マッスル・ショールズ・サウンド・スタジオ

マッスル・ショールズ・サウンド・スタジオ (Muscle Shoals Sound Studio)はアメリカ、アラバマ州シェフィールド・ジャクソン・ハイウェイ3614番地にあった音楽録音スタジオで、1969年から1979年まで稼働した。のちに場所をアラバマ・アベニュー1000に移転して現在にいたる。旧スタジオの建物は現在アメリカ合衆国国家歴史登録財として管理されている。

Muscle Shoals Sound Studio
ジャクソン・ハイウェイ3614の旧スタジオ (2007年9月撮影)
所在地アラバマ州シェフィールド
座標北緯34度46分4秒 西経87度40分26秒
建設1969年
建築様式Early commercial
NRHP登録番号06000437
NRHP指定日2006年6月2日

略史

1959年、当時ソングライターとして活動していたリック・ホールは友人らと共にフローレンスに音楽出版社「フローレンス・アラバマ・ミュージック・エンタープライゼズ(Florence Alabama Music Enterprises)」、すなわち「FAME」を設立した[1]。1960年代初頭にホールは隣町のマッスル・ショールズに移り、かつてタバコの倉庫だった建物をスタジオに改造、フェイム・スタジオを作った。マッスル・ショールズ・サウンド・スタジオは、フェイム・スタジオに所属していた4名のミュージシャン、ジミー・ジョンソン(ギター)、バリー・ベケット(ピアノ)、デヴィッド・フッド(ベース)、ロジャー・ホーキンス(ドラムス)からなる通称「スワンパーズ」(SWAMPERS)によって同州のシェフィールドに造られたスタジオである。

4人は1960年代半ばからフェイム・スタジオで働いていたが、アトランティック・レコードが1965年から録音にしばしばフェイムを使用するようになり、彼らはアレサ・フランクリンやウィルソン・ピケットなどのバックを務め、リズム・アンド・ブルースの演奏経験を積んでゆく。1969年、アトランティック・レコードのトム・ダウドの勧めもあり独立。シェフィールド・ジャクソン・ハイウェイ3614番地の元は棺桶の展示場だった建物をスタジオに改築し、それまで自分たちの拠点とした土地から「マッスル・ショールズ・サウンド・スタジオ」と名付けた。[2]

1970年代、アメリカ南部のサザン・ロックを志向するミュージシャンたちが、しばしばジャクソン・ハイウェイのスタジオを使い、時には彼らをセッション・グループ「マッスル・ショールズ・リズム・セクション」として起用した[3]。彼らはマネージャーを兼任してスタジオを運営し、1979年に場所をアラバマ・アベニュー1000に移し現在にいたる。旧スタジオの建物は修復ののち、観光スポットとして公開されている。

主な録音作品

参考文献

  • 渋谷陽一『ロック ベスト・アルバム・セレクション』(文庫)新潮社、1988年7月。ISBN 978-4-10-146702-3。
  • 前田祥丈 (聞き手・構成) 編『エゴ〜加藤和彦、加藤和彦を語る』スペースシャワーネットワーク、2013年7月。ISBN 978-4-90-670088-2。
  • 高橋健太郎『スタジオの音が聴こえる 名盤を生んだスタジオ、コンソール&エンジニア』DU BOOKS、2015年6月。ISBN 978-4-90-758351-4。

脚注

  1. “Rick Hall – Tishomingo, Alabama”. Alabama Music Hall of Fame (1985年). 2018年1月11日閲覧。 “FAME Recording Studio’s name is actually an acronym for 'Florence Alabama Music Enterprises.'”
  2. 『スタジオの音が聴こえる』 高橋健太郎 (著) 2015年
  3. 『ロック ベスト・アルバム・セレクション』渋谷陽一 (著) 1988年
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