ハリエニシダ
ハリエニシダ(針金雀児; Ulex europaeus)は、マメ科マメ亜科に分類される植物の一種。西ヨーロッパ・イタリア原産であるが、広く移入され、日本にも外来種として定着している。
| ハリエニシダ | |||||||||||||||||||||||||||
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| 分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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| 学名 | |||||||||||||||||||||||||||
| Ulex europaeus L. | |||||||||||||||||||||||||||
| 英名 | |||||||||||||||||||||||||||
| Common gorse |

名称
ハリエニシダという和名は、比較的近縁といわれる[2]エニシダに似ており、針のような棘があることから名付けられている。英語の一般名はゴース (gorse) であるが、ファーズ (furze) とも呼ばれる[3]。
属名の Ulex は、ラテン語の古名「ulex(棘のある常緑の低木)」により、種小名の europaeus は「ヨーロッパの」の意である。
特徴
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(ニュージーランド)
高さ1.0-2.5mほどの常緑低木[5]。枝には緑色のするどい刺があり、幼時には3-5小葉を持つが、生長により葉も刺と化している。花期は初春と秋で、2.0-2.5cmの蝶形となる黄色い花を咲かせる[4]。種子はアリによって運ばれる。
牧草地、低木林、樹園地、海岸、荒地、水路、湿地などの日当たりのよい場所に生育する[4]。
外来種
繁殖力の強さと駆除の難しさから、2000年に IUCN (国際自然保護連合)種の保存委員会 (Species Survival Commission: SSC) [6]が世界の侵略的外来種ワースト100に選定している。また、日本では外来生物法によって要注意外来生物に指定されている。
牧草地に侵入すると長い刺によって家畜が傷つけられてしまう[5]。刺があるため手作業で抜き取るのは困難である。こうした刺の存在が、本種が侵略的な外来種といわれる理由のひとつでもある。火入れや除草剤による駆除も試行されているが、埋土種子や根からの繁殖力が非常に高いため、簡単には根絶できない[7]。ヤギを用いた天敵導入が有効であるが、ヤギ自体が侵略的な外来種ともなりうるため、扱いには注意を要する[7]。
オーストラリア
オーストラリアでは、放牧用の垣根に利用する目的で導入したものが野生化した[7]。
文化
ハリエニシダは、イギリスの昔話の『三匹の子豚』The Three Little Pigs に描写されており、二番目の子豚が建てた家はハリエニシダ (furze) で作られている(木の家〈wood house〉とするものもある)。また、児童文学の『クマのプーさん』Winnie-the-Pooh (1926) では、蜂蜜を取ろうと登った木の枝が折れ、ハリエニシダの灌木 (gorse-bush) に落ちて棘だらけになる場面が描かれている[3]。
脚注
- Linnaeus, Carolus (1753) (ラテン語). Species Plantarum. Holmia[Stockholm]: Laurentius Salvius. p. 741
- “スコットランドのハリエニシダ”. 岡山理科大学 植物生態研究室. 2015年6月20日閲覧。
- 梶原裕二「ヒースやゴース; イギリスの荒れ地を被う植物」(PDF)『フォーラム理科教育』第4号、京都教育大学理学科、2002年、36-39頁。
- “ハリエニシダ”. 侵入生物データベース. 国立環境研究所. 2015年6月20日閲覧。
- “ハリエニシダ”. 外来植物図鑑. 農業環境技術研究所. 2015年6月20日閲覧。
- “種の保存委員会(Species Survival Commission:SSC)”. IUCNとは. IUCN日本委員会. 2015年6月20日閲覧。
- 自然環境研究センター編著 著、多紀保彦監修 編『決定版 日本の外来生物』平凡社、2008年4月21日。ISBN 978-4-582-54241-7。
