モニカ・メイソン

モニカ・メイソン(Monica Mason, DBE、1941年9月6日 - )は、イギリスのバレエダンサー、バレエ教師、芸術監督である。多才なダンサーとして、熟練したリハーサル・ディレクターとして、そして有能な経営者として、50年以上に渡りロイヤル・バレエ団で働き、そのいずれの役割でも高い評価を受けている[1][2]


モニカ・メイソン
Monica Mason

モニカ・メイソン(2014年)
生誕 Monica Margaret Mason
(1941-09-06) 1941年9月6日(82歳)
南アフリカ共和国の旗 南アフリカ共和国ヨハネスブルク
国籍 イギリス
職業 バレエダンサー、経営者
肩書き ロイヤル・バレエ団芸術監督
任期 2002年–2012年
前任者 ロス・ストレットン
後任者 ケヴィン・オヘア

幼少期

モニカ・マーガレット・メイソンとして、南アフリカのヨハネスブルグでイギリス人を祖先に持つ家庭に生まれた。幼い頃からバレエを学び始め、ルース・イングルストーン、レイナ・バーマン、フランク・スタッフに師事した。のちにロンドンのネスタ・ブルッキングの教えを受け、1956年にはロイヤル・バレエ学校に入学した[3]

バレエダンサーとして

1958年、16歳でロイヤル・バレエ団のコール・ド・バレエとして入団したが、これは同団最年少であった[4]。間もなく『春の祭典』の改訂演出を委嘱されていた振付家ケネス・マクミランの目に留まった。『春の祭典』は1913年にセルゲイ・ディアギレフ率いるバレエ・リュスの初演の際に大騒動が起きたイーゴリ・ストラヴィンスキーの音楽による作品であるが、メイソンの才能とエネルギーに感銘を受けたマクミランは、その若さと無邪気さを大いに意識して生贄の乙女に配役した。公演でメイソンは目覚ましい成功を収め、マクミランにとっても特別お気に入りのダンサーとなった。その後、メイソンはマクミランがロイヤル・バレエ団のために振り付けた作品のほとんどすべてを踊っており、そのうち6つで初演者として役柄を作り上げている[5]。生贄の乙女以外のものは、以下のとおりである。

1963年にソリスト、1968年にプリンシパルに昇格した。そのレパートリーにおいて演じた役柄は幅広く、『白鳥の湖』のオデット/オディールや『ラ・バヤデール』のニキヤといった古典作品の主役から、マクミランがグスタフ・マーラーの「大地の歌Das Lied von der Erde)」に振り付けた『大地の歌(Song of the Earth)』などの純粋に抽象的な作品も含まれる。ニネット・ド・ヴァロアの『チェックメイト』では冷酷な黒のクイーンを演じ、一方ではフレデリック・アシュトンの『エニグマ変奏曲』では優しく上品なレディ・エルガーを演じるなど、さまざまな役柄でドラマティックな演技を見せた。冷たく取り付く島も見せない『ジゼル』のミルタや、猛烈な悪意を放つ『眠れる森の美女』のカラボスなども特筆される。ジョージ・バランシンの『Liebeslieder Walzer』やジェローム・ロビンズの『Dances at a Gatnering』などの刺激的な作品では、暖かさや愛嬌、優雅さも見せている[7]

管理職として

コヴェント・ガーデンのロイヤル・オペラ・ハウスの舞台で長く過ごした後、バレエ・ミストレスやバレエ教師としてのキャリアにも踏み出した[8]。1980年にはマクミラン作品の主任レペティートル(リハーサル・ディレクター)に任じられた他、ロイヤル・バレエ学校で年長の女子に古典作品のヴァリアシオンを教えるようになった。1984年にはロイヤル・バレエ団の主任レペティートルとなり、1988年には芸術監督のアシスタント、そして1991年には当時の芸術監督アンソニー・ダウエルの助監督となった。2002年には管理職としてのキャリアの集大成となる芸術監督に任命された[9]。在任中の10年間で多くの才能を育て、またレパートリーを大幅に充実させて、2012年7月に引退した[10]。振付家ピーター・ライトは、ロイヤル・バレエ団の創設者で初代芸術監督でもあるニネット・ド・ヴァロア以来、最高の芸術監督であると評している[11]

栄誉

その長いキャリアで大きな功績を挙げ、数々の栄誉に浴している。2002年に大英帝国勲章オフィサー章を受章し、2008年にはデイム・コマンダーに昇叙されている。

参考文献

  1. Zoë Anderson, The Royal Ballet: 75 Years (London: Faber & Faber, 2006).
  2. The Royal Ballet, The Royal Ballet Yearbook, 2010/11 (London: Oberon Books, 2011).
  3. Barbara Newman, "Mason, Monica", in International Encyclopedia of Dance, edited by Selma Jeanne Cohen and others (New York: Oxford University Press, 1998), vol. 4, p. 306.
  4. John Gruen, "Monica Mason", in The Private World of Ballet (New York: Viking, 1975).
  5. Debra Craine and Judith Mackrell, "Mason, Monica", in The Oxford Dictionary of Dance (Oxford University Press, 2000).
  6. Rituals, kennethmacmillan.com
  7. Newman, "Mason, Monica" in International Encyclopedia of Dance (1998), vol. 4, p. 307.
  8. Alexander Bland, The Royal Ballet: The First Fifty Years (London: Threshold Books, 1981).
  9. Dalya Alberge, "Dancers' Joy over Choice of Royal Ballet Director", The Times (London), 19 December 2002.
  10. Alastair Macaulay, "With Departure, a Ballet Director Comes into Focus", The New York Times, 12 November 2013.
  11. Alberge (2016年6月17日). Sir Peter Wright memoir reveals monster feuds of ballet greats”. The Guardian. 2018年1月2日閲覧。

外部リンク


先代
ロス・ストレットン
ロイヤル・バレエ団芸術監督
2002年 - 2012年
次代
ケヴィン・オヘア
This article is issued from Wikipedia. The text is licensed under Creative Commons - Attribution - Sharealike. Additional terms may apply for the media files.