フレッドダーリンステークス

フレッドダーリンステークス(Fred Darling Stakes)、別名ドバイデューティーフリーステークス(Dubai Duty Free Stakes)は、イギリスのニューベリー競馬場で行われる競馬の競走。1000ギニーの前哨戦として知られる。2014年の格付はG3。

フレッドダーリンステークス
Fred Darling Stakes
開催国 イギリスの旗イギリス
競馬場 ニューベリー競馬場
創設 1949年
2014年の情報
距離 芝7ハロン
(約1408メートル)
格付け G3[1]
賞金 賞金総額60,000ポンド[1]
出走条件 3歳牝馬
負担重量 9ストーン
(約57.15kg)

概要

フレッドダーリンステークスは、イギリスの平地競走のシーズン最初の4月に行われる3歳牝馬の重賞である。定量戦で、ヨーロッパの3歳牝馬クラシック戦線の前哨戦と位置づけられている[2]。

1970年にヨーロッパにグループ制が敷かれて以来、G3に格付けされている。

ヨーロッパ3歳牝馬戦線の前哨戦

フレッドダーリンステークスはヨーロッパの主要競馬開催国のなかでも最も早い時期に行われる重賞の一つである。前年の2歳時の戦績に関係なく9ストーン(約57キロ)の負担重量で出走できる定量戦であり、その年のヨーロッパの3歳牝馬戦線の動向を占う意味で注目される[3][2]。

近年では、1992年に3着だったカルチャーヴァルチャー(Culture Vulture)がプール・デッセ・デ・プーリッシュ(フランス1000ギニー)に優勝[3]、2000年にはフレッドダーリンステークスで4着になったラハン(Lahan)が数週間後の1000ギニーに優勝している[3]。

出走頭数は年によって大きな開きがあり、1997年(7頭)・2010年(8頭)のように少頭数になることもあれば、2009年(16頭)・2011年(14頭)のように多頭数となることもある[3]。

ニューベリー・スプリングトライアル開催

イギリスでは秋から春にかけてが障害競馬(ナショナルハント競走)のシーズンで、ニューベリー競馬場では3月末に障害競走がファイナルを迎える。

次いで平地競走が開幕するが、例年4月に行われる「スプリングトライアル開催(Spring Trials Meeting)」は、イギリスに本格的な平地競走の新シーズン到来を告げる開催となっている[3]。この開催の目玉は、3歳牡馬クラシック戦線の重賞グリーナムステークスと3歳牝馬クラシック戦線の重賞フレッドダーリンステークスである[3]。両競走とも定量戦なので2歳時の戦績に関係なく9ストーン(約57キロ)の負担重量で出走でき、イギリスのみならずヨーロッパのクラシックシーズンにとって注目の重賞とされている[3]。

近年はドバイデューティフリー社(DDF)がこの開催のスポンサーとなっており、「ドバイデューティーフリー・スプリング・トライアル開催」と銘打っている。DDF社はフレッドダーリンステークスのスポンサーでもあり、フレッドダーリンステークスは興行的には「ドバイデューティーフリーステークス」の名称で行われている。ただし競走成績書には「フレッドダーリンステークス」と記録される。

歴史

1000ギニートライアルプレート

春のニューベリー競馬場の開催には1906年創設のグリーナムステークスがあり、3歳牡馬クラシックのシーズン最初の重賞として知られてきた。1940年に、ニューベリー競馬場では3歳牝馬クラシックのシーズン最初の重賞として1000ギニートライアルプレート(One Thousand Guineas Trial Plate)を創設した[4][5]。

ランボーンステークス

1949年にはこれがランボーンステークス(Lambourn Stakes)となった[6]。一般的にはこの年をフレッドダーリンステークスの創設年としている[3][2][7]。ランボーン(Lambourn)とはニューベリー競馬場のあるバークシャーの行政教区(Civil Parish)の一つで、イギリスの障害競走馬の調練所があることで知られている。ランボーンステークスは7ハロン60ヤード(約1463メートル)で行われた[8]。

フレッドダーリンステークス

1955年から、ランボーンステークスはフレッドダーリンステークスに改称した[9][6][2]。これは、1953年に亡くなった有名な生産者・調教師のフレッド・ダーリング(Frederick Darling)を記念したものである[3]。

1988年から1995年まではゲインスボロー牧場(Gainsborough Stud)がスポンサーとなっていた[3][6]。

ドバイデューティフリーステークス

1996年から、航空関連会社のドバイデューティーフリーがフレッドダーリンステークスのスポンサーとなった[6]。1999年からはフレッドダーリンステークスはドバイデューティフリーステークス(Dubai Duty Free Stakes)として開催されている。この場合でも競走成績書には「フレッドダーリンステークス」と記録される[6][2]。

なお、1998年までは左回りのコースで行われていたが、1999年からは直線コースで行われている[3][2]。

2020年は新型コロナウイルス感染拡大の影響により開催中止となった。

記録

2014年時点での記録[3]。

最多勝騎手

最多勝調教師

1949年-1954年(ランボーンステークス時代)

  • 1949: Vale of Towy
  • 1950: Serocco
  • 1951: 中止
  • 1952: Refreshed
  • 1953: Rose Coral
  • 1954: Felise

1955年-1969年(グループ制導入前)

  • 1955: Feria
  • 1956: None Fairer
  • 1957: Sijui
  • 1958: Nicaria
  • 1959: Rosalba
  • 1960: Soldier's Song
  • 1961: Who Can Tell
  • 1962: Anassa
  • 1963: Gazpacho
  • 1964: Ela Marita
  • 1965: Night Appeal
  • 1966: 中止
  • 1967: Royal Saint
  • 1968: Raymonda
  • 1969: Sea Lavender

1970年以降(グループ制導入後)

施行年格付優勝馬
1970G3Highest Hopes
1971G3Rotisserie
1972G3Miss Paris
1973G3Mysterious
1974G3Northern Gem
1975G3Carnauba
1976G3Rowantree
1977G3Durtal
1978G3Shapina
1979G3Topsy
1980G3Millingdale Lillie
1981G3Marwell
1982G3Slightly Dangerous
1983G3Goodbye Shelley
1984G3Mahogany
1985G3Top Socialite
1986G3Maysoon
1987G3Littlefield
1988G3Bluebook
1989G3Pass the Peace
1990G3Salsabil
1991G3Shadayid
1992G3Musicale
1993G3Sueboog
1994G3Bulaxie
1995G3Aqaarid
1996G3Bosra Sham
1997G3Dance Parade
1998G3Daunting Lady
1999G3Wince
2000G3Iftiraas
2001G3Rolly Polly
2002G3Queen's Logic
2003G3Tante Rose
2004G3Majestic Desert
2005G3Penkenna Princess
2006G3Nasheej
2007G3Majestic Roi
2008G3Muthabara
2009G3Lahaleeb
2010G3Puff
2011G3Rimth
2012G3Moonstone Magic
2013G3Maureen
2014G3J Wonder
2015[10]G3Redstart
2016[11]G3Marenko
2017[12]G3Dabyah
2018[13]G3Dan's Dream
2019G3Dandhu [14]
2021G3Alcohol Free
2022[15]G3Wild Beauty
2023[16]G3Remarquee
2024[17]G3Folgaria

脚注

参考文献・出典

基礎情報

各回結果

注釈・出典

  1. 2014 International Cataloguing Standards Book Great Britain2014年12月19日閲覧。
  2. 2014年4月27日閲覧。
  3. FRIXO Fred Darling Stakes2014年4月27日閲覧。
  4. グラスゴーヘラルド紙 1940年4月9日付2014年4月27日閲覧。
  5. グラスゴーヘラルド紙 1940年4月13日付 Silverlace II may win fillie's event2014年4月27日閲覧。“the newly instituted classic trial for fillies,the One Thousand Guineas Trial Plate.”
  6. Galopp-Sieger Fred Darling Stakes (ex 'Lambourn Stakes')2014年4月27日閲覧
  7. プレート競走とステークス競走は賞金の仕組みが異なっている。
  8. グラスゴー・ヘラルド紙 1954年4月10日付2014年4月27日閲覧。
  9. グラスゴー・ヘラルド紙 1955年4月2日付2014年4月27日閲覧。
  10. 2015年レース結果 - racingpost  2015年4月20日閲覧
  11. 2016年レース結果 - racingpost  2016年4月19日閲覧
  12. 2017年レース結果 - racingpost  2017年4月23日閲覧
  13. 2018年結果 - racingpost  2018年4月22日閲覧
  14. “2019年フレッドダーリンS”. レーシングポスト (2019年4月13日). 2019年4月14日閲覧。
  15. “2022年フレッドダーリンS”. レーシングポスト (2022年4月16日). 2022年4月18日閲覧。
  16. 2023年フレッドダーリンステークスレーシングポスト、2023年4月22日配信・閲覧
  17. 2024年フレッドダーリンステークスレーシングポスト、2024年4月20日配信・閲覧
  18. 一部回次欠落部については英語版による。1955-56年の競走名についてはグラスゴー・ヘラルド紙にしたがった。

関連項目


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