シャイロン・マルティス

シャイロン・ベンジャミン・マルティス(Shairon Benjamin Martis, 1987年3月30日 - )は、オランダ領アンティルキュラソー島ウィレムスタッド出身のプロ野球選手投手)。右投右打。

シャイロン・マルティス
Shairon Martis
キュラソー・ネプテューヌス
2014年7月18日
基本情報
国籍 オランダの旗 オランダ
出身地 オランダ領アンティルの旗 アンティル自治領ウィレムスタッド(現:キュラソーの旗 キュラソー)
生年月日 (1987-03-30) 1987年3月30日(37歳)
身長
体重
6' 1" =約185.4 cm
225 lb =約102.1 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2004年 アマチュアFAとしてサンフランシスコ・ジャイアンツと契約
初出場 MLB / 2008年9月4日 ブレーブス
CPBL / 2014年4月27日 Lamigoモンキーズ
最終出場 CPBL / 2014年9月26日 義大ライノズ
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
国際大会
代表チーム オランダの旗 オランダ代表
五輪 2008年
WBC 2006年2013年2017年2023年
プレミア12 2015年
獲得メダル
男子 野球
オランダの旗 オランダ
2016野球
2019野球

台湾球界での登録名は「馬帝斯」。

経歴

プロ入りとジャイアンツ傘下時代

2004年2月10日に16歳でサンフランシスコ・ジャイアンツと契約してプロ入りする。

2005年にルーキー級アリゾナリーグ・ジャイアンツでプロデビュー。11試合に登板し、2勝1敗1セーブ、防御率1.85の好成績を残す。

2006年開幕前の3月に開催された第1回WBCオランダ代表に選出された[1]。10日のパナマ戦に先発登板。味方打線が5回までに10点を奪うと、マルティス自身も大会規定の球数制限65球で7回を投げ切って無安打無失点に抑え、コールドゲームのため参考記録ながらもノーヒットノーランを達成した[2]

シーズンはA級オーガスタ・グリーンジャケッツで15試合に登板し、6勝4敗、防御率3.64だった。

ナショナルズ時代

ワシントン・ナショナルズ時代
(2009年9月7日)

2006年7月28日マイク・スタントンとのトレードで、ワシントン・ナショナルズへ移籍した。A級サバンナ・サンドナッツで4試合に登板し、1勝1敗、防御率3.80だった。8月にA+級ポトマック・ナショナルズへ昇格した。2試合に登板し、0勝2敗、防御率3.00だった。9月にAA級ハリスバーグ・セネターズへ昇格。1試合に登板し、0勝1敗、防御率12.60だった。

2007年はA+級ポトマックで27試合に登板し、14勝8敗、防御率4.23という成績を収める。

2008年8月には北京オリンピックの野球オランダ代表に選出されている。14日の予選リーグ第2戦、アメリカ合衆国との試合ではスティーブン・ストラスバーグと投げ合ったが、4.2回5失点で敗戦投手となった[3]。大会終了後の9月1日にナショナルズとメジャー契約を結び、4日のアトランタ・ブレーブス戦でメジャーデビュー。9月23日フロリダ・マーリンズ戦で初勝利を挙げた。

2009年春、第2回WBCへの出場を辞退してスプリングトレーニングで首脳陣にアピールした結果、先発ローテーションに4番手として入ることに[4]。開幕から7試合で5勝0敗としたが、その後3試合16イニングで17失点と崩れ、6月27日ボルチモア・オリオールズ戦を最後にAAA級シラキュース・チーフスへ降格。そのままメジャーでは登板することなくシーズンを終えた。

2010年はスプリングトレーニングで先発ローテーション最後の一枠をストラスバーグやリバン・ヘルナンデスらと争うも[5]、開幕メジャー入りはならず。前年に引き続きAAA級シラキュースで投げ、8勝7敗・防御率4.09を記録したが、メジャーへ昇格することはなかった。オフは、ベネズエラウィンターリーグであるリーガ・ベネソラーナ・デ・ベイスボル・プロフェシオナルナベガンテス・デル・マガリャーネスでプレーした。

2011年1月24日DFAとなり[6]2月2日にAAA級シラキュースへ降格した。この年はAA級ハリスバーグで過ごす。オフの9月20日第39回IBAFワールドカップのオランダ代表に選出された[7]。同大会では一次ラウンド初戦のチャイニーズタイペイ戦では7回1失点で勝利投手となり[8]、二次ラウンドのオーストラリア戦でも7安打を浴びながら6.1回1失点と粘りの投球を見せた[9]。最終的にヨーロッパの国としては、1938年大会イギリス代表以来73年ぶりの優勝を果たした。この栄誉を称えて代表24人全員に「サー」の爵位が贈られ[10]、マルティスにも贈られた。ワールドカップ終了後の11月2日にFAとなった。

パイレーツ傘下時代

2011年11月23日にピッツバーグ・パイレーツとマイナー契約を結んだ[11]

2012年はAAA級インディアナポリス・インディアンスで4試合に登板し、防御率7.56だった。4月下旬にAA級アルトゥーナ・カーブへ降格。11試合に登板し、6勝2敗、防御率4.56だった。

ツインズ時代

2012年6月27日に金銭トレードでミネソタ・ツインズへ移籍。

2013年開幕前の3月に開催された第3回WBCのオランダ代表に選出され[12]、2大会ぶり2度目の選出を果たした。シーズンではAAA級ロチェスター・レッドウイングスで42試合に登板し、2勝4敗11セーブ、防御率4.26だった。9月8日にツインズとメジャー契約を結んだ。この年は6試合に登板し、0勝1敗、防御率5.59だった。10月2日に40人枠を外れ、AAA級ロチェスターへ降格した。10月7日にFAとなった。

台湾球界時代

2014年2月26日、中華職業棒球聯盟統一セブンイレブン・ライオンズと契約した[13]。同年限りで退団した。

2015年2月17日に「GLOBAL BASEBALL MATCH 2015 侍ジャパン 対 欧州代表」の欧州代表に選出された[14][15]。3月10日の第1戦に4番手として登板している[16]

ブルーフィッシュ時代

2015年5月に独立リーグであるアトランティックリーグブリッジポート・ブルーフィッシュと契約した。しかし、1試合の登板で6月1日に解雇となった。

ソルトドッグス時代

2015年6月5日に独立リーグであるアメリカン・アソシエーションリンカーン・ソルトドッグスと契約を結んだ[17]。またこの球団には、オランダ代表として一緒にプレーした事があるクルト・スミスが所属していた。オフの10月12日に第1回WBSCプレミア12のオランダ代表候補選手36名に選出され[18]、10月20日に第1回WBSCプレミア12のオランダ代表選手28名に選出された[19]。大会終了後はドミニカ共和国ウィンターリーグでプレー。

2016年開幕前の1月18日にキューバ代表との強化試合のオランダ代表に選出された[20] が、同試合は雨天中止となった[21]。オフの9月7日に第34回ヨーロッパ野球選手権大会のオランダ代表に選出された[22]。同大会で優勝を果たした[23]。また、10月26日に日本代表との強化試合のオランダ代表を辞退し、ウィンターリーグに参加した[24]

2017年開幕前の2月7日に同年のアメリカ遠征のオランダ代表に選出された[25]2月9日第4回WBCオランダ代表に選出され、2大会連続3度目の選出を果たした[26]

オリオールズ傘下時代

2017年4月2日にオリオールズとマイナー契約を結んだが、7月19日にオリオールズからFAとなった。

ソルトドッグス復帰

7月27日にリンカーン・ソルトドッグスへ復帰し2019年までプレーした。

オランダリーグ時代

2020年は、母国オランダのリーグ、ホーフトクラッセL&Dアムステルダム・パイレーツでプレーした[27]

投球スタイル

主な持ち球は、92 mph(約148.1 km/h)前後のフォーシーム・ファストボールと80mph(約128.8 km/h)のチェンジアップ、それに75-85 mph(約120.7-136.8 km/h)のスライダーで、特にスライダーは2-3種類の曲がり方をする[28]。2009年にナショナルズGMマイク・リゾは、マルティスの投球について「目を見張るような球速はない」としつつ「彼は3つの球種を4つのゾーンに投げ分けて打者をアウトにする」と解説している[4]。そのほか、左打者に対してのみ稀にツーシーム・ファストボールを投じることがある[28]

詳細情報

年度別投球成績





















































W
H
I
P
2008 WSH 540001300.2509220.21851200231014135.661.45
2009 15151015300.62537785.283113934343052505.251.42
2013 MIN 600000100.000399.263400700665.591.03
2014 統一 28230008702.533630151.214254417674059533.151.23
MLB:3年 26191016700.462508116.0107195534644072695.351.40
CPBL:1年 28230008702.533630151.214254417674059533.151.23
  • 2016年度シーズン終了時

背番号

  • 51 (2008年 - 同年終了)
  • 39 (2009年 - 同年終了)
  • 64 (2013年 - 2014年)

代表歴

脚注

  1. 2006 Tournament Roster The official site of World Baseball Classic (英語) 2015年2月19日閲覧
  2. "Box Score," WorldBaseballClassic.com. 2010年10月20日閲覧。
  3. 1次リーグ[米国 - オランダ]結果」 『YOMIURI ONLINE』。2010年10月20日閲覧。
  4. Chico Harlan, "Martis, Zimmermann Make Nats' Rotation," washingtonpost.com, March 29, 2009. 2009年8月12日閲覧。
  5. Bill Ladson / MLB.com, "Six candidates want fifth-starter job / Chico, Hernandez, Stammen among Nationals' possibilities," nationals.com, March 18, 2010. 2011年10月21日閲覧。
  6. Rhett Bollinger / MLB.com, "Nats designate Martis for assignment," nationals.com, January 24, 2011. 2011年10月21日閲覧。
  7. Netherlands announces Roster for Baseball World Cup - IBAF
  8. "HINESE TAIPEI vs NETHERLANDS (Oct 02, 2011)," The Official Site of the International Baseball Federation. 2011年10月21日閲覧。
  9. "AUSTRALIA vs NETHERLANDS (Oct 12, 2011)," The Official Site of the International Baseball Federation. 2011年10月21日閲覧。
  10. ジーター後継者は「サー」の爵位持つ24歳のグリゴリアス
  11. Pittsburgh Tribune-Review, "Pirates ink six players to minor-league deals," Pittsburgh Tribune-Review, November 23, 2011. 2011年11月24日閲覧。
  12. 2013 Tournament Roster The official site of World Baseball Classic (英語) 2015年2月19日閲覧
  13. Shairon Martis joins CPBL Team for 2014 Season (2014年2月26日). 2014年2月27日閲覧。
  14. 欧州代表が選手発表!NPB所属の2選手も招集 侍ジャパンオフィシャルサイト (2015年2月17日) 2015年2月18日閲覧
  15. Europe vs Japan Rosters Announced; Asics Sponsors Europe as Official Outfitter CONFEDERATION OF EUROPEAN BASEBALL (2015年2月17日) 2015年2月18日閲覧
  16. ひかりTV 4K GLOBAL BASEBALL MATCH 2015 侍ジャパン 対 欧州代表 第1戦 2015年3月10日(火) 東京ドーム 打席結果・投打成績 野球日本代表 侍ジャパンオフィシャルサイト (2015年3月10日) 2016年3月10日閲覧
  17. DOGS SIGN FORMER NATS, TWINS PITCHER The official site of Lincoln Saltdogs (英語) (2015年6月5日) 2015年6月14日閲覧
  18. Bernadina en Jones in selectie voor Premier 12 de Nederlandse honkbalsite (オランダ語) (2015年10月12日) 2015年10月20日閲覧
  19. Definitieve selectie Kingdom of the Netherlands voor de Premier12 KNBSB (オランダ語) (2015年10月20日) 2015年10月20日閲覧
  20. Team Kingdom als onderdeel van handelsmissie naar Cuba KNBSB - Koninklijke Nederlandse Baseball en Softball Bond (オランダ語) (2016年1月8日) 2016年10月8日閲覧
  21. Game cancelled, but mission accomplished in Havana Mister Baseball (英語) (2016年1月16日) 2016年10月8日閲覧
  22. Bernadina voor EK terug in nationale ploeg Honkbalsite | Honkbalnieuws uit Nederland (オランダ語) (2016年8月25日) 2016年9月2日閲覧
  23. Netherlands win European Championship 2016 The official site of Confederation of European Baseball (英語) (2016年9月18日) 2016年11月8日閲覧
  24. Jurickson Profar met Koninkrijksteam naar Japan Honkbalsite | Honkbalnieuws uit Nederland (2016年10月26日) 2016年11月8日閲覧
  25. Selectie Koninkrijksteam voor trainingskamp Arizona Honkbalsite | Honkbalnieuws uit Nederland (オランダ語) (2017年2月7日) 2017年3月7日閲覧
  26. Tien hoofdklassers in definitieve WBC-selectie Honkbalsite | Honkbalnieuws uit Nederland (オランダ語) (2017年2月9日) 2017年3月3日閲覧
  27. https://www.baseball-reference.com/register/player.fcgi?id=martis001sha
  28. Harry Pavlidis, "PITCHf/x profiles: Shairon Martis and Nick Adenhart," The Hardball Times, March 31, 2009. 2009年8月12日閲覧。

関連項目

外部リンク

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