パラナル天文台

パラナル天文台(パラナルてんもんだい、英語: Paranal Observatory)は、チリアタカマ砂漠にある山・セロパラナルに設置された天体観測所で、ヨーロッパ南天天文台によって運営されている。超大型望遠鏡VLT (Very Large Telescope) はパラナルで最大の望遠鏡である。4台の口径8.2メートルの望遠鏡によって構成される。4台の望遠鏡で観測した干渉させ、Very Large Telescope干渉計 (VLTI) として観測を行うこともできる。干渉計としての撮像能力を向上させるため、4台の1.8メートル補助望遠鏡が追加されている。

パラナル天文台

地図
運営者 ヨーロッパ南天天文台
コード 309
所在地  チリアントファガスタ州セロパラナル
座標 南緯24度37分38秒 西経70度24分15秒
望遠鏡 VLTサーベイ望遠鏡[*], VISTA望遠鏡, 超大型望遠鏡, SPECULOOS望遠鏡[*], 次世代トランジットサーベイ, チェレンコフ望遠鏡アレイ
コモンズ ウィキメディア・コモンズ

さらに、掃天観測に用いられる口径2.6メートルのVLT掃天望遠鏡 (VST) と口径 4.1メートルのVISTA望遠鏡が運用されている。

概説

パラナル天文台が備える4基の巨大望遠鏡の一つイェプン (Yepun) 望遠鏡による、レーザーガイドを使用した天の川銀河の中心部の観測。

ヨーロッパ南天天文台の主力サイトに当たる、国際共同天体観測施設。ラ・シヤ天文台でテスト運用が行われた後、当地に移設され観測を行っている望遠鏡もある(VLT掃天望遠鏡はラ・シヤサイトでテスト後、移設されてきたもの)。天体観測における障害の一つである、晴天率、シーイングや透明度は、ラ・シヤ天文台サイトよりも良好なため、1970年代より調査が始まり1980年代より建設が始まった。現在は、研究者の訪問施設や研究解析施設なども建設してある。

主な観測対象は、可視光領域から近赤外線領域までとなっている。VLT掃天望遠鏡及びVISTA掃天望遠鏡による広域観測とVLTによる精密観測を並行して行っている。

Very Large Telescope

超大型望遠鏡VLT (VLT) は4台の口径8.2メートル望遠鏡によって構成されている。可視光から赤外線までの領域で観測する。口径1.8メートルの小型の望遠鏡が付随して干渉計を構成する。

VISTA 掃天望遠鏡

VISTA (Visible and Infrared Survey Telescope for Astronomy) は掃天観測を目的とした可視光から赤外線の領域で観測する口径4.1メートルの望遠鏡で、2009年12月11日から運用されている[1]。広い視野を持ち、赤外線による掃天観測を行っている。VISTAは英国の18の大学によるコンソーシアムによって計画・設置された[1]

VLT 掃天望遠鏡 (VST)

VLT掃天望遠鏡が撮影したΩ星団

VLT掃天望遠鏡 (VLT Survey Telescope) は、広視野を得ることができる口径2.6メートルの望遠鏡で、掃天観測でVLTを補佐する[2]。2011年7月8日から運用が開始された[2]

他の建物

レジデンシアの庭園

望遠鏡と同様に管理棟と整備棟がある。訪問者の宿泊施設も用意されている。他にジムや水泳プールや食堂、2つの庭もある。それらは望遠鏡よりも3キロメートル離れた高度が200メートル低い場所に設置されている。Residencia(レジデンシア)と呼ばれるこれらの施設群は、「特異なデザインと立地条件が悪役のアジトにぴったりである」という理由により、映画『007 慰めの報酬』の撮影に使用された[3]

脚注

  1. Visible and Infrared Survey Telescope for Astronomy”. ESO. 2017年8月9日閲覧。
  2. VLT Survey Telescope”. ESO. 2017年8月9日閲覧。
  3. "Blockbuster starring ESO Paranal opens tomorrow" (Press release). ESO. 30 October 2008. 2017年8月9日閲覧

関連項目

外部リンク

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