ルリトウワタ

ルリトウワタ(瑠璃唐綿、Oxypetalum coeruleum)は、キョウチクトウ科ガガイモ亜科ルリトウワタ属の1種の、蔓性多年草ないし亜低木である[7]

ルリトウワタ
ルリトウワタ(ブルースター)の花
分類
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物門 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : キク類 asterids
階級なし : シソ類 lamiids
: リンドウ目 Gentianales
: キョウチクトウ科 Apocynaceae
亜科 : ガガイモ亜科 Asclepiadoideae[1][2][3]
: Asclepiadeae[1][2][3]
亜連 : Oxypetalinae[1][2]
: ルリトウワタ属 Oxypetalum
: ルリトウワタ O. coeruleum[4]
学名
Oxypetalum coeruleum (D.Don ex Sweet) Decne.[5]
シノニム
和名
ルリトウワタ(瑠璃唐綿)
ブルースター[4]
英名
southern star
tweedia

ブルースター (blue star)、オキシペタラム (Oxypetalum)、ツイーディア (Tweedia) とも呼ばれるが、いずれも本種に固有の名ではない。

属については諸説あったが、分子系統により、ルリトウワタ属 Oxypetalum に確定した[1][2][8]

名称

花の色と形からブルースター (blue star) とも呼ばれる[4]。ただし、英語圏ではブルースターと呼ぶことは稀で、ブルースターと言えば同科の(ただし科の中では特に近縁ではない[3]チョウジソウ属 (Amsonia) のことが普通である。なお、高知県特産で知られるブルースターは本種ルリトウワタである。

Oxypetalum からオキシペタラム(オキシペタルム)とも呼ばれる。Oxypetalum は「鋭い花弁」を意味する[7][4]

現在は属さないが、旧属 Tweedia からツイーディア(トゥイーディア、トウィーディア)とも呼ばれる。Tweedia はジェームズ・ツイーディー (James Tweedie) への献名である。彼はエディンバラ王立植物園園丁で、南アフリカに移りアフリカ各地で植物標本(本種あるいは Tweedia ではない)を採集した[7]

種小名 coerulem は、英語cerulean にあたり、空色という意味である。

和名に含まれるトウワタ(唐綿)とは、同亜科トウワタ属 Asclepias の1種である。

分類

ルリトウワタ属 Oxypetalum に分類する説が主流で、分子系統でも確かめられた[1][8](ただし、この説をとらない場合は、Oxypetalum をルリトウワタ属とは呼べない)。

分子系統による系統樹は以下のとおり[1][8][9](関係しない部分は一部省略、ここで主に言及する種や属は太字)。ルリトウワタ属内の系統関係は若干不確実であるが、ルリトウワタがその中に位置するのは確かである。

ルリトウワタ亜連

Funastrum

ルリトウワタ属

O. capitatum など

ルリトウワタ

? O. coccineum ( Amblyopetalum coccineum )

? O. coccineum ( Amblyopetalum coccineum )

O. banksii模式種) 、O. balanseaO. wightianumSchistogyne spp. など

O. dactylostelma ( Dactylostelma boliviense ) 、 O. brachystemma など

O. pannosumO. warmingii など

O. sublanatumO. lanatumO. minarum など

ツイーディア属 Tweedia

チョウトリカズラ属 Araujia (Morrenia を含む)

Philibertia

ルリトウワタを既存の別属ツイーディア属 Tweedia に移す説もあったが、分子系統からは否定された。この属(少なくとも模式種 T. brunonis )は、ルリトウワタや他のルリトウワタ属の種とは遠縁で、むしろ Philibertiaチョウトリカズラ属 Araujia に近縁である[1][8]

ルリトウワタを O. coccineum と共に新属 Amblyopetalum に分離する(模式種は A. coccineum )説もあった (Malme 1927)[6]。しかしこれら2種はいずれもルリトウワタ属系統内部に位置する(ただし O. coccineum の詳細な系統位置は不確実)[1][8]

特徴

ブラジル南部・ウルグアイ原産[6]オーストラリアクイーンズランド州ニュージーランド帰化[6]

長三角形の葉は対生し、葉は緑灰色で、毛に覆われる[4]。開花時季は夏から秋。葉腋から生えた花梗が5本ほどに分枝した先に咲く。花径は2-3 cm[4]。花色は明るい青だが、つぼみの時と花が終わる頃にはピンク色を帯びてくる[4]。本来は星型の青い五弁花だが、色や花弁数が異なる栽培品種もある。果実は大型の蒴果で、種子には白い冠毛がある[4]。茎の切り口からは白い汁が出る[4]ハーディネスゾーン9-11[10]

出典

  1. Rapini et al. 2005
  2. Rapini 2012
  3. Jan Thomas Johansson (2013年). GENTIANALES Lindley Main Tree, Synapomorphies”. The Phylogeny of Angiosperms. 2017年1月22日閲覧。
  4. 工藤 1992, pp. 120–121
  5. The Plant List
  6. Catalogue of Life: 2014 Annual Checklist
  7. Mandy Darrington (2005年8月25日). Tweedia: The Little Blue Star”. News Releases. Iowa State University Extension and Outreach. 2017年1月22日閲覧。
  8. Farinaccio 2007
  9. (Farinaccio 2007) Figura 13 より、(Rapini et al. 2005) でも解析されている種を抜粋。樹形はFarinacioによるが、Rapiniと矛盾はない。TweediaO. coccineum はFigura 13 にないが他の解析などから追加。ただし O. coccineum の位置は一定しない。
  10. Botanica 1999, p. 905

参考文献

  • Farinaccio, Maria Ana (2007). Sistematica molecular de Oxypetalum R.Br. (Apocynaceae, Asclepiadoideae) (PDF) (D.Sc. thesis). University of Sao Paulo. doi:10.11606/T.41.2008.tde-02062008-143035
  • 工藤 和彦『作例と解説 新花材ハンドブック』八坂書房、1992年、120-121頁。ISBN 4-896-94622-7。
  • Botanica (3 ed.). KÖNEMANN. (1999). ISBN 3829030681
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