マッテ地区

マッテ地区: Mattequartier、あるいは単にマッテ(Matte)、ベルン方言:Mättu、行政区名黒区(Schwarzes Quartier))は、スイスの首都ベルンの中で、ベルン旧市街の一部。ベルン市内区の統計区の一つ(黒区)であり、大地区の一つ(マッテ区)でもある[1]2019年現在、1,185人の人口があり、その内1,018人がスイス人で、167人が外国人である[2]。湾曲したアーレ川に突き出すような形の半島の先端にあり、旧市街の下部にあって川に面している。そのため、地理的にも地形的にも他の旧市街からは明瞭に分かれた特徴を有している。

 マッテ地区(黒区)
Matte(quartier) - Schwarzes Quartier
熊公園から見たマッテ地区
熊公園から見たマッテ地区
位置
の位置図
座標 : 北緯46度56分50秒 東経7度27分25秒
行政
スイスの旗 スイス
  (Kanton)
Wappen des Kantons Bern
Wappen des Kantons Bern
ベルン州
 行政区 (Verwaltungskreis) ベルン=ミッテルラント区
 基礎自治体 (Gemeinde)
Wappen des Kantons Bern
Wappen des Kantons Bern
ベルン市
 
Wappen des Kantons Bern
Wappen des Kantons Bern
市内
 統計区大地区  マッテ地区(黒区)
地理
面積  
  統計区大地区 0.14 km2
標高 504 m
人口
人口 (2019年現在)
  統計区大地区 1,185人
    人口密度   8,464人/km2
その他
等時帯 中央ヨーロッパ時間 (UTC+1)
夏時間 中央ヨーロッパ夏時間 (UTC+2)
郵便番号 3011
市外局番 0351
公式ウェブサイト : http://www.matte.ch/

歴史

マッテ地区は、1327年頃の文書に初めて現れ、長い間アーレ川を渡る唯一の手段であったウンタートール橋の周辺地域を指している。マッテ地区は、渡し人やいかだの上陸点であり、漁師や馬車屋が働いていて、アーレ川の水力は交易や小規模工場に使われ、皮革産業の原動力にもなっていた。

1448年当時にマッテ地区には約600人が居住しており、当時のベルン市の人口の約10パーセントを占めていた。マッテ地区はベルン市の騎士四分区の一つ、メッツゲルン四分区に属しており[3]、教会の教区はベルン教区であった。1721年にベルン教区が三分されると、マッテ地区は新しく設立されたニーデック教区に属することとなり、教区教会ニーデック教会となった[4]1798年フランスによって5つの色による分区制がベルン市に敷かれると、マッテ地区は黒区となった。

16世紀に、数名のアナバプテストがアーレ川で溺死する事件が起きた。

古い時代からマッテ地区は公衆浴場が有名で、一部は売春宿となっていた。1760年にはジャコモ・カサノヴァが訪れており、1824年の夏にはベルリンの建築家カルル・フリードリッヒ・シンケルも訪れて街の猥雑さに衝撃を受けている[5]

1891年にはベルンで最初の電力会社がマッテ地区に開業した。マッテリフトと呼ばれる電気エレベータが1897年に設置されて現在でもマッテ地区とベルン大聖堂プラットホームを接続しており、14世紀に付けられた183段の木製階段「マッテ階段」(Mattentreppe)とともに大聖堂の裏手とマッテ地区を繋いでいる。

小さな工場が並び労働者が居住していたマッテ地区は、20世紀後半には芸術家と学生の街に変わりつつあり、ジェントリフィケーションが起こって、古い家屋の改修工事が相次いで行われた。現在では約1,400人がマッテ地区に居住している。

2005年のアルプス大洪水では、4回にわたりアーレ川の水があふれ、マッテ地区の一部は数メートルの深さに水没した。8月24日には地区全体が避難となり、住民が家に戻れるまで数日待たねばならなかった。

かつてマッテ地区には、独特の「マッテ英語」(Mattenenglisch)が隠語として発達し、主に男性の間で代々受け継がれていたが、現在ではほとんど聞くことはなく、日常会話の断片的な表現にわずかに生き残っている[6]

ギャラリー

出典

  • Manuel Kehrli (Hrsg.): Licht und Luft. Gemeinnützige Baugenossenschaft Bern aus Anlass ihres 100-jährigen Bestehens 1911–2011. Bern 2011.
  • Beno Stirnemann: Matteänglisch. Geschichte der Matte, Dialekt und Geheimsprache. Bern 1994.
  • Rosmarie Bernasconi, Der weisse Elefant, Mattengeschichten, erschienen 2005 im Verlag Einfach Lesen
  • Hans Markus Tschirren, Geschichten aus der Matte, alte Mätteler erzählen von Hans Markus Tschirren, erschienen im Werd Weber Verlag, 2018

外部リンク

脚注

  1. ベルン市街インタラクティブ地図
  2. "2019年人口動態" (PDF, 4,3 MB). ベルン市. 2020-03. p. 14. 2020-03-29閲覧 {{cite web}}: |date=の日付が不正です。 (説明)
  3. ベルン州の美術(Die Kunstdenkmäler des Kantons Bern); Die Stadt Bern Band 1 Seite 4
  4. ベルン州の美術(Die Kunstdenkmäler des Kantons Bern); Die Stadt Bern Band I, S. 4–5.
  5. Inventar der neueren Schweizer Architektur, S. 249.
  6. Beat Siebenhaar, Sprachliche Varietäten in der Stadt Bern und was die Sprecher davon halten(「ベルンの言語多様性と話者の思考について」), in: Germanistik in der Schweiz. Online-Zeitschrift der Schweizerischen Akademischen Gesellschaft für Germanistik 1 (2002): (PDF)
This article is issued from Wikipedia. The text is licensed under Creative Commons - Attribution - Sharealike. Additional terms may apply for the media files.