パレスハウスステークス

パレスハウスステークス: Palace House Stakes)は、イギリスニューマーケット競馬場で行われる競馬の競走

パレスハウスステークス
Palace House Stakes
開催国 イギリスの旗イギリス
競馬場 ニューマーケット競馬場
ローリーマイルコース
創設 1961年
2014年の情報
距離 芝5ハロン
(約1006メートル)
格付け G3[1]
賞金 賞金総額60,000ポンド[1]
出走条件 3歳以上
負担重量
  • ※G1勝馬は8ポンド (3.6 kg)加増
  • ※G2勝馬は6ポンド (2.7 kg)加増
  • ※G3勝馬は3ポンド (1.4 kg)加増
  • ※これらの加増は前年の8月31日以降の勝鞍に適用

4月後半または5月上旬のギニーズフェスティバル開催で行われる5ハロン (58マイル (1,006 m))のスプリント重賞で、2014年の格付けはG3[2]

概要

パレスハウスステークスは1961年に創設された。

ニューマーケット競馬場で最も注目を集めるG1競走2000ギニー当日に行われる重賞で、5ハロン(1キロ強)のスプリント距離で行われている[2][3]

古い時代の勝馬には、*サミーデイヴィスや*ホットスパークのように日本へ輸入されたスプリンター種牡馬の名も残っている。3歳以上が出走できる競走であるにもかかわらず、長い間2勝した競走馬は出なかったが、2013年と2014年に初めてソールパワー(Sole Power)が連覇した。

1971年にグループ制が導入されて以来、G3に格付けされている。

記録

2014年時点での記録。

最多勝利をあげた馬

  • ソールパワー(Sole Power)2勝 - 2013年、2014年

最多勝騎手

  • 10人の騎手が2勝を記録している。(2014年現在)

最多勝調教師

  • 10人の調教師が2勝を記録している。(2014年現在)

歴代勝馬

※*マークは日本輸入馬(国際競走出走のための一時的なものを含む)

施行年格付優勝馬走破タイム
1961Galivanter5
1962Crisper4
1963*サミーデイヴィス3
1964Ruby Laser3
1965Runnymede4
1966Tamino4
1967Heavenly Sound3
1968Mountain Call3
1969Be Friendly5
1970Tower Walk4
1971G3Communication3
1972G3Shiny Tenth5
1973G3Brave Lad3
1974G3Singing Bede5
1975G3*ホットスパーク3
1976G3Polly Peachum5
1977G3Raga Navarro5
1978G3Frimley Park3
1979G3Vaigly Great4
1980G3Valeriga4
1981G3Standaan5
1982G3Lightning Label6
1983G3On Stage3
1984G3Reesh3
1985G3Prince Sabo3
1986G3Double Schwartz500:59.0
1987G3Hallgate400:58.9
1988G3Perion601:00.7
1989G3Silver Fling400:58.3
1990G3Statoblest400:58.8
1991G3Elbio400:59.5
1992G3Monde Bleu400:59.4
1993G3Paris House400:58.7
1994G3Lochsong600:56.8
1995G3Mind Games300:58.1
1996G3Cool Jazz500:59.7
1997G3Deep Finesse300:58.7
1998G3Yorkies Boy301:01.0
1999G3Rambling Bear600:57.3
2000G3Pipalong400:59.5
2001G3Rushcutter Bay800:59.0
2002G3Kyllachy400:58.5
2003G3Needwood Blade500:59.1
2004G3Frizzante500:59.2
2005G3Avonbridge500:58.2
2006G3Dandy Man300:58.4
2007G3Tax Free500:58.3
2008G3Captain Gerrard300:59.0
2009G3Amour Propre300:57.7
2010G3Equiano500:58.4
2011G3Tangerine Trees600:59.7
2012G3Mayson401:01.4
2013G3Sole Power600:57.0
2014G3Sole Power700:58.7
2015G3Goldream00:58.7
2016[4]G3Profitable00:58.59
2017[5]G3Marsha00:58.18
2018[6]G3Mabs Cross00:58.44
2019[7]G3Mabs Cross00:58.67
2020G3Far Above400:58.07
2021G3Lazuli400:58.59
2022[8]G3Khaadem600:58.53
2023[9]G3Vadream501:00.42
2024[10]G3Seven Questions300:58.88

競走名の由来

パレスハウス

パレスハウスとは原義としては王族の住まいのことで、本格的な王宮・宮殿(Palace)までいかずとも、別荘のようなものであり、王族のカントリー・ハウス、日本語では御用邸に近い。

ニューマーケットでパレスハウスと言えば、チャールズ2世が建築したものを指し、ニューマーケットの有名建築物の一つとなっている[2][11]

ニューマーケットにはジェームズ1世が最初にパレスハウスを建ててニューマーケットに入り浸ったが、これは清教徒革命の時にピューリタン側がほぼ破壊してしまった[12][13][12]王政復古の後、ニューマーケットを再興したチャールズ2世は1668年に王室お抱えの建築士ウィリアム・サムウェルに命じてパレスハウスを再建し、毎年ニューマーケットに長滞在した[14]

チャールズ2世は、数ある愛妾のなかで最も気に入っていたネル・グウィンをパレスハウスの近くに家に住まわせ、密かに作った地下通路で両者を結んで密会した。このパレスハウスも大部分が取り壊されてしまったが、19世紀に建てられた2階建ての建物やウィリアム3世の寝室など一部は残っていて、現在もパレスハウスと呼ばれている[14][12]

パレスハウス厩舎

ジェームズ1世以来、ニューマーケットは歴代国王の庇護を受けた。ジェームズ1世は特に狩猟を好み、チャールズ1世やチャールズ2世は競馬を愛好した。彼らはニューマーケットに専用の厩舎を設け、馬を繋養させた[15][12]

これらの厩舎はパレスハウス厩舎(Palace House Stable)と呼ばれた[12]。チャールズ2世の時代から、ここで馬の管理を任されたトレゴンウェル・フランプトンは“競走馬の管理官”と称し、以後歴代の国王、すなわち、ウィリアム3世アン女王ジョージ1世ジョージ2世に仕えた[15][14][16][17]。フランプトンはニューマーケットにおける王室の代弁者となり、強い権限を持っていた[16][17]。フランプトンの評判は芳しいものばかりではないが、現在では「英国競馬の父(The Father of the English Turf)」と呼ばれている[16]

脚注

参考文献・出典

基礎情報

各回結果

注釈・出典

  1. 2014 International Cataloguing Standards Book2014年12月25日閲覧。
  2. FRIXO Palace House Stakes Betting2014年5月14日閲覧。
  3. グラスゴー・ヘラルド紙 1961年4月27日付2014年5月14日閲覧
  4. 2016年結果レーシングポスト、2016年5月2日閲覧
  5. 2017年結果レーシングポスト、2017年5月6日閲覧
  6. 2018年結果レーシングポスト、2018年5月6日閲覧
  7. 2019年レース結果”. racingpost (2019年5月4日). 2019年5月5日閲覧。
  8. 2022年パレスハウスステークス”. racingpost (2022年4月30日). 2022年4月30日閲覧。
  9. 2023年パレスハウスステークスレーシングポスト、2023年5月7日閲覧
  10. 2024年パレスハウスステークス”. racingpost (2024年5月4日). 2024年5月5日閲覧。
  11. Time Team unveils town stable secrets2014年5月14日閲覧。
  12. The Cromwell Association Cromwellian Britain - Newmarket2014年5月6日閲覧。
  13. 『競馬の世界史』p39-45「前期スチュアート王朝と共和制時代」
  14. 『競馬の世界史』p46-56「王政復古と後期スチュアート王朝時代」
  15. 『サラブレッド』p12-31「イギリス初期の競馬とサラブレッド」
  16. 『競馬 サラブレッドの生産および英国競馬小史』p226-232
  17. 『競馬の世界史』p69-99「ジョージ王朝時代のイギリス」
This article is issued from Wikipedia. The text is licensed under Creative Commons - Attribution - Sharealike. Additional terms may apply for the media files.