ドム (民族)

中東北アフリカコーカサス中央アジアインドドム(Dom、アラビア語: دومي / ALA-LC: Dūmī, دومري / Dūmrī ; アラビア語エジプト方言: هناجره Hanagraドマドミとも呼ばれる)は、インド・アーリア系民族である。

ドム
(約2,158,400 [1])
居住地域
中東北アフリカ
エジプトの旗 エジプト1,080,000 [1]
トルコの旗 トルコ500,000
インドの旗 インド202,000[2]
アフガニスタンの旗 アフガニスタン100,000
イランの旗 イラン80,000[1]
イラクの旗 イラク50,000
シリアの旗 シリア37,000[2]
リビアの旗 リビア33,000
チュニジアの旗 チュニジア30,000
アルジェリアの旗 アルジェリア30,000
モロッコの旗 モロッコ30,000
スーダンの旗 スーダン20,000–50,000
ヨルダンの旗 ヨルダン25,000
パレスチナ国の旗 パレスチナ7,200[1]
レバノンの旗 レバノン7,000
イスラエルの旗 イスラエル2,000[2]
キプロスの旗 キプロス1,200
バングラデシュの旗 バングラデシュ2,000
アルメニアの旗 アルメニア1,000
ジョージア (国)の旗 ジョージア1,000
アゼルバイジャンの旗 アゼルバイジャン1,000
ロシアの旗 ロシア500[2]
クウェートの旗 クウェート500
言語
ドマリ語ペルシャ語アラビア語アゼルバイジャン語クルド語トルコ語パシュトー語シリア語ヘブライ語アルメニア語
宗教
イスラム教キリスト教
関連する民族
ロマロムドンバ、その他のインド・アーリア人

文化

ドムは昔からの言い伝えを持ち、彼らの文化および歴史音楽踊りによって表現する。当初、ドムはロマから分岐した集団であると考えられていたが、ドマリ語の近年の研究は彼らがインド亜大陸からより早くに(おそらく6世紀頃[3])出発したことを示唆している[4]

世界的に使われているジプシーの自称は「Rrom」であった[5]が、これはロマ語で「人間」を意味する。ロマやドム、ロムなどの単語は、6世紀に分かれたロマ人を表現するために使われていた。複数の部族が西ヨーロッパに移動してロマと呼ばれたが、ペルシャやトルコに残った者たちはドムと呼ばれた[6]

さまざまなドムの亜集団の中で、ガワジーが踊りや音楽によって最も著名である。ガワジーの踊り子はエジプトでのラクス・シャルキー様式の発展と結び付いており、これは最終的には西洋のベリーダンスに繋がっている。

分布

推定220万人の大半がトルコエジプトイランに居住しており、アフガニスタンイラクにもかなりの数がいる。少数がリビアチュニジアアルジェリアモロッコヨルダンシリア、その他の中東諸国に居住している。

一部のドムは国勢調査から除外されたり、その他はドム以外に自分自身を分類したりしているため、実際の人口は不明である。今日、ドムは居住地域の多数派の主流言語を話すが、ドマリ語もより排他的なコミュニティーでは話され続けている。イラン人やアフガン人は、ドムのことをgurbatiあるいはkouli(どちらも「よそ者」の意)と呼ぶ。

イラン南東部のバルーチ地方で見られるドムの集団はロリである。ドムはパキスタン実効支配するギルギット・バルティスタン州チトラル、スワート、コヒスタン、ラダック地域にも少数が居住している。ギルギットでは、ドムは同じく音楽家、鍛冶屋であり、同様の単純労働を行うKameenやMonsと一体となっている。

ヨルダンにはドムの大きな集団が存在する。研究者らは、ドムが真のアイデンティティーを明らかにするとアラブ社会に受け入れられないため、「ドムは自らの民族としての独自性を隠すことによってアラブ民族主義に適応している」と主張している[7]

脚注

  1. Thomas A. Acton; Donald Kenrick and Allen Williams (2005年5月). Dom Population Chart”. DOM Research Centre – Middle East and North Africa Gypsy Studies. Dom Research Center. 2012年12月26日閲覧。
  2. BOERGER, Brenda H.; Lewis, M. Paul (ed.) (2009–2012). Domari A language of Iran”. Ethnologue: Languages of the World, Sixteenth edition. SIL International (formerly known as the Summer Institute of Linguistics). 2012年12月26日閲覧。
  3. Ian Hancock (2007–2008). ON ROMANI ORIGINS AND IDENTITY”. RADOC. RADOC The Romani Archives and Documentation Center The University of Texas at Austin. 2012年12月26日閲覧。
  4. Professor Yaron Matras (2012年12月). Domari”. [romani] project. School of Languages, Linguistics and Cultures The University of Manchester. 2012年12月26日閲覧。
  5. アーカイブされたコピー”. 2008年6月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年6月10日閲覧。
  6. Donald Kenrick (2004). Gypsies: From the Ganges to the Thames. Univ of Hertfordshire Press. pp. 24–. ISBN 978-1-902806-23-5. https://books.google.co.jp/books?id=df2mIOnbrDoC&pg=PA24&redir_esc=y&hl=ja 2012年12月26日閲覧。
  7. Gypsies and the problem of identities: contextual, constructed and contested, Volume 2003, Volume 17 of Transactions S, Volume 17 of Transactions (Svenska forskningsinstitutet i Istanbul), Gypsies and the Problem of Identities: Contextual, Constructed and Contested, by Adrian Marsh, Elin Strand, Svenska forskningsinstitutet i Istanbul, editors Adrian Marsh, Elin Strand, published by Swedish Research Institute in Istanbul, 2006, p. 207

関連項目

外部リンク

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