ゲームさんぽ

ゲームさんぽとは、各分野の専門家と共にゲームをプレイし専門家独自の視点からゲームの世界を散歩するYouTubeの動画企画である。

なむ
YouTube
チャンネル
活動期間 2016年2月-
登録者数 9.5万人
総再生回数 551万回
チャンネル登録者数・総再生回数は
2023年4月9日時点。
ライブドアニュース
YouTube
チャンネル
活動期間 2014年3月-
登録者数 36.3万人
総再生回数 1億293万回
チャンネル登録者数・総再生回数は
2023年4月9日時点。
ゲームさんぽ /よそ見
YouTube
チャンネル
活動期間 2020年12月-
登録者数 14.8万人
総再生回数 451万回
チャンネル登録者数・総再生回数は
2023年9月30日時点。

概要

元々は美術館の学芸員であるなむが自身のYouTubeチャンネルに投稿し始めた企画である。

ライブドアニュースのYoutubeチャンネルとのコラボで人気を博した。その後「〇〇のプロと行くゲームさんぽ byライブドアニュース」として多彩な案内人と専門家を招きシリーズ化された[1]

ゲームさんぽの手法はオープン化されており、本家であるなむのチャンネルの他、ライブドアニュースチャンネルや「ゲームさんぽ/よそ見」などのチャンネルが存在する。

ゲームさんぽに台本はなくぶっつけ本番のフリートークである。案内人がゲームの見せたい場所をゲストに見せ、気になる場所があればそこへ向かい語りたいものがあれば語るといった流れで進行する[2]

ゲームさんぽはコンセプトとして「世界の見え方の違いっぷりを学ぶ」を掲げている。これは美術の鑑賞方法「対話型鑑賞」をベースとした考えである[3]。対話型鑑賞とは、複数の参加者が作者などの客観情報は無視してただ感じた事を話し合う事で一つの作品を味わう鑑賞方法である。

対話型鑑賞は目の前にあるモノを言葉で意味付けする共同作業でありこれはゲームさんぽにも通ずるとライブドアスタッフのいいだは述べている[4]

歴史

ゲームさんぽの誕生

なむがゲームさんぽを発案した理由に人によって見えるものが変わると気付いたことがある。なむが『Call of Duty』をプレイしている際、3歳の息子がゲーム内の滑り台や冷蔵庫などのオブジェクトに興味を示した。1年以上もプレイしていたのにそのようなオブジェクトに注目したことは一度もなく、見る人が違うだけでこんなに見えるものが変わるのかと衝撃を受けたという[5]。また2013年にニコニコ動画に投稿された現役自衛隊員が「Call of Duty」を実践訓練さながらにプレイした動画にもその気づきに影響を与えたと語っている[1][6]

裏の理由として自身がゲームにつぎ込んだ時間を正当化したい気持ちがあったことも挙げている[7]

2017年に自身のチャンネルで初の動画を投稿した。そこから2年程で十数本の動画を投稿したが再生数は多くて50回程度と伸び悩む状況が続いた[8]

ライブドアニュースとのコラボ動画

2017年の夏頃、美術の教科書編集をしていたいいだはネット上の小さな記事でなむのことを知った。子供たちと対等に話すなむの人柄に興味が湧いたいいだはなむが働く美術館へ足を運び昼過ぎから22時までの長時間話し込んだ。その話の中に出てきたゲームさんぽという企画に興味を惹かれた。いいだがライブドアニュースに転職すると[9]ライブドアが新しい方向性を模索していたこともありゲームさんぽをライブドアニュースで投稿することとなった[10]

なむは20個ほどの企画案を提出しその中から「気象予報士×ゼルダの伝説ブレス オブ ザ ワイルド」「精神科医× デトロイト ビカム ヒューマン」「弁護士 × グランドセフトオートV」の3つの案が採用された。気象予報士には石原良純、精神科医には名越康文、弁護士には水野祐をキャスティングした。

2019年に動画が投稿され3本全てが100万再生超えのヒットとなった[11]

ライブドアニュースでのシリーズ化

コラボ動画の反響を受けライブドアニュースはゲームさんぽをシリーズ化することを決定した。なむが他の人にやって欲しいと希望したためライブドア側で独立して動画制作することとなった[1]。案内人は芸人やライブドアスタッフが務める。

騒動

2023年2月14日、ライブドア堀江貴文がニュースの解説を行う動画をライブドアニュースのYouTubeチャンネルに投稿すると発表した。動画の投稿と同時にチャンネル名が「ゲームさんぽ/ライブドアニュース」から「ライブドアニュース」に変更された[12]。この突然の変更に視聴者からは「ゲームさんぽが終わるのか?」などの戸惑いの声が上がりtwitter上では「ゲームさんぽ」がトレンド入りする事態となった[13]

この背景にはこれまでLINEの一部門であったライブドアが2022年12月に分社化されると同時にミンカブ・ジ・インフォノイド(ミンカブ)に売却されたことに加え、2006年発生のライブドア事件以降、同社の経営から手を引いていた堀江が17年ぶりに同社のエグゼクティブ・アドバイザーとして、2023年2月14日付で復帰した経緯がある[14][15][16]

2023年2月15日、この騒動を受け、ミンカブは「これまで『ゲームさんぽ』『おしごとさんぽ』など、幅広い題材を専門家の方々に解説していただく動画を作ってきました。今後はこれまでの取り組みに加え、さらに多岐にわたるジャンルの動画を制作し、多くのユーザーの方々に楽しんでいただけるようにしてまいります。そのため、チャンネル名は今後のコンテンツ拡充を視野に入れ、媒体名である「ライブドアニュース」に変更いたしました。なお、過去に公開された「さんぽ」動画が削除されることはございません」と声明を発表した[17]

同日深夜、ゲームさんぽスタッフのいいだはこの一件とは別だと前置きした上で、いいだとマスダの二人は2月をもってライブドアを円満退社すると発表、ゲームさんぽは個人的に続けるとした[12]

2023年2月20日、ライブドアはゲームさんぽ動画を今後も投稿すると発表した。今まで企画に携わってきた社員と後任社員が担当、過去のゲームさんぽ動画も削除する予定はないとした[18]

ゲームさんぽ/よそ見

2023年3月、ライブドアを退社したゲームさんぽの元スタッフを中心に東京都文京区に「よそ見」を設立。同年5月18日から「ゲームさんぽ/よそ見」のチャンネル名で新作動画をYouTubeとニコニコチャンネルで順次配信公開することを同月17日に発表した[19][20]

みんなのゲームさんぽ

なむは「ゲームさんぽ」を一定の条件を守ることで誰でも商標権を利用可能なオープンな枠組みとした[21]。オープン化にはデイリーポータルZの石川大樹のヘボコンを参考にした。ライブドアニュースでのシリーズ化もこのオープン化の一環である。

Vtuberの懲役太郎も元ヤクザであることを活かしたゲームさんぽ動画を投稿している[22]

公式サイトにゲームさんぽへの参加方法が記載されている。

  1. ゲームを誰かと一緒にプレイする
  2. ゲーム内のマップやキャラクター、オブジェクトなどを観察する
  3. インターネットでシェアする

評価

映画監督の押井守は、自身の連載企画「押井守のサブぃカルチャー70年」で『ゲームさんぽ/ライブドアニュース』チャンネルを紹介した。その道の権威といえる専門家を呼んでおり到底個人ではできないものである。どの動画も面白いが一番のお気に入りはゲーム内の世界で俳人に俳句を詠んでもらう動画だと語った[23]

書籍

2021年5月14日から6月28日にかけて実施したクラウドファンディングで1300万円以上の資金を集め書籍化が決定した。2022年3月18日、白夜書房より『ゲームさんぽ 専門家と歩くゲームの世界』が発売された[24]

  • ゲームさんぽ 専門家と歩くゲームの世界 いいだ、なむ著 ISBN 9784864943093

脚注

出典

  1. 祝「ゲームさんぽ」シリーズ化! 企画誕生の背景と今後のラインナップ”. ライブドアニュース. 2023年4月5日閲覧。
  2. なむ いいだ 2022, p. 9.
  3. なむ いいだ 2022, p. 22.
  4. 『建築雑誌 2023年1月号』日本建築学会。
  5. バズったあと何がしたい?「ゲームさんぽ」考案者がヒット企画の思考法を語る | CINRA”. www.cinra.net. 2023年4月6日閲覧。
  6. なむ いいだ 2022, p. 28.
  7. なむ いいだ 2022, p. 30.
  8. なむ いいだ 2022, p. 21.
  9. なむ いいだ 2022, p. 20.21.
  10. なむ いいだ 2022, p. 31.
  11. なむ いいだ 2022, p. 32.
  12. 人気YouTubeチャンネル「ゲームさんぽ」突然の変更 「混乱してます」「残念です」ファンから戸惑いや悲しみ”. ねとらぼ. 2023年4月4日閲覧。
  13. INC, SANKEI DIGITAL (2023年2月15日). 人気ユーチューブチャンネル「ゲームさんぽ」改編に困惑の声…堀江貴文氏も巻き込まれる事態に”. サンスポ. 2023年4月4日閲覧。
  14. ミンカブ、LINEから旧ライブドア事業を買収”. 日本経済新聞 (2022年9月28日). 2023年5月17日閲覧。
  15. 堀江貴文氏がライブドアに戻ってくる エグゼクティブアドバイザー就任を発表「再度ジョイン」”. デイリースポーツ (2023年2月14日). 2023年5月17日閲覧。
  16. 太田亮三 (2023年2月14日). ホリエモンがライブドアに帰還。アドバイザーに”. Impress Watch. 2023年5月17日閲覧。
  17. 「ゲームさんぽ」騒動巡りライブドア親会社が声明 チャンネル激変の理由は”. ITmedia NEWS. 2023年4月4日閲覧。
  18. 「ゲームさんぽ」企画は続行 「後任の社員が担当する」”. ITmedia NEWS. 2023年4月5日閲覧。
  19. 松浦立樹 (2023年5月17日). 「ゲームさんぽ」元担当者が新チャンネル開始 第1弾は「デトロイト×精神科医」”. ITmedia NEWS. 2023年5月17日閲覧。
  20. 重田雄一 (2023年5月17日). ゲーム実況動画「ゲームさんぽ」が再始動!今後は『ホグワーツ・レガシー』や『ELDEN RING』の回を予定”. IGN Japan. 2023年5月17日閲覧。
  21. Univ, Sponsor Content by Ritsumeikan (2023年3月30日). なむ氏(ゲームさんぽ)×立命館・井上明人氏「ゲームを通して見る世界、広がる世界」”. BUSINESS INSIDER JAPAN. 2023年4月6日閲覧。
  22. Books, Byakuya Biz (2020年5月7日). ゲーム実況の新しい形「ゲームさんぽ」大解剖”. ミライのアイデア. 2023年4月8日閲覧。
  23. 押井守(おしい・まもる) (2023年1月25日). 押井守のサブぃカルチャー70年「YouTubeの巻 その23」 【2023年1月号 押井守 連載第58回】”. 【TV Bros. WEB】. 2023年4月5日閲覧。
  24. Inc, Aetas. YouTubeの動画企画「ゲームさんぽ」を書籍化。3月18日に発売”. 4Gamer.net. 2023年4月4日閲覧。

参考文献

  • なむ いいだ『ゲームさんぽ 専門家と歩くゲームの世界』白夜書房、2022年3月18日。

外部リンク

This article is issued from Wikipedia. The text is licensed under Creative Commons - Attribution - Sharealike. Additional terms may apply for the media files.