バラの谷

バラの谷(バラのたに、ブルガリア語:Розова долина / Rozova dolina[1])は、ブルガリア中部の地域で、中央バルカン山脈のすぐ南にあり、同山脈とスレドナ・ゴラ山脈にはさまれた一帯を表す。ストリャマ川Стряма / Stryama)とトゥンジャ川Тунджа / Tundzha)の2つの川の渓谷がある[2]

ブルガリアカザンラク近くのバラの谷でバラを摘む農民の様子。1870年フェリックス・フィリッピ・カーニッツF. Kanitz)によって描かれた。

渓谷は、バラの生産地として良く知られており、バラはこの地で数世紀にわたって栽培され続けてきた。ブルガリアはトルコと共に、香水に使われるローズオイルの世界最大規模の生産地の一つである[3][4]。バラから抽出されたオイルは香水用として世界的に使われている。ローズオイル生産の最大の拠点となっているのは、バラの谷の中央に位置するスタラ・ザゴラ州の町カザンラク(カザンルク)であり、このほかにもカルロヴォソポトカロフェルKalofer)などの町が生産拠点となっている。毎年、カザンラクではバラとローズオイルを祝うバラ祭りが開かれる。

バラ摘みは毎年5月から6月にかけて行われる。この間、一帯はバラの良い香りに包まれ、多様な色のバラに覆われる。バラを集める作業は器用さと忍耐が必要で、かつては女性の仕事であった。バラの花は一つ一つ摘み取られ、ヤナギのかごに入れて蒸留所に運ばれる。

下バルカン渓谷の地図

名前

南極大陸サウス・シェトランド諸島リヴィングストン島にあるローズ・ヴァレー氷河Rose Valley Glacier)は、ブルガリアのバラの谷に因んで名づけられた。

脚注

  1. バラ渓谷とも。
  2. デジタル大辞泉の解説”. コトバンク. 2018年8月27日閲覧。
  3. ブルガリアの「バラ渓谷」が復活 ((日本語)). ロイター (2008年). 2009年2月4日閲覧。
  4. Bulgaria Expects Record Rose Oil Production ((英語)). The Bulgarian Post (2007年5月16日). 2009年2月4日閲覧。

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