 2023年6月30日閲覧。
  14. “Maple Leafs sign Auston Matthews to five-year contract extension” (英語). www.sportsnet.ca. 2023年6月30日閲覧。
  15. “Tavares named captain of Maple Leafs, first in three seasons” (英語). NHL.com. 2023年6月30日閲覧。
  16. Staff, The Athletic. “Maple Leafs' Auston Matthews participates in first practice since wrist surgery” (英語). The Athletic. 2023年6月30日閲覧。
  17. “Paul, Lightning win Game 7, eliminate Maple Leafs” (英語). NHL.com. 2023年6月30日閲覧。
  18. “2022 NHL Awards: Full list of winners” (英語). Sportsnet.ca. 2023年6月30日閲覧。
  19. “Matthews hits 500-point milestone, Maple Leafs fall short in shootout vs. Blues” (英語). Sportsnet.ca. 2023年6月30日閲覧。
  20. “The beginning of the end starts for the Toronto Maple Leafs tonight” (英語). Deadspin (2023年4月18日). 2023年6月30日閲覧。
  21. “Breaking Bread with Maple Leafs’ Auston Matthews on his Mexican heritage” (英語). www.sportsnet.ca (2020年2月22日). 2024年2月19日閲覧。
  22. “Toronto Maple Leafs star Auston Matthews accused of disorderly conduct in Arizona” (英語). USA TODAY. 2023年6月30日閲覧。

外部リンク

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