不整地運搬車
車両の種類と特徴
不整地走行用に設計された専ら荷を運搬する構造の自動車である。車両の平均接地圧が低いため軟弱地や傾斜地でも荷役作業が可能である。また左右のクローラ等が独立して駆動するため超信地旋回も可能で、狭い場所での作業も可能である。
乗車式
クローラ(キャタピラ・無限軌道)式とホイール(車輪)式のものがある。積載能力は0.5 - 20t積み。油圧装置を搭載するものが多く、ダンプ式荷台が標準的。これをベースにクレーン、集材機等を架装したものも珍しくない。座席を反転させてのバックも走行も考慮され、前後進の変速段数は同じになっている。乗客用・助手用の席はない。原動機はディーゼルエンジンのものが多い。
クローラ式は、古くは小型重機と同じ鉄製クローラだったが、走行音が大きく、スピードが出ず、乗り心地が悪く、重く舗装路盤を傷めるなどの理由で、過渡的に6輪もしくは8輪全輪を駆動するホイール式になっていった。操舵機構は無く、レバー等で左右の車輪を独立に制御する、スキッドステアローダー方式の操縦方式であった。昭和後期に株式会社諸岡のゴム製のクローラが登場すると、またクローラ式に主流が戻っていった。
歩行式
小型のゴムクローラーのものの中には、ホンダ・力丸、キャニコム・ピンクレディー、ウィンブル・プリマドンナなど、操縦席の無いタイプがある。ダンプ機構はあるが、手動が多い。これは手押しの一輪車、小型ガソリンエンジンを付けた一輪運搬車、安定性を増した二輪+キャスターの三輪運搬車という進化の延長上にある。座席がないため特殊自動車にはならない。積載能力は100 - 500kg程度。歩行式でもディーゼルエンジンのものは比較的大型で、油圧装置を持つものもある。
日本における法制
特殊自動車の登録・課税・保険関係
軍事用途
現在、陸上自衛隊では株式会社諸岡製の民生用クローラーダンプをそのまま資材運搬車として採用している。
一般に軍は不整地を行動するために戦車のような装軌車両や全輪駆動の車両を多数運用している。それらに補給を行うための不整地運搬車も整備され、弾薬運搬車などとして制式化されてきた。
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