フォーエヴァー・チェンジズ

『フォーエヴァー・チェンジズ』(Forever Changes)は、アメリカ合衆国のバンド、ラヴが1967年に発表した3作目のスタジオ・アルバム。リリース当時は大きな成功に至らなかったが、多くの批評家によって高く評価されてきた作品である[5]。

『フォーエヴァー・チェンジズ』
ラヴ の スタジオ・アルバム<meta itemprop='albumReleaseType' content='アルバム' />
リリース
録音 1967年6月9日 - 9月25日 カリフォルニア州ハリウッド サンセット・サウンド・レコーダーズ[1]
ジャンル ロック、フォークロック、サイケデリック・ロック
時間
レーベル エレクトラ・レコード
プロデュース アーサー・リー、ブルース・ボトニック
専門評論家によるレビュー
  • AllMusic 星5 / 5<meta itemprop='reviewBody' content='5' /><meta itemprop='bestRating' content='5' /><meta itemprop='worstRating' content='0' /> link
  • NME 星5 / 5<meta itemprop='reviewBody' content='5' /><meta itemprop='bestRating' content='5' /><meta itemprop='worstRating' content='0' />
  • Encyclopedia of Popular Music 星5 / 5<meta itemprop='reviewBody' content='5' /><meta itemprop='bestRating' content='5' /><meta itemprop='worstRating' content='0' />[2]
チャート最高順位
  • 63位(イギリス・2001年[3])
  • 154位(アメリカ[4])
ラヴ アルバム 年表
ダ・カーポ
(1966年)
フォーエヴァー・チェンジズ
(1967年)
Four Sail
(1969年)

背景

ブルース・ボトニックによれば、当初はニール・ヤングを共同プロデューサーに迎える案もあったが、当時ヤングはバッファロー・スプリングフィールドとしての活動に拘束されており、体調も思わしくなかったため、最終的にはボトニックとバンドの中心人物アーサー・リーの共同プロデュース体制となった[6]。また、ジョン・エコールズによれば、一つの物語を綴ったナレーションと楽曲を組み合わせ、2枚組LPのコンセプト・アルバムとして発売するアイディアもあったが、物語は完成せず、最終的に収録された楽曲に関しても、その物語に基づいた曲が全部完成するには至らなかったという[7]。

ブルース・ボトニックと「エレクトラ」創設者のジャック・ホルツマンは、本作にはストリングスが必要と判断してデヴィッド・エンジェルをアレンジャーとして招いたが、ホルツマンによれば、アーサー・リーはこのアイディアに反対していたという[8]。また、「アンドモアアゲイン」と「ザ・デイリー・プラネット」では、ビリー・ストレンジ(ギター)、ドン・ランディ(ピアノ)、ハル・ブレイン(ドラムス)といったスタジオ・ミュージシャンが起用され、ベースはキャロル・ケイが弾いたといわれている[1]。

反響

リリース当時はセールス的に大きな成功を収められず、Billboard 200では154位に終わり、ラヴのアルバムとしては初めて全米トップ100入りを逃す結果となった[4]。また、シングル「アローン・アゲイン・オア」は、Billboard Hot 100入りを果たしたものの最高99位に終わった[9]。

評価

マーク・デミングはオールミュージックにおいて満点の5点を付け「ラヴの『フォーエヴァー・チェンジズ』は、1967年の初リリース時にはチャートにおいて大した注意を引くことができなかったが、何年も後になって、サマー・オブ・ラブから生まれたアルバムの中でも特に優れ、特に忘れられない作品の一つとして認識されるようになった」「ラヴの初期2作において支配的だった鋭利なエレクトリック・ギターは、ここでも時折、"A House Is Not a Motel"や"Live and Let Live"といった曲で登場しているが、『フォーエヴァー・チェンジズ』の大部分は、折り重なったアコースティック・ギターと、メロディを補強・強調するストリングスやホーンによる繊細なオーケストレーションを中心に構築されている」と評している[10]。Richard Cromelinは2001年3月9日付の『ロサンゼルス・タイムズ』紙において「時に時代遅れな骨董品と感じられることもあるとはいえ、『フォーエヴァー・チェンジズ』は、その型破りな構成と魅惑的な質感により、今なお挑戦的かつ爽快なアルバムであり続けている」と評している[11]。また、ロバート・プラントは、最も好きなアルバムの一つとして本作を挙げている[12]。

『ローリング・ストーン』誌が選出した「オールタイム・グレイテスト・アルバム500」では40位にランク・イン[13]。2008年にはグラミーの殿堂入りを果たした[14]。また、ピッチフォーク・メディアのスタッフが2017年に選出した「1960年代のベスト・アルバム200」では33位となった[15]。

リイシュー

ライノ・エンタテインメントから発売された2枚組CDのコンピレーション・アルバム『Love Story 1966-1972』には、本作からの全11曲が完全収録された[11]。

2001年発売のリマスターCDには7曲のボーナス・トラックが追加され[16]、そのうち「ユア・マインド・アンド・ウィ・ビロング・トゥギャザー」と「ラフィング・ストック」は、本作リリース後の1968年1月30日に録音されたシングル曲である[1]。イギリスでは、2001年再発盤が全英アルバムチャートで最高63位を記録し、オリジナル・リリース時には叶わなかった全英チャート入りを果たした[3]。

収録曲

特記なき楽曲はアーサー・リー作。

  1. アローン・アゲイン・オア - "Alone Again Or" (Bryan MacLean) - 3:17
  2. ア・ハウス・イズ・ノット・ア・モーテル - "A House Is Not a Motel" - 3:31
  3. アンドモアアゲイン - "Andmoreagain" - 3:18
  4. ザ・デイリー・プラネット - "The Daily Planet" - 3:30
  5. オールド・マン - "Old Man" (B. MacLean) - 3:02
  6. ザ・レッド・テレフォン - "The Red Telephone" - 4:46
  7. クラーク・アンド・ヒルデール - "Maybe the People Would Be the Times or Between Clark and Hilldale" - 3:34
  8. リヴ・アンド・レット・リヴ - "Live and Let Live" - 5:26
  9. ザ・グッド・ヒューモア・マン - "The Good Humor Man He Sees Everything Like This" - 3:08
  10. バマー・イン・ザ・サマー - "Bummer in the Summer" - 2:24
  11. ユー・セット・ザ・シーン - "You Set the Scene" - 6:56

2001年デラックス・エディション盤ボーナス・トラック

  1. ハミングバード(デモ) - "Hummingbirds" - 2:43
  2. ワンダー・ピープル(アウトテイク) - "Wonder People (I Do Wonder)" - 3:27
  3. アローン・アゲイン・オア(オルタネイト・ミックス) - "Alone Again Or (Alternate Mix)" (B. MacLean) - 2:55
  4. ユー・セット・ザ・シーン(オルタネイト・ミックス) - "You Set the Scene (Alternate Mix)" - 7:01
  5. ユア・マインド・アンド・ウィ・ビロング・トゥギャザー(トラッキング・セッションズ・ハイライツ) - "Your Mind and We Belong Together (Tracking Session Highlights)" - 8:16
  6. ユア・マインド・アンド・ウィ・ビロング・トゥギャザー - "Your Mind and We Belong Together" - 4:27
  7. ラフィング・ストック - "Laughing Stock" - 2:31

参加ミュージシャン

アディショナル・ミュージシャン

2001年デラックス・エディション盤(R2 76717)のブックレットに記載されたクレジットでは、キャロル・ケイに関しては「poss(恐らく)」という扱いになっている。

  • デヴィッド・エンジェル - オーケストレーション
  • ストリングス・セクション
    • リチャード・バレーン、アーノルド・ベルニック、ジェイムズ・ゲッツォフ、マーシャル・ソスーン、ダレル・ターウィリガー - ヴァイオリン
    • ノーマン・ボトニック - ヴィオラ
    • ジェシ・エールリッヒ - チェロ
    • チャック・バーグホーファー - コントラバス
  • ブラス・セクション
  • ビリー・ストレンジ - ギター(on #3, #4)
  • ドン・ランディ - ピアノ(on #3, #4)
  • キャロル・ケイ - ベース(on #3, #4)
  • ハル・ブレイン - ドラムス(on #3, #4)

脚注・出典

  1. 2001年デラックス・エディション盤(R2 76717)英文ブックレット内クレジット
  2. Larkin, Colin (2007). Encyclopedia of Popular Music (5th ed.). Omnibus Press. ISBN 978-0857125958
  3. LOVE | full Official Chart History | Official Charts Company
  4. “Love Chart History - Billboard 200”. Billboard. 2018年3月21日閲覧。
  5. Unterberger, Richie. “Love - Biography & History”. AllMusic. 2018年3月21日閲覧。
  6. 2001年デラックス・エディション盤(R2 76717)英文ライナーノーツ(ベン・エドモンズ)
  7. Pinnock, Tom (2016年7月15日). “Love's Forever Changes originally planned as a double album”. Uncut. Time Inc. (UK). 2018年3月21日閲覧。
  8. コンピレーション・アルバム『Love Story 1966-1972』(Rhino Records, 1995 / R2 73500)英文ライナーノーツ (Phil Gallo) pp.17-19
  9. “Love Chart History - Hot 100”. Billboard. 2018年3月21日閲覧。
  10. Deming, Mark. “Forever Changes - Love”. AllMusic. 2018年3月21日閲覧。
  11. Cromelin, Richard (2001年3月9日). “Love's 'Forever Changes' Still Sounds Invigorating”. Los Angeles Times. 2018年3月21日閲覧。
  12. Weiss, Jeff (2017年11月8日). “Love's Forever Changes at 50: Arthur Lee's Masterpiece Still Transcends Its Era”. LA Weekly. 2018年3月21日閲覧。
  13. “Love, 'Forever Changes' - 500 Greatest Albums of All Time”. Rolling Stone. 2018年3月21日閲覧。
  14. “GRAMMY Hall of Fame”. GRAMMY.com. Recording Academy. 2018年3月21日閲覧。
  15. “The 200 Best Albums of the 1960s”. Pitchfork. Condé Nast (2017年8月22日). 2018年3月21日閲覧。
  16. Love - Forever Changes (CD, Album) at Discogs - 2001年リマスターCDの情報
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