プラハ1968年のための音楽

『プラハ1968年のための音楽』(英: Music for Prague 1968)は、カレル・フサが作曲した楽曲で、フサの代表作の一つ。邦題は『プラハのための音楽1968』とされる場合も多い。

概要

1950年頃からアメリカに渡り、1959年に市民権を取得していたフサが、1968年1月に祖国チェコスロヴァキアで始まった「プラハの春」と呼ばれる社会主義の改革運動が8月20日夜のソ連率いるワルシャワ条約機構軍侵攻による軍事介入で制圧された、いわゆるチェコ事件を知り、イサカ大学バンドからの委嘱に対して、怒りや悲しみなどチェコ事件に対する感情を音楽で表現したこの作品を書いた。初演は、翌1969年1月31日にワシントンD.C.で開かれた音楽教育者全国会議(Music Educators National Conference)の年次総会で、ケネス・スナップの指揮、イサカ大学コンサートバンドの演奏で行われた。

描写的でメッセージ性が強く、しかもクラスターや不確定性の技法も使われた、それまでにない吹奏楽曲だったが、初演以来その巨大な編成や技術的な難度にかかわらず、プロやアマチュアの吹奏楽団によってたびたび演奏されている。

指揮者ジョージ・セルの委嘱により、1969年に管弦楽版も作られた。この管弦楽版は1970年1月に作曲者の指揮、ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏で初演されている。

演奏時間は約19分。

編成

吹奏楽版
多くのパートでさらにそれぞれ複数の声部に分かれる。
編成表
木管金管弦・打
Fl.2, Picc.Tp.4Cb.●
Ob.2, C.A.Hr.4Timp.●
Fg.2Tbn.3他S.D., B.D., Cym., Tam-t., Tom-t., Tri., Chimes, Mari., Vib., Xylo., Antique Cym.
Cl.3, E♭, Alto, Bass, C-Alto, C-BassBar.2
Sax. Alt. 2 Ten. 1 Bar. 1 Bass 1Tub.2
管弦楽版
編成表
木管金管打弦
Fl.3 (Picc. 1持ち替え)Hr.4Timp.●Vn.1●
Ob.2, E.Hr.Trp.4他S.D., B.D., Cym., Tam-t., Tom-t., Tri., Chimes, Mari., Antique Cym.Vn.2●
Cl.2, BassTrb.3Va.●
Fg.2, C.Fg.Tub.1Vc.●
他他Cb.●
その他Harp, Piano

構成

15世紀のフス戦争でフス教徒によって歌われ、スメタナの『わが祖国』や、ドヴォルザークの劇的序曲『フス教徒』に引用されている戦いの歌「汝ら、神とその法の戦士たち」(Ye Warriors of God and his Law、音源へのリンクあり)、百塔の街と呼ばれたプラハを表す鐘の音、ピッコロで演奏される自由を象徴する鳥の声を主要な動機とした4つの曲からなる。

  1. 序奏とファンファーレ(Introduction and Fanfare)
  2. アリア(Aria)
  3. 間奏曲(Interlude)
  4. トッカータとコラール(Toccata and Chorale)
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