冷害

冷害(れいがい)とは、例年よりも気温の低い日が続く自然災害である。日本では、北日本北海道東北地方)で冷夏となり稲作などに多大な影響が生じる災害を指すことが多い[1]

要因

エルニーニョなどが原因となる異常気象火山噴火により大気中に留まる火山灰が増え、日照量が減少することにより発生する。

火山噴火によると思われる気温低下の例には次のようなものがある。

1991年フィリピンのピナトゥボ山の噴火のように、大規模噴火が発生すると温室効果ガスも大量に放出されるが、微細な粉塵や液体微粒子が成層圏にまで放散されることによって生じる太陽光を遮る効果のほうが大きいため結果的に気温低下を招く[4]

日本に冷夏をもたらす気圧配置には、北東気流型(やませ型)と北西気流型(寒冷セル型)がある[6]

また、日本ではオホーツク海高気圧の勢力が強い場合、北海道から関東地方にはやませという冷たい北東風が吹き付け、特に東北地方の太平洋側では夏季にもかかわらず、最高気温が20℃前後までしか上がらなくなる現象を引き起こし、冷害の原因(冷夏)となる[7]

影響

気温低下により農作物が順調に育たなくなる[8]

日本では水稲のもみの数が決定する時期から、花粉の基礎が出来る時期にあたる夏季に最低気温が18℃未満の日が数日続くと影響が出る。この時期に大きなダメージを受けて稲が実らなくなる冷害を「障害型冷害」という。この典型的な例が1993年の大冷害であり、記録的な米の大凶作となった[8]

脚注

  1. 冷害と稲作”. 山口大学農学部 山本晴彦. 2022年2月13日閲覧。
  2. フランス革命の遠因にも…アイスランドのラキ火山が大噴火”. サイエンス365days (2021年6月8日). 2021年9月2日閲覧。
  3. 相次ぐ噴火で火山灰蓄積…“災害級”冷夏の到来を専門家が指摘”. 日刊ゲンダイ (2019年1月22日). 2021年9月2日閲覧。
  4. 有田正光、岡本博司、小池俊雄『大気圏の環境』2000年、112頁。
  5. 【AFP記者コラム】ピナツボ火山の死神から逃げ切る”. AFPBB News (2016年8月8日). 2021年9月2日閲覧。
  6. 水谷武司. 冷害”. 防災科学技術研究所. 2022年2月13日閲覧。
  7. 冷夏をもたらす「やませ」に新説”. サイエンスポータル (2017年6月27日). 2021年9月2日閲覧。
  8. 記録的日照不足、1993年「平成の米騒動」の再来はあるか”. 日経ビジネス (2019年7月16日). 2021年9月2日閲覧。

関連項目

外部リンク

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