マライア (バンド)

マライア (Mariah) は、日本バンドである。サキソフォニスト・清水靖晃を中心にスタジオ・ミュージシャンが集まり、1979年に音楽制作集団「マライア・プロジェクト」として始動。1980年、アルバム『YENトリックス』でキングレコードからデビュー。1983年のアルバム『うたかたの日々』を最後に解散した[1]

概歴

1978年頃、サックス・清水靖晃を中心に、ジャズ・シーンで知り合ったキーボード・笹路正徳、ドラム・山木秀夫、清水と共に「小林泉美&フライングミミバンド」のメンバーだったギター・土方隆行らにより、「清水靖晃グループ」を結成。

1979年、清水靖晃グループ(Sax.清水靖晃、Key.笹路正徳、G.秋山一将、G.土方隆行、Key.松本博、B.岡沢茂、Tp.岡野等、Sax.伊東毅、Ds.山木秀夫、Vo.村川ジミー聡)で、アルバム『マライア』をユピテルレコードから発表。

清水靖晃グループを前身に、小林泉美&フライングミミバンドのメンバーだったベース・渡辺モリオが参加し、メンバーや周辺ミュージシャン、スタッフを含めて「マライア・プロジェクト」と称する音楽制作集団を結成。

当時、ビーイングに所属しており、阿川泰子秋本奈緒美亜蘭知子村田有美など様々なアーティストのプロデュースやレコーディング、清水・笹路・土方・村川のソロ・アルバムの制作を行う[2]

1980年、バンド「マライア」(Sax.清水靖晃、Key.笹路正徳、G.土方隆行、B.渡辺モリオ、Vo.村川ジミー聡、Ds.山木秀夫)として、アルバム『YENトリックス』でキングレコードのビルボックス・レーベルからデビュー。清水靖晃グループのジャズ・フュージョン・サウンドをよりロック色の強いサウンドへと変化させる。

時期によりカテゴライズが難しいバンドで、ジャズ、フュージョン、ハード・ロック、プログレッシブ・ロック、テクノ、ニューウェーブといった要素を含んでいる。発売メーカーにより大別されると、ジャズ・フュージョンまたはプログレッシブ・ロックとされることが多い。

なお、山木は他のバンドに在籍していることもあり、マネージメント契約やスケジュールの都合により当初はゲスト・メンバー扱いだった。デビュー・アルバムを他メンバーがハワイ録音の中、山木は東京でレコーディングを行っており、セカンド・アルバムから正式メンバーとなっている。

1981年、セカンド・アルバム『アウシュビッツ・ドリーム』を発表。

同年、レコード会社を移籍し、サード・アルバム『マージナル・ラヴ』を日本コロムビアからリリース。このアルバムはロサンゼルスで録音され、TOTOのギタリストであるスティーヴ・ルカサーがゲストで2曲参加している [3]。 また、シングル・カットされた表題曲「マージナル・ラヴ」が日立マクセルのテレビ・コマーシャル曲として起用された。

1982年、2枚組のライブ・アルバム『レッド・パーティ(悪魔の宴)』をリリース。1981年03月09日・10日に渋谷のヤマハ・エピキュラス(ホール)で収録されたライブ音源で、マライアの楽曲に加えてメンバーのソロ・アルバムからの楽曲も演奏されている。 ちなみに、コンサートではメンバー全員がメイクをしていた[4]

1983年に発表されラスト・アルバムとなった『うたかたの日々』では再び清水のソロ色が濃い観念的なサウンドとなり、メンバーでの録音は数曲のみ、村川に代わってアルメニア人のジュリー・フォーウェルがボーカルを務めている。

その後、清水はソロ・ユニット「清水靖晃&サキソフォネッツ」でクラシカルな方向へ、笹路・土方はロック・バンド「ナスカ」を経て音楽プロデューサーやスタジオ・ミュージシャンとして活動、渡辺は音楽プロデューサー、山木はスタジオ・ミュージシャンの道へと進み、それぞれが活躍の場を広げた。

メンバー間の音楽性の違いが顕著になり、個々の活動がメインになったため1985年に正式に解散に至った。

2015年、30年以上の時を経て『うたかたの日々』がニューヨークのパルト・フラッツ (Palto Flats) より再発売された[5]。同作は『Resident Advisor』にて5点満点の4.2点を獲得し、「より多くの聴衆を得る価値がある、時代を超越したアルバム」と評された[6]。また、『Pitchfork Media』では10点満点の8.5点を獲得し、「ベスト・ニュー・リイシュー」に選ばれている[7]

メンバー

ディスコグラフィ

アルバム

  • 『YENトリックス』(1980.08.21/Bill Box/キングレコード)[8]
  • 『アウシュビッツ・ドリーム』(1981.06.05/Bill Box/キングレコード)[9]
  • 『マージナル・ラヴ』(1981.10.25/BETTER DAYS/日本コロムビア)[10]
  • 『レッド・パーティ(悪魔の宴)』(1982.02.21/Bill Box/キングレコード) ライブ盤2枚組 [11][12]
  • 『うたかたの日々』(1983.02.21/BETTER DAYS/日本コロムビア)[13]

シングル

  • 「マージナル・ラヴ」(1981.10.25/BETTER DAYS/日本コロムビア)

マライア・プロジェクト・ソロ・アルバム

  • 清水靖晃グループ『マライア』(1979.05.25/ユピテルレコード)
  • 笹路正徳『HOT TASTE JAM』(1980.03.01/徳間音楽工業)[14]
  • 土方隆行『Smash The Glass』(1980.06.25/日本コロムビア)[15][16]
  • 笹路正徳『HELL-TER SKELTER』(1980.11.01/徳間音楽工業)[17]
  • 清水靖晃『ベルリン』(1980.11.21/キングレコード)
  • 土方隆行『Atomic Rooster』(1981.03.05/日本コロムビア)[18][19]
  • 清水靖晃『IQ179 愛究壱百七拾九』(1981.08.25/日本コロムビア )[20]
  • 村川ジミー 『Original DE-MOTION PICTURE』(1982.06.21/日本コロムビア)[21]
  • 清水靖晃『案山子』(1982.12.01/日本コロムビア)[22]

出典・脚注

  1. Obst, Anthony (2015年12月3日). Interview: Mariah’s Yasuaki Shimizu”. Red Bull Music Academy. 2016年5月29日閲覧。
  2. 「笹木雅司プロフィール」株式会社イスト・ミュージック設立より”. 2016年5月30日閲覧。
  3. 日本コロムビアよりマライア「マージナル・ラヴ」”. 2017年3月6日閲覧。
  4. 山木秀夫オフィシャル・ブログより「マライア」”. 2017年3月6日閲覧。
  5. McDermott, Matt (2015年8月20日). Mariah's 1983 album Utakata No Hibi gets the reissue treatment”. Resident Advisor. 2016年5月29日閲覧。
  6. Coultate, Aaron (2015年9月22日). Mariah - Utakata No Hibi”. Resident Advisor. 2016年5月29日閲覧。
  7. Dorof, Jakob (2015年9月25日). Mariah: Utakata no Hibi”. Pitchfork Media. 2016年5月29日閲覧。
  8. キングレコードよりマライア「YENトリックス」”. 2018年5月9日閲覧。
  9. キングレコードよりマライア「アウシュビッツ・ドリーム」”. 2018年5月9日閲覧。
  10. 日本コロムビアよりマライア「マージナル・ラヴ」”. 2017年3月6日閲覧。
  11. キングレコードよりマライア「レッド・パーティ(悪魔の宴)」”. 2017年3月6日閲覧。
  12. キングレコードよりマライア「レッド・パーティ(悪魔の宴)」”. 2018年5月9日閲覧。
  13. 日本コロムビアよりマライア「うたかたの日々」”. 2017年3月6日閲覧。
  14. タワー・レコード・オンラインより「笹路正徳の2枚のアルバムがタワレコ限定再発」”. 2017年3月6日閲覧。
  15. 日本コロムビアより土方隆行「Smash The Glass」”. 2017年3月6日閲覧。
  16. タワー・レコード・オンラインより「土方隆行のファースト&セカンド・アルバムがタワレコ限定再発」”. 2017年3月6日閲覧。
  17. タワー・レコード・オンラインより「笹路正徳の2枚のアルバムがタワレコ限定再発」”. 2017年3月6日閲覧。
  18. 日本コロムビアより土方隆行「Atomic Rooster」”. 2017年3月6日閲覧。
  19. タワー・レコード・オンラインより「土方隆行のファースト&セカンド・アルバムがタワレコ限定再発」”. 2017年3月6日閲覧。
  20. 日本コロムビアより清水靖晃「IQ179 愛究壱百七拾九」”. 2017年3月6日閲覧。
  21. 日本コロムビアより村川ジミー「Original DE-MOTION PICTURE」”. 2017年3月6日閲覧。
  22. 日本コロムビアより清水靖晃「案山子」”. 2017年3月6日閲覧。

外部リンク

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