ネイキッド・シティ (バンド)

ネイキッド・シティ[1](Naked City)は、サックス奏者であり作曲家のジョン・ゾーンが率いるアヴァンギャルド・ミュージックのグループ。

ネイキッド・シティ
Naked City
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 ニューヨーク州ニューヨーク
ジャンル アヴァンギャルド・ミュージック
グラインドコア
フリー・ジャズ
実験音楽
活動期間 1988年 - 1993年、2003年
レーベル エレクトラ/ノンサッチ
アヴァン
イヤーエイク
ツァディク
旧メンバー ジョン・ゾーン
ビル・フリゼール
フレッド・フリス
ウェイン・ホーヴィッツ
ジョーイ・バロン
山塚アイ

主にニューヨークで1988年から1993年まで活動していたネイキッド・シティは、伝統的なロック・バンドのラインナップによって作曲(および即興)の限界をテストするための「作曲ワークショップ」として始められた[2]。

彼らの音楽は、ジャズ、サーフ・ミュージック、プログレッシブ・ロック、クラシック、ヘヴィメタル、グラインドコア、カントリー・ミュージック、パンク・ロック、その他、さまざまなジャンルの要素を取り入れている。

来歴

ネイキッド・シティの特徴的な初期のスタイルは、どの曲も驚くほど速いテンポで演奏され、スラッシュメタルやハードコア・パンクのような極端なスピードを重視していた。多くの曲はかなり短く、典型的なパターンとして音楽ジャンルの異なる曲が次々と切り替えて演奏された。ある批評家はバンドの音楽を「ハードコアやカントリー・ミュージック、いかがわしいジャズを飛び飛びにカットした細かいコラージュ、ジョン・バリーとオーネット・コールマンのカバー、単純で抽象的な音楽による闘い……2、3分の爆発が詰め込まれた爆裂都市だ」と記述した[2]。この急速な切り替えは、テンポ、テーマ、スタイルの頻繁な変化を特色としており、数多くのワーナー・ブラザースの漫画映画に音楽を書いたカール・スターリング(ゾーンの敬愛するアーティスト)によって触発されたところもある。

ネイキッド・シティの名だたるファースト・アルバムは、ノンサッチ・レコードから出され、そのカバーには殺されたギャングの写真と、丸尾末広の不気味なイラストが収録されていた。その後のアルバムでは、カバー・アートに関してゾーンとレーベルとの間に意見の相違があった。明らかなSM写真、19世紀の医療記録からの画像、死刑などの実行写真、最も有名な凌遅刑(Leng Tch'e)の犠牲者の写真を、ゾーンは使用したかったが、ノンサッチはこれを拒否した。ゾーンはレーベルとの関係を終え、以後、シミー・ディスクや、彼自身によるアヴァンやツァディクといったレーベルからネイキッド・シティのアルバムをリリースした。

後のリリースでは、アレクサンドル・スクリャービン、クロード・ドビュッシー、チャールズ・アイヴズ、オリヴィエ・メシアンのような現代クラシック作曲家の作品を含むようなレパートリー、スタイリッシュなアプローチへと変えていった。それらはアルバム『グラン・ギニョール』でフィーチャーされている。『凌遅(レンツェ)』は、31分を超える長さのヘヴィメタルな1曲となっている。『拷問天国』はいくつかの「ハードコアのミニチュア」で構成され、『アブサン』はアンビエントとノイズによるテクスチュアであった。

ゾーンは、『アブサン』の後、ネイキッド・シティの活動を打ち切った。「……新しいアイデアと共に、他の文脈で、他のアンサンブルの音楽を書く必要があるんだ」[2]。2003年に、ヨーロッパのジャズ・フェスティバルで短期間の再結成が行われた。

映画関連

このグループは、ジョルジュ・ドルリューの作品を含む、さまざまな映画のサウンドトラックの一部をカバーした。『異教徒』はカレン・フィンリーが主演する映画のサウンドトラックとして意図されていた。

『拷問天国』の収録曲「Bonehead」と「Hellraiser」は、ミヒャエル・ハネケの『ファニーゲーム』と、2007年のリメイク版『ファニーゲーム U.S.A.』で使用された。

バンド・メンバー

ライブ・メンバー

  • マイク・パットン (Mike Patton) - ゲスト・ボーカル (1991年、2003年)
  • シロ・バプティスタ (Cyro Baptista) - パーカッション (1989年)
  • キャロル・エマニュエル (Carol Emanuel) - ハープ (1989年)

ディスコグラフィ

アルバム

  • 『ネイキッド・シティ』 - Naked City (1990年) ※ジョン・ゾーン名義
  • 『拷問天国』 - Torture Garden (1990年)
  • 『グラン・ギニョール』 - Grand Guignol (1992年)
  • 『異教徒』 - Heretic (1992年)
  • 『凌遅(レンツェ)』 - Leng Tch'e (1992年)
  • 『ラジオ』 - Radio (1993年)
  • 『アブサン』 - Absinthe (1993年)
  • Black Box (1996年)
  • 『ライヴ Vol.1 ニッティング・ファクトリー1989』 - Naked City Live, Vol. 1: The Knitting Factory 1989 (2002年)
  • Naked City: The Complete Studio Recordings (Box Set) (2005年)

脚注

  1. 「ジョン・ゾーン・ネイキッド・シティ」、「ネイキッド・シティー」の表記もある。
  2. “John Zorn's Naked City”. Scottmaykrantz.com (1993年8月20日). 2012年3月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年7月27日閲覧。

外部リンク

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