マニ教宇宙図

マニ教宇宙図[1](マニきょううちゅうず)または『宇宙図[2]は、元代前後の中国で描かれた、マニ教宇宙観を示した絵画[2]

『マニ教宇宙図』
作者不明
製作年元代(1271年 - 1368年)前後
種類絹本着色
寸法137.1 cm × 56.6 cm (54.0 in × 22.3 in)
所蔵日本・個人蔵

長らく失われていたが、2010年、日本仏教画として伝存していたものを、京都大学教授の吉田豊らが発見し、学界で国際的に注目された[2][3]

日本への伝来時期は不明[2]。個人蔵[2]

成立

3世紀メソポタミアに起こったマニ教は、シルクロードを経由して中国にも伝わった[3]。中国では諸王朝に弾圧されつつも、江南浙江福建秘密結社的に存続した[4]

本図は元代前後の江南で描かれた[2]。これは当時の仏教画との比較などに基づく[2]。宗教に寛容だった元代に、マニ教徒が仏画工房に絵画を発注したと推測される[4]

内容

縦137.1cm、横56.6cmの絹布に彩色で描かれている[2]

マニ教は絵解きを伝統的に重視しており[3]、本図には多くの情報が詰め込まれている[5]

マニ教の宇宙である「十天八地」(10層の天と8層の大地)に[5]須弥山に似た大樹[5]十王に似た審判官が描かれている[6]。白衣を着たマニと思われる人物が繰り返し登場する[5]

ギャラリー

発見

発見されたマニ教絵画

従来、マニ教絵画トルファン出土の断片的な絵画しかなく[8]、宇宙観の全体像も不明だった[2]

2006年、東北大学教授の泉武夫が、山梨県臨済宗棲雲寺奈良県大和文華館に、仏教画に紛れた異教の絵画があることを指摘した[9]。2010年、京都大学教授の吉田豊らが、これを受けて追加調査するなかで、個人蔵の本図を発見し、『宇宙図』の呼称を与えた[2][9]

本図のほか『聖者伝図1』『聖者伝図2』『聖者伝図3』『マニ像』なども発見されている。

参考文献

脚注

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