パチンコガンダム駅

パチンコガンダム駅(パチンコガンダムえき)は、2012年9月から2013年3月にかけて、iOSの地図アプリケーション「マップ」で東日本旅客鉄道(JR東日本)青梅線上に表示されていた、存在しない鉄道駅である。

駅があるとされた場所。左が昭島駅方面。
画像外部リンク
「マップ」アプリ上の表示(現在は消滅) - ITmedia

iOS「マップ」アプリで、日本における不具合の代表的存在として、各種メディアでも取り上げられた[1][2][3]

発端

2012年9月19日、iOSのアップデート版、iOS 6の配布が開始された[4]。アップデートの目玉の一つは地図データ提供元の切り替えであり、それまでiOS標準の地図アプリケーション「マップ」はGoogle Mapsの地図データを使用していたが、Appleはそれを自社開発のデータに置き換えた[4]

しかし提供を開始してすぐに、この地図の誤表示の多さが各国のユーザから指摘されるようになり[5]、とりわけ日本で話題になったのが青梅線に表示された「パチンコガンダム駅」だった[6]

位置

昭島駅に接する元「パチンコガンダム」。2016年に解体された。

パチンコガンダム駅の位置は、昭島駅から東の中神駅側へ400mほど行ったところにあたる[7][8]。かつてこの昭島駅に隣接していた「パチンコガンダム」というパチンコ店が名前の由来となっていると見られるが、2006年頃に「パチンコゴールドエックスあきしま」に名称変更され[8]、2016年には閉業して解体された。「パチンコガンダム」当時は店内にアニメ『機動戦士ガンダム』関係のグッズが多数置かれるなど、当時の店長はかなりのガンダム好きだったようである[8]

原因

パチンコガンダム駅が出現した経緯には、Appleでの地図作成処理におけるいくつかの技術的要因が考えられる。

まずパチンコ店が鉄道駅となったのは、線路をまたぐ施設を駅と認識する何らかの自動処理がそのまま見過ごされた可能性がある[2]

元のパチンコ店とパチンコガンダム駅の位置ずれの要因としては、日本測地系世界測地系が混在したと思われる処理に、何らかの問題があった可能性があるとも見られている[2]。なお、この2つの測位系の混在は、この地点に限らず日本全土の位置情報に存在している、バグを顕在化させやすい要素である。

さらに、6年以上前の店名が使われていることから、データの古さも指摘された[2]

その後

ネット上では今後も「パチンコガンダム駅」を残し続けて欲しいという声もあったが[8]2013年3月11日の日本地図データのアップデートによってこの駅は表示されなくなった[6]

またiOSのマップアプリは全世界的にも不具合報告やユーザ等からの苦情が多発し、ティム・クックの謝罪や担当役員の更迭などの事態に発展した[3]

脚注

  1. Apple、iOS 6の地図アプリデータを大幅改善 「パチンコガンダム駅」消滅”. ITmedia ニュース. アイティメディア (2013年3月12日). 2014年9月25日閲覧。
  2. 富谷瑠美 (2012年10月17日). 「ガンダム駅」なぜできた アップル地図騒動の真相”. ニュースの深層. 日本経済新聞. 2013年3月13日閲覧。
  3. 株式会社インプレス (2012年12月12日). 「パチンコガンダム駅」はなぜ生まれたか? Apple地図騒動の本質とは”. INTERNET Watch. 2019年3月22日閲覧。
  4. 佐藤由紀子 (2012年9月13日). 「iOS 6」は9月19日提供開始”. ITmedia ニュース. アイティメディア. 2013年3月13日閲覧。
  5. 羽田空港が大王製紙に? パチンコガンダム駅? 「iOS6のマップが変」と話題に”. ねとらぼ. アイティメディア (2012年9月20日). 2013年3月13日閲覧。
  6. アップル、iOS向け「マップ」をアップデート--不具合を改善、東京タワーも3D対応”. CNET Japan. 朝日インタラクティブ (2013年3月12日). 2013年3月13日閲覧。
  7. Kuzo (2012年9月21日). iPhone『iOS6』のマップが表示している謎の「パチンコガンダム駅」に行ってみた”. ロケットニュース24. ソシオコーポレーション. 2014年10月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年6月17日閲覧。
  8. 猫好 (2012年10月19日). アップル地図で「棚からガンダム」?”. テクノロジー編集部BLOG. 日本経済新聞. 2020年10月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年10月16日閲覧。

関連項目

This article is issued from Wikipedia. The text is licensed under Creative Commons - Attribution - Sharealike. Additional terms may apply for the media files.