ゾスキダル

ゾスキダル (zosuquidar) は、抗がん剤候補化合物である。2009年現在アメリカ合衆国において、急性骨髄性白血病および不応性貧血に対するダウノルビシン (daunorubicin) あるいはシタラビン (ara-C) との併用の効果を調べる、第三相治験の治験者の募集が行われている[1]。投与される場合は三塩酸塩の形で用いられる。作用機序としては、P-糖タンパク質を阻害するタイプのもので、ゾスキダルの他には、tariquidar、laniquidarがある。開発コードはLY335979、RS-33295-198。

ゾスキダル
IUPAC命名法による物質名
識別
CAS番号
167354-41-8
PubChem CID: 153997
KEGG D06387
化学的データ
化学式C32H31F2N3O2
分子量527.61 g/mol

P-糖タンパク質はATP加水分解エネルギータンパク質分子の構造変化に変換し、それとカップリングすることによって薬剤細胞の中から外へ排出するタンパク質である。MDR1遺伝子にコードされたP-糖タンパク質はがん細胞に発現し、多くの抗がん剤を細胞外へ排出することにより、がん細胞を薬剤耐性にし、抗がん剤を効かなくする。癌以外にも正常の器官(肝臓・小腸・脳血管内皮細胞など)にも発現し、薬剤の輸送に関与する。 ゾスキダルはこのP-糖タンパク質を阻害することにより、癌細胞の薬剤耐性をなくし、抗がん剤を効くようにする[2]

脚注

  1. NIH (2009年2月6日). Daunorubicin and Cytarabine With or Without Zosuquidar Trihydrochloride in Treating Older Patients With Newly Diagnosed Acute Myeloid Leukemia or Refractory Anemia (英語). ClinicalTrials.gov. 2009年12月1日閲覧。
  2. Slate DL, Bruno NA, Casey SM, Zutshi N, Garvin LJ, Wu H, Pfister JR (1995). “RS-33295-198: a novel, potent modulator of P-glycoprotein-mediated multidrug resistance”. Anticancer Res. 15: 811-814. PMID 7645963.

関連項目

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