カルビ
カルビ(갈비)は、韓国語で肋骨(あばら)を意味する言葉。朝鮮料理では、あばらの周辺に付いている肉、つまりばら肉のことを言う。多くの場合牛ばら肉の焼肉を指すが、豚や鶏の焼肉もカルビと呼ぶことがある。
| カルビ | |
|---|---|
![]() 骨付きの牛カルビ焼肉 | |
| 各種表記 | |
| ハングル: | 갈비 |
| 漢字: | 乫飛 (音借) |
| 発音: | カルビ |
| RR式: | galbi |
| MR式: | kalpi |
概要
韓国では、一般にカルビと言えば牛ばら肉(ソガルビ)を指す。骨付きカルビもあるが、BSE問題以降は減っている。肉自体はカルビ肉(カルビサル、갈비살)と言う。1頭の肉牛から約40キロのカルビ肉が取れ、赤身そのものは硬いが細かく入った脂肪分が多いために全体として柔らかく、うま味に富む。
焼肉(カルビグイ)が高級外食とされ、専門店も多く韓国以外の国でも人気がある。そのほか、カルビタン(スープ)、カルビチム(煮物)などに調理される。特上の肩ばら肉である三角バラ(チャックリブ、英語: chuck rib)はチョッカルビ(척갈비)と呼ばれる。
焼肉に使われるカルビは包丁を入れて切り開き、端に骨を付けた帯状(写真参照)に整形されることが多い。また近年は、骨ごとスライスした手軽なLAカルビも増えている。このLAは「Lateral Axis」の略で、骨と垂直に切ることに由来すると言われている。
一方で、豚ばら肉(テジガルビ、돼지갈비)の焼肉がある。豚ばら肉のジューシーなうま味が味わえ、金額的にも牛カルビに比べると格安で、実際にはこちらの方がポピュラーである。調理法によってはサムギョプサル(「三枚肉」の意)となる。
また、鶏肉(タッコギ、닭고기)を野菜やトックとともにピリ辛のソースで炒めたものをタッカルビ(닭갈비)、鯖(コドゥンオ、고등어)の開き(干物)を焼いたものをコガルビ(고갈비)などと称する。これらは、鶏や鯖の「ばら肉」を意味する言葉ではない。
日本の焼肉店では、「カルビ」はどこの部位の肉でも構わないと定義されている[1]。当初は骨付きばら肉が「カルビ」として提供されていたものの、食べにくさから骨が外されたばら肉を指すようになり、2010年に焼肉店に対するクレームで国(消費者庁)が肉の部位名を表示するよう要請した際に、このように定義された。
料理
カルビグイ
牛カルビの焼肉には、ヤンニョムに漬け込んで下味を付けてから焼くヤンニョムカルビ(양념갈비)と、下味を付けずに焼くセンガルビ(生ガルビ、생갈비)がある。
ヤンニョムは醤油・酒・砂糖・ごま油などを混ぜた甘味の合わせ調味料で、風味付け目的や肉を柔らかくする目的で果汁を加えることがある。肉は漬ける前に包丁を入れ、端に骨を付けた帯状に整形されていることが多く、これをテーブルの焜炉や七輪で網焼きしながら切り分け、好みでニンニク・青唐辛子などの薬味と共に、サンチュなどの葉菜に包んで食べる。
センガルビは、焼いた後に塩・コショウなどで味を整えながら食べる。専門店には炭火焼き(スップル、숯불)を売り物にするところも多く、それ以外にも鉄板で焼いたりキッチンで調理して焼き上がりを提供するなど形態はさまざまである。
歴史
カルビという語は、下腹を意味するモンゴル語 (харвин / kharbin) の借用と見られるが、最初の用例が現れるのは朝鮮時代に入ってからである。朝鮮時代の本では「乫飛」という漢字で書かれていて、丁若鏞の『雅言覚非』では「曷非」と記録されている[3]。またカルビグイの調理法は、高句麗の貊炙(メッチョク)、高麗の雪夜炙(ソリャミョク)が変化したものだとされている[3]。
脚注
出典
- “チコちゃんに叱られる!▽ゴムの秘密▽人一倍って?▽カルビ”. TVでた蔵 (2020年6月5日). 2020年6月6日閲覧。
- “ドルチェポルコ 厚切りデジカルビ”. 焼肉きんぐ (2020年11月2日). 2021年10月28日閲覧。 “ドルチェポルコ 厚切りデジカルビ 旨味の濃いドルチェポルコを贅沢に厚切りにしました。旨辛のヤンニョムだれがさらに美味しさを引き立てます。”
- 이성규、「水原カルビの歴史性に関する研究」、京畿大学院、2003年
外部リンク
- Visit Seoul - グルメ > 韓国料理 > おすすめ韓国料理 | ソウル市公式観光情報サイト - ウェイバックマシン(2013年10月5日アーカイブ分)(日本語)
