マルカツデパート

マルカツデパートは、北海道旭川市にかつて存在した、テナントによって構成されていた商業施設である。平和通買物公園に面する。

マルカツデパート
marukatsu Department Store
マルカツデパート(2018年3月)
地図
地図
店舗概要
所在地 070-0032
北海道旭川市2条通7丁目227番地1[1]
座標 北緯43度45分59.5秒 東経142度21分33秒
開業日 1936年(昭和11年)[広報 1]
閉業日 2022年令和4年)10月6日(事実上)
店番号 7
正式名称 マルカツデパート[1]
施設所有者 遠藤管財合同会社 
施設管理者 遠藤大介
敷地面積 2,673 m²[2]
延床面積 15,888 m²[2] 
商業施設面積 10,110 m²[2]
中核店舗 アニメイトキャンドゥ
営業時間 10:00 - 19:30
前身 丸勝松村百貨店[広報 1]
後身 未定
最寄駅 旭川駅
最寄IC 旭川鷹栖IC
外部リンク マルカツデパートホームページ

かつては日本の百貨店の一つだった。

2022年10月6日、運営会社マルカツの社長が逮捕され、電気料金未払いで電力供給が強制停止したために営業不能に陥り、事実上閉店した。老朽化による閉店は元々決まっていたが、2022年10月末までは営業の予定だった。

歴史・概要

創業

1918年(大正7年)に松村勝次郎が北海道旭川市で松村呉服店を創業したのが始まりである[広報 1][3]

1924年(大正13年)に現在地である旭川市2条7丁目に移転し、1936年(昭和11年)に丸勝松村百貨店を設立して百貨店化した[広報 1][3]

札幌市から進出してきた北海道最大手の百貨店だった丸井今井旭川店と共に旭川の2大百貨店として激しい競争を繰り広げ、1965年(昭和40年)には売場面積3,500m2で売上高8.5億円を上げて、丸井今井の16.0億円(売場面積4,411m2)に次ぐ旭川では2番手の百貨店となっていた[4]

1969年(昭和44年)に地上3階地下1階に改築された[広報 1]

経営譲渡

その後、松山正雄が率いる旭川の有力な繊維卸小売業者だった東栄の傘下に入って松村家から経営権が移り[5]1971年(昭和46年)にマルカツデパートに改称した[広報 1][3]

マルカツデパートの建物は1971年に建設された建物で地上7階、地下1階である[3]。1991年(平成3年)の売上高は71億9400万円だった[3]

1997年(平成9年)、経営母体だった東栄が業績悪化に伴ってに400人規模の大規模な人員削減に追い込まれた[5]。また、メインバンクだった北海道拓殖銀行の破綻に伴って1998年(平成10年)に債権が整理回収機構に引継がれて新規融資が受けられなくなった[5]。それらの影響を受けて、2001年(平成13年)2月中旬に直営売場を廃止して百貨店としての営業を終え[6]、翌3月からは店舗名は従来通りながら全館テナントのビルとして営業を再開した[6][7][8]

2003年(平成15年)1月28日に経営母体の東栄が負債総額約350億円を抱えて民事再生法の適用を申請して事実上破綻し[5]、応札があった3社の中から選んだローンスタージャパンにホテルやケーブルテレビ局などと共に総額23.98億円で売却されて経営権が再び移行したが[9]、店舗名もテナントも変化なく、従来通り営業を続けた[10]

2011年(平成23年)に入ると、1月31日に主要なテナントの一つだった売場面積1,600m2、約15万冊の在庫を有した大型書店「冨貴堂MEGA」が閉店して撤退する[11]など集客力に陰りが生じた。同年12月には名寄市に本拠を置く海晃が買収して3度目の経営権移行が行われたことが明らかになる[12]など変化が見られた。

2012年(平成24年)に入ると、北彩都あさひかわ事業の一部である旭川駅再開発事業に伴い駅前の旭川エスタが同年7月末で営業終了した[13]関係から、エスタに入居していたアニメイトなど一部テナントがマルカツに移転。2015年(平成27年)にはエスタ跡にイオンモール旭川駅前が開業し、その前後にも新規テナントの入居があった。2017年3月には地下に食品売場として出店していた「ラルズマートマルカツ店」が閉店、その後地下に出店していた他のテナントについても全て撤退し、2018年時点で、地下と「冨貴堂MEGA」跡の6Fが空きテナントとなった。

2021年(令和3年)、海晃改めHIRホールディングスが、土地・建物を札幌市の不動産会社・シックスセンス傘下の企業群に売却したことが明らかになり[14]、同年3月から遠藤管財合同会社の所有となった[3]

閉店へ

建物の老朽化も著しいことから、当初は2025年(令和3年)までに閉店する予定だった。2022年(令和3年)に入り、水漏れでテナントに損害も発生したため、同年4月に「時期は未定」としながらも閉店時期を前倒しする方針が報道された[3]。その後テナントの退去が続き、結局同年10月末で完全閉店を告知した[15]

しかし、同年10月に入り、北海道電力への電力使用料未納が発覚。10月6日午前に建物への電力供給停止が通告されたことを受け、10月5日をもって最後まで残っていたテナント全20店舗が一斉に退去し、閉店した[16]

不祥事発覚

閉店直前の2022年9月、建物の所有者である遠藤管財の社長が、建物内の実際には存在しない貸しスタジオが休業したと偽り、北海道の新型コロナウイルス感染防止対策の協力支援金を騙し取ろうとした詐欺罪の容疑で逮捕された[17]。一部報道では、騙し取った支援金を暴力団に流す目的もあったとされている[18]

閉店後は建物を一度解体した上で高層ビルに建て替える計画とされていたが[3]、2022年11月時点でWebサイトが消滅するなど運営会社とは連絡が取れない状態となり、当面は放置状態が続くものと見られた[19]

2023年1月、札幌地方裁判所にて初公判が行われたが、経営者らは容疑を否認[20]。同年6月には経営者に対し懲役2年6ヶ月の実刑判決が下ったが、経営者側は即日控訴した[21]

過去の支店

旭川空港ターミナルビル2階の「マルカツ店」は、元々は1982年にマルカツデパートの支店として出店したものの[広報 1]、その後運営が切り離され2015年時点では有限会社だうんひるによる運営となった後[広報 2]、2020年7月31日に閉店となった[広報 3]

関連項目

  • 西武百貨店旧旭川店 - かつてのライバルで最後に残っていた百貨店。A館および(旭川駅向かい側方向の)B館による二棟体制で運営されていた。閉館・更地後、A館跡地にはツルハドラッグが入居の複合ビル「ツルハ旭川中央ビル」が立地、B館跡地にはホテルを含む複合商業施設が立地予定。
  • Feeeal旭川 - 近隣の同様のテナントビル(核テナントはジュンク堂書店旭川店)。前身はかつてのライバルだった丸井今井旭川店。
  • エクス旭川 - 近隣に立地していたファッションビル。所有・経営は、有限会社丸三つるや[22]。旧旭川マルサ(丸井今井系列)の建物であり、更に以前は長崎屋旧旭川店(初代)建物でもあった。建物は解体され、跡地に旭川初のタワーマンション「プレミスト旭川ザ・タワー」が立地。

脚注・出典

出典

  1. 北海道告示第10190号 平成24年2月17日 (Report). 北海道. 17 February 2012.
  2. 『ショッピングセンター名鑑 1976年度版』 日本ショッピングセンター協会、1976年4月30日。pp29
  3. 旭川「マルカツ」閉店へ 時期未定、老朽化で解体”. 北海道新聞 (2022年5月11日). 2022年5月26日閲覧。
  4. デパート新聞社編『全国百貨店年鑑 昭和42年版』デパート新聞社、1967年。
  5. “旭川の繊維卸 東栄きょう再生法申請 負債は350億円”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2003年1月28日)
  6. “テナントビルになるマルカツ 地場百貨店80余年の歴史に幕”. 月刊 北海道経済 2001年1月号 (北海道経済) (2001-1).
  7. “マルカツ、テナントビルに 地場の百貨店姿消す 来年3月”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2000年11月24日)
  8. “マルカツデパート3月からテナントビルに 北海道旭川市”. タイハン特報 平成13年1月18日号 (大量販売新聞社). (2001年1月18日)
  9. “一般債権者向け返済は約二億八千万円 東栄債権者説明会”. あさひかわ新聞 (北のまち新聞社). (2003年11月4日)
  10. “米資に譲渡の「旧東栄系」ホテル 運営維持を地元好感 転売懸念薄れ前向き評価も”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2004年4月14日)
  11. “冨貴堂MEGA営業終了 旭川”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2011年2月2日)
  12. “マルカツデパート 名寄・海晃により買収”. 東和新報 平成23年12月15日・25日/平成24年1月5日号 第679号 (東和リサーチ). (2011年12月15日)
  13. “旭川エスタが閉店企画 特産品市やコンサート”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2012年7月13日)
  14. 旭川2条買物公園通りの「マルカツデパート」売却、札幌のシックスセンス系が取得 - リアルエコノミー・2021年4月7日
  15. マルカツデパートがついに閉店!!え?OKUNOも??見ておくのは今しかない!【旭川】 - asatan・2022年9月30日
  16. 奈良山雅俊 (2022年10月6日). 電気料金未納で…テナント一斉退去、営業を断念 旭川のデパート”. 朝日新聞. 2022年10月6日閲覧。
  17. 旭川「マルカツデパート」運営会社長逮捕 コロナ支援金詐取未遂容疑 - 朝日新聞デジタル・2022年9月28日
  18. 暴力団に資金を流す目的も…旭川市の「マルカツデパート」運営会社社長、コロナ支援金だまし取ろうとした容疑で逮捕 - TBS NEWS DIG・2022年9月28日
  19. 旭川のマルカツデパート完全閉店 解体や再開発は不透明、「塩漬け」懸念 - 北海道新聞・2022年11月1日
  20. 旭川・マルカツ元経営者、補助金詐欺の起訴内容否認 札幌地裁初公判 - 北海道新聞・2023年1月19日
  21. オーナーは詐欺事件の被告人 旭川・中川ビルを売却、マルカツビルを巡って慌ただしい動き - 財さつ.jp・2023年8月11日
  22. かつて釧路市に存在していた地元老舗百貨店「丸三鶴屋」創業者一族と縁戚関係にあった旭川市実業家が創業。企業自体は丸三鶴屋との資本的関わりは一切無い

広報資料・プレスリリースなど一次資料

  1. マルカツ 会社概要・沿革”. マルカツデパート. 2012年4月18日閲覧。
  2. 会社概要 - 有限会社だうんひる
  3. マルカツ 閉店のおしらせ - 旭川空港ターミナルビル

外部リンク

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