嘆きの亡霊は引退したい 〜最弱ハンターによる最強パーティ育成術〜

嘆きの亡霊は引退したい 〜最弱ハンターによる最強パーティ育成術〜』(なげきのぼうれいはいんたいしたい さいじゃくハンターによるさいきょうパーティいくせいじゅつ)は、槻影による日本ライトノベル。イラストはチーコ。『小説家になろう』にて2018年1月より連載されているほか[3][4]、書籍版がGCノベルズマイクロマガジン)にて2018年8月より刊行されている。2024年2月時点でシリーズ累計部数が130万部を突破している[5]

嘆きの亡霊は引退したい
〜最弱ハンターによる最強パーティ育成術〜
ジャンル ファンタジーコメディ[1]なろう系
小説
著者 槻影
イラスト チーコ
出版社 マイクロマガジン
掲載サイト 小説家になろう
レーベル GCノベルズ
連載期間 2018年1月27日 -
刊行期間 2018年8月30日 -
巻数 既刊11巻(2024年2月現在)
漫画
原作・原案など 槻影(原作)
チーコ(キャラクター原案)
作画 蛇野らい
出版社 KADOKAWA
掲載サイト カドコミ
レーベル 電撃コミックスNEXT
発表期間 2019年4月27日[2] -
巻数 既刊9巻(2024年2月現在)
アニメ:嘆きの亡霊は引退したい
原作 槻影
監督 たかたまさひろ
シリーズ構成 白根秀樹
キャラクターデザイン 五十内裕輔、藤崎真吾
音楽 佐高陵平
アニメーション制作 ゼロジー
放送局 (未発表)
放送期間 2024年 -
テンプレート - ノート
プロジェクト ライトノベル・漫画・アニメ
ポータル 文学・漫画・アニメ

メディアミックスとして、コミカライズが『カドコミ』(KADOKAWA)にて2019年4月27日より連載されている[2]。2024年には『嘆きの亡霊は引退したい』のタイトルでテレビアニメ化が決定[6]

あらすじ

世界各地に宝物殿と呼ばれる魔宮があり、そこを探索するトレジャーハンターと呼ばれる者達が活躍する剣と魔法の世界を舞台に、「黄金世代」と称される有望な若手が続々と台頭した「トレジャーハンター黄金時代」の物語。

黄金世代の代表格と目される「史上最年少のレベル8」が、この物語の主人公「クライ・アンドリヒ」。神算鬼謀を謳われる彼が課す「千の試練」は、歴戦の猛者でさえ恐怖に慄く伝説と化している。

しかし、彼の得意技は「土下座」、そして目指しているのは「引退」。

今日も周囲に「千の試練」を撒き散らし、「円満引退」を目指して「土下座」スキルを磨いていく。

登場人物

クライ・アンドリヒ
声 - 小野賢章[7]
本作の主人公[5]。ハンターレベル8、公式の二つ名は「千変万化」。
幼馴染たちと結成したパーティ「嘆きの亡霊」のリーダーにして、帝都有数のクラン「始まりの足跡」のマスター。二つ名は「神算鬼謀にして何者にもその手法、見定めること適わず」を意味しており、驚異的な情報収集・分析能力と「未来視」に例えられる正確無比な予測により依頼達成率100%を誇り、すべての攻撃を弾き返す「絶対防御」を持つ。
時折、何の前触れもなく周囲を窮地に陥れる事が多々あるが、巻き込まれた者が死力を尽くせば乗り越えられる事から、ギリギリの線を見極めて課してくる「千の試練」と言われる。
当人曰く「何の才能もやる気もなく」、受動的に周囲の状況に流されながら円満な引退を待ち望んでおり、「千の試練」については「ただ運が悪かっただけ」と思っている。リーダーになったのも「役割がないならリーダーやれよ」という成り行きで、クラン創設も「メンバーの社交性向上」という目的はあったものの、パーティ勧誘やメンバー募集は他メンバーが行い、自身は何もしていない(適当に頷いていたらマスターになっていた)。
マスターになった後はパーティの宝物殿攻略に同行することもなく、クラン運営を口実にマスター室に引き籠って集めた宝具を磨きつつ、念願の引退生活を夢見ている。
ティノ・シェイド
声 - 久保田未夢[7]
ハンターレベル4の帝都生まれの少女。物語初期のヒロイン。職業は盗賊。
帝都にて血みどろの快進撃を始めた「嘆きの亡霊」と出会い、ハンターに憧れてメンバーのリィズの弟子となる。
現在はソロハンターとして「始まりの足跡」に所属し、「嘆きの亡霊」に加入する事を目標としている。師匠リィズ譲りの速度と体術を駆使した盗賊としては非常に高い攻撃力を持ち、純粋にソロでレベル4に到達した(クライ曰く)「化け物」の一人あるが、絶対的強者であるリィズや「嘆きの亡霊」メンバーと接しているため当人にその自覚はない。クラン内でも実力は認められており、その外見から「可愛い猛獣」扱いされている。
クライの熱烈な信奉者であり、口癖は「ますたぁは神」。
エヴァ・レンフィード
「始まりの足跡」の副クランマスター(女性)。
クラン運営のためにスカウトした元商人(大商会の雇用人)で、基本的に何もしないクランマスター(クライ)に代わってクランの維持管理を一手に担っている優秀な人。
商人時代の伝手とクランの資金力・影響力を使い帝都中に独自の情報網を構築、些細な変化も短時間で掌握することが可能な体制を築き上げたが、それすら上回る(様に思える)クライの言動に戸惑うことが多々あり、一部で囁かれている「千変万化には未来が見えている」との風評を信じている節がある。
アーク・ロダン
ハンターレベル7、公式の二つ名は「銀星万雷」。「始まりの足跡」創始パーティの一つ「聖霊の御子」のリーダーで、聖剣「ヒストリア(歴史を拓く者)」の継承者。
勇者ソリス・ロダンに始まるハンターの名門ロダン家出身で、当人も若くして剣と魔法を高レベルに両立させ「英雄」と呼ばれ始めている逸材。「嘆きの亡霊」(クライ)が台頭するまでは、「帝都最強」候補の筆頭と期待されていた。それもあって周囲からはクライのライバルと目されているが当人は否定、関係を問われると「友人」としている。
クライからの信頼は非常に厚く「厄介事はアークに振ればすべて解決」と思っているが、高レベルハンターの常で多忙なため、求める場面に居ない事が多い。
十分な実力と実績に加え高い名声と周囲の信頼を得ており、レベル8目前と期待されているが、クライの実績に見劣りしているのを自分自身で自覚している事がレベル8への唯一の障害となっている。
ルーダ・ルンベック
ハンターレベル3のソロハンター。ハンター歴の浅い新人(女性)の盗賊で、戦いを回避しつつ宝物殿攻略に挑むタイプ。
短期間のソロ活動でレベル3に到達した盗賊という点はティノに似ているが、その戦闘力は一般的な盗賊の範疇に収まる(陽動・牽制が主で打撃力に乏しい)。それゆえレベル3宝物殿「白狼の巣」のソロ攻略に行き詰まり、「始まりの足跡」主催のメンバー募集に参加し、偶々クライと出会い、先輩風を吹かすグレックと揉め、身の程知らずなギルベルトが自分より高レベルと知りショックを受ける。
グレッグ・ザンギフ
ハンターレベル4のソロハンター。ハンター歴が長い熟練の戦士。
「始まりの足跡」主催のメンバー募集に参加し、偉そうな態度でルーダと揉めてクライに「グレック様」と覚えられた。暴言を吐くギルベルトを煽って騒動を盛り上げた。
現在はパーティやクランには属していないが当初はパーティで活動していたと思われ、中堅ハンターとして安定した現状を内心では良しとせず、更に上を目指すきっかけを求めて「始まりの足跡」主催のメンバー募集に参加した。
ギルベルト・ブッシュ
ハンターレベル4のハンター。宝具「煉獄剣」を持つ若き戦士。
新人同士で結成したパーティ「炎の烈風」で活動を始め、僅か半年余りでレベル4に達して黄金世代の第二陣と目されている注目株。他メンバーとの実力差が顕著になりパーティを脱退、より高レベルなパーティを求めて「始まりの足跡」主催のメンバー募集に参加した。
クライに「頭を下げればパーティに入ってやる」と言い放ち、ティノに一蹴される。
ガーク・ヴェルター
探索者協会ゼブルディア支部の支部長で、現役時代は「戦鬼」の二つ名を持つハンターレベル7の戦士だった。
その実力とカリスマから引退後は請われて支部長となり、「嘆きの亡霊」が帝都に来た当初は5人掛かりでも相手にならなかった強者。今でもハンター同士の喧嘩を腕力で鎮圧することが間々あり、現役時代の槍斧型宝具「氷嵐戦牙」を今も所有している。
そのため脳筋(強者が好き)なルークやリィズは比較的好意を持っている(手を出さないとは言っていない)が、やる気のないクライと騒動ばかり起こす「嘆きの亡霊」の被害者となる事も多い。
カイナ・ノス
探索者協会ゼブルディア支部の副支部長(女性)。
ガークの補佐役であり、冷静に状況を判断しつつクライに煽られ激昂する上司の火消し役でもある。
スヴェン・アンガー
ハンターレベル6、公式の二つ名は「嵐撃」。職業は射手。「始まりの足跡」創始パーティの一つ「黒鉄十字」のリーダー。
世代的にクライやアークたちの少し上で、クラン内では何かと頼りにされる存在。ハンターには珍しい「弓使い」と言うことでクライやアークより下に見られがちだが、レベル7目前と言われる実力は本物で、「始まりの足跡」を代表するハンターとして必ず名前が挙がる中核メンバー。
クライからも「安定した常識人」として信頼されているが、当人はクライによる「千の試練」を幾つも経験しており、唐突に始まるそれを警戒している。
ルーク・サイコル
ハンターレベル6、公式の二つ名は「千剣」。「嘆きの亡霊」所属の剣士で、剣聖の弟子。
とにかく「剣で切る」ことへの情熱が半端なく、(パーティメンバーを除く)全てを「切る」対象か否かで判断していると言っても過言ではない。切る対象として「自分と戦う気がある」「強い相手」という前提がある(出来れば「剣士」を望んでいる)ため、ぎりぎり周囲に許容されているに過ぎない危険物。
普段はクライにより実剣を禁止され、木刀を持ち歩いている。
リィズ・スマート
ハンターレベル6、公式の二つ名は「絶影」。「嘆きの亡霊」所属の盗賊。ブーツ型宝具「天に至る起源」を常に装備している。
「影をも絶つ」神速を誇った初代「絶影」に弟子入りし、二つ名を継承した。手の速さも神速の域で、相手によっては気配を感じた瞬間には殴り倒す。
速さだけではなく盗賊としては異常なほど戦闘能力が突出しており、かつ非常に好戦的で、パーティ内では常にルークと先陣争いをしている。なお体術を駆使した打撃(殴る蹴る)が主なので「硬い」相手を苦手としている反面、本来近接戦闘職には鬼門の遠距離攻撃に対しては、スヴェンをして「当たらない」と言わしめる身体能力で回避する。
シトリー・スマート
ハンターレベル2、公式の二つ名は「最低最悪」。「嘆きの亡霊」所属の錬金術師。
かつて「最優」と呼ばれた(当時のパーティ内ではクライに次ぐ)レベル5のハンターであったが、某事件によるペナルティによりレベルダウン処分となった(クライは冤罪だと思っている)。クライから貰った宝具「最高の水銃」を所持しており、自作ポーションの散布用として重宝しているが、戦闘使用では威力不足で使う場面は滅多にない。また、魔法生物と称する剣士(キルキル君)を従者としている。
職業柄パーティ随一のお金持ちで、宝具集めが趣味のクライが膨大な額の借金をしている。
アンセム・スマート
ハンターレベル7、公式の二つ名は「不動不変」。「嘆きの亡霊」所属の守護騎士。
身長4mに近い巨躯を誇り、帝国最高の守護騎士と呼ばれる。神殿からの信頼は非常に厚く、全身鎧型宝具「変幻自在の砦」(装着時は体のサイズを変えられる)を借与されている他、神殿自体もアンセムのサイズに合わせて改修された。
リィズ・シトリーの兄で、パーティの良心ともいわれている。
ルシア・ロジェ
ハンターレベル6、公式の二つ名は「万象自在」。「嘆きの亡霊」所属の魔法使いで、クライの義理の妹。
絶大な魔力量と様々なオリジナル魔法の使い手。オリジナル魔法はクライが子供だった時に作った「(僕が考えた最強の)魔法書」に沿ったもので、二つ名の由来となった。魔力量はクライが所有する膨大な数の宝具をチャージすることで鍛えられた。更に自身の魔力量でも足りない場合は、推定レベル10宝物殿「迷い宿」でクライが入手した「狐尾」を装着することで(事実上)無限の魔力を行使可能。
外見は大人しめな黒髪淑女であるが、戦闘方法は強力な範囲攻撃魔法による遠距離からの先制攻撃を皮切りに、強力な範囲攻撃を絶え間なく浴びせることで前線の味方(アンセムなど)ごと敵を一方的に蹂躙する超攻撃的スタイル。
エリザ・ベック
ハンターレベル6、二つ名は「放浪」。褐色の肌を持つ砂漠精霊人。「嘆きの亡霊」所属の盗賊。
某宝物殿で行き倒れていた所(実は寝ていただけ)をクライと出会い、その場で勧誘されて加入したパーティ唯一の途中参加者。
パーティにはすぐに馴染んだが、危機察知(回避)能力が非常に高いため、滅多にクライとは会えない。

クラン・パーティ・その他組織

始まりの足跡
帝都で最も勢いのある新興クラン。「嘆きの亡霊」「聖霊の御子」の他、「黒鉄十字」「星の聖雷」「灯火騎士団」など黄金世代を代表する若手パーティが名を連ねている。
創設時こそ若手の一流パーティやハンターに絞って勧誘したものの以後の加入は難しくないが、「寄らば大樹」的なハンターはクライが課す「千の試練」に耐え切れず脱落し、残ったメンバーは「千の試練」を耐え抜いた「精鋭中の精鋭」と評価が高い。結果として規模は他の大クランに比べれば少な目(凡そ6~70)。
エヴァを筆頭に事務方に専門の一般人を採用しているのも特徴とされ、ハンターが片手間でやっている様な他クランより運営体制が整い、福利厚生も充実している。
嘆きの亡霊
クライと幼馴染5人(ルーク、リィズ、シトリー、アンセム、ルシア)が結成したパーティで、後に精霊人のエリザが加わる。
あまりに急な攻略(レベルアップ)ペースと、ちょっかいを掛けて来たレッドパーティ(犯罪組織)との苛烈な抗争で有名となる。物騒なパーティ名もあって、当初はレッドパーティと誤解されることもあったが、現在では「二つ名持ちのみで構成されたパーティ」として知られる様になっている。
物語の開始時はレベル8宝物殿「万魔の城」を攻略中で、クライ以外は帝都にいない。
聖霊の御子
アークがリーダーを務めるパーティ。優秀でバランスの取れたメンバーが揃っているが、アークや「嘆きの亡霊」メンバーと比べると明らかに劣り、もしアークがソロであれば、またはメンバーがアークの7割程度の実力があれば、「既にレベル8に到達していた」ともいわれている。とはいえ、直近でレベル7宝物殿「白亜の花園」の攻略に成功している。
アーク以外は女性(それも美女揃い)なため、ハーレムパーティとの陰口もある。
一番最初にクライがクラン創設に誘ったパーティで、その成功が「始まりの足跡」誕生を決定づけた。
黒鉄十字
メンバー全員が回復魔法を使えるパーティ。宝物殿攻略より魔物討伐を得意とする武闘派として知られ、安定した戦闘スタイルから評価が高い。
アンセムの勧誘で「始まりの足跡」に参加。最近、回復専門の神官がメンバーに加わり、より安定度が増した。
星の聖雷
精霊人のみで結成された魔法使いのパーティ。
精霊人は人間社会にはごく少数しか居ないが、「(悪意無く)ナチュラルに人間を見下している」といわれ、魔力に関しては人間を大きく凌駕する。精霊人のみで結成された当パーティも例外ではなく、突出した広域殲滅能力を誇るが依頼主(人間)とのトラブルも多く、協会からの認定レベルは低め。
魔法に秀でた者を尊重する気風があり、圧倒的魔力量とオリジナル魔法を持つルシアを認め、そのトレード権(正確には「交渉が出来る」だけの権利)と引き換えに「始まりの足跡」に参加。
灯火騎士団
メンバーが20名を超える大規模パーティ。
傭兵団としても知られるが、賞金首を求めて各地を移動していることが多く、クラン本部がある帝都には偶に寄る程度。
シトリーの勧誘で「始まりの足跡」に参加し、クライ(とシトリー)の事を気前の良いスポンサーと認識している。
魔杖
帝都に本拠を構える名門クランで、特級の魔導師のみで構成されている。
現在はレベル8「深淵火滅」ローゼマリー・ピュロポスがクランマスターとして君臨し、レベル7「止水」テルム・アポクリスがサブマスターを務める。
クライが「始まりの足跡」を立ち上げた際、魔杖が当時勧誘していた「星の聖雷」を獲得してしまい確執が生じている。また、詳細は不明ながらクランメンバーのアルトバラン(あーるん)とマリーは、クライと面識がある。
ハンター組織というより実践的な研究機関としての面が強く、禁忌を犯した研究を続ける「アカシャの塔」撲滅に積極的。
アカシャの塔
豊富な資金力と組織力を背景に手段を問わず「世界の真理」を求め、優秀な魔術師を多く揃えて非合法な研究を進める魔術結社。
クライは知らなかった(覚えていなかった)が敵性組織として広く認知されており、特に名門魔術クラン「魔杖」と対立している。
ゼブルディア帝国
国内に多数の宝物殿が存在し、「トレジャーハンターの聖地」と呼ばれている大国。
存在する宝物殿はレベル1から高レベルまで多種多様で、宝物殿の種類が乏しい周辺各国から各レベルのハンターが流入している。また質の面でも、レベル8が在籍する支部は珍しく最高位が7や6の事が多い中、(物語開始時)レベル9が1人、レベル8が3人、レベル7が5人と他を圧倒している。
探索者協会
トレジャーハンターの同業者組合。世界各国に支部を持ち、ハンターレベルの公認機関でもある。
ハンターレベルは1~10で、最高位のレベル10は世界に3人しかいない(レベル9は12人)。一般的にレベル3が中堅と呼ばれるが、探索者協会が区分まで規定している訳ではなく、「始まりの足跡」内ではレベル5でも中堅と呼ばれるなど相対的な使い分けがされる。
各支部が単独で認定できるのはレベル6まで、それ以上は他支部の賛同が必要など条件が非常に厳しくなり、レベル9では「世界を救うレベル」の実績や名声を要求される。またレベル6を超えるには実力や実績だけでなく、評判(名声)や信用が重要視され、単に宝物殿攻略や魔物討伐をしていればレベルアップするというものではなくなる(ルークとリィズがレベル6で留まっている理由)。
ただし、各支部間で基準が完全に同一に保たれている訳ではなく、ハンター数や高レベルハンターが少ない支部ではハードルが低いと噂されており、クライが所属しているゼブルディアはその点で最もハードルが高い支部の一つとなる。

宝物殿

星神殿
かつてゼブルディア帝国の現帝都周辺に存在していたレベル10の宝物殿。ボスは顕現した「異星の神」。
勇者ソリス・ロダンにより攻略され、それによりソリス・ロダンは「建国の英雄」とも呼ばれる。
聖王殿
10年ほど前まで存在したレベル10の宝物殿。ボスは「代行者」。
「最強のハンター」の一人、エクシード・ジークエンスが攻略に成功、現役では3人目のレベル10となった。
万魔の城
ゼブルディア帝国の辺境にあるレベル8の宝物殿。
アクセスの悪さと幻影の強さから長らく攻略を試みる者がいなかったが、現在「嘆きの亡霊」が攻略に挑んでいる。
白亜の花園
ゼブルディア帝国の帝都近郊にあるレベル7の宝物殿。
宝物殿全体に様々な花が咲き誇るが、その花粉は様々な状態異常を引き起こし、多重デバフに苦しむ中で強力な植物型幻影を襲ってくる。
「始まりの足跡」創設直後、メンバー間の親睦を深めるためクライが企画した花見会場にクランメンバーが到着した瞬間に顕現するという、史上稀な状況で誕生した(原因は地脈のズレ)。
その時の状況は今も語り継がれており、当初はクライを甘く見ていたメンバーが「千の試練」の恐ろしさを身をもって経験した事件であり、殆どのメンバーが為す術なく昏倒していく中で瞬時に攻撃を開始した「嘆きの亡霊」メンバーが畏怖される契機ともなった。
後日「嘆きの亡霊」により攻略され、物語開始の少し前に「聖霊の御子」も攻略に成功した。
白狼の巣
ゼブルディア帝国の帝都近郊(北部)にあるレベル3の宝物殿。
かつてシルバーウルフと呼ばれる中型狼の大規模コロニーがあった場所で、シルバーウルフは良質な毛皮目的にハンターにより狩りつくされて絶滅した。
絶滅の数年後、その跡地に宝物殿として顕現され、シルバーウルフを模した幻影が住む。実在時のシルバーウルフより強化された幻影は手強く、倒しても毛皮は残らず、宝具の出現もほとんど無いためハンターに不人気。
ルーダが攻略に挑んでいた時は特に異変はなく、攻略中断後にレベル5ハンターで「槍使い」として知られるロドルフ・ダヴー率いる5名が未帰還となる。
古強者の練兵場
ゼブルディア帝国にあるレベル1の宝物殿。
ハンターになったばかりのギルベルトが最初に挑んだ場所で、宝具「煉獄剣」を入手した。
レベル1宝物殿は正に駆け出しのハンターが最初に訪れるタイプの宝物殿であり、通常「煉獄剣」の様な強力な宝具が出現することはない。

用語

マナ・マテリアル
世界中に遍在するエネルギー。大気中にも僅かに存在しているが、主に地脈と呼ばれる流路を流れており、滞留した場所に宝物殿を顕現させる。一般には知られていないが、最終的にユグドラの世界樹に集り、そこからまた世界に放散される。
人間や魔獣・植物に吸収され、その量に応じて能力を向上させる。人間の場合は、向上する能力は自身で意識して決めることが可能。
トレジャーハンター
主に宝物殿攻略を行う探索者。他に魔物討伐や賞金稼ぎなどもハンターの仕事に入る。
ハンターの強さは吸収したマナ・マテリアルの量に比例すると云われ、吸収率や許容量には個人差があるが、吸収を繰り返す毎に徐々に上限は拡大し、逆にマナ・マテリアルが薄い都市部などに居続けると徐々に体内から減っていく。
ハンターになった当初は新人同士でパーティを組み、メンバー間の実力差が顕著になると解散・再編を繰り返し、その過程で突出した者はソロになるのが一般的。
「始まりの足跡」主催のメンバー募集に集まった中堅3人(ルーダ・グレン・ギルベルト)の事情が代表例と言え、レベルが7や8に達してなおパーティを組んでいるアークやクライは珍しいと言える。
探索者協会に所属している場合は会費やノルマが課せられるが、依頼の斡旋や報酬管理の他に宝具や物資の売買サービスが受けられ、ハンターレベルの認定や高い実績・貢献が認められれば(概ねレベル6前後で)「二つ名」が付与される。
凡そ7割のハンターが中堅と呼ばれるレベル3以内に留まっており、それ以上は努力に加え、特別な「才能」や「運」が必要とされる。
依頼や報酬の管理などを独自に運営可能な大規模クランとなると、探索者協会から離脱する場合もある。その場合、ハンターレベルや二つ名などの管理に関しては不明。
レッドハンター、レッドパーティ
幻影や魔獣との対決を諦めて、より容易で実入りの良い人間を標的に変えた者達の総称。
対人戦闘に特化し、更に違法な手段も躊躇無く使うため、自身より上のレベルのハンターですら倒す事が多々ある。真っ当なハンターからは、敵に回せば強敵であり警戒すべき相手となるが、同時に「落伍者」として軽蔑される存在。
魔獣
マナ・マテリアルによって強化された獣の総称。
マナ・マテリアルが濃い場所に集まる習性があり、宝物殿周辺を強力な魔獣が縄張りにしている事が良くある。
ただし、宝物殿の幻影にとって魔獣も排除対象であり、高レベルの宝物殿周辺は幻影により駆除される。
宝物殿
世界中に遍在するマナ・マテリアルが何らかの理由で滞留し、飽和と呼べる濃度に達した場所に顕現する魔宮。
既知の宝物殿には探索者協会によりレベル(攻略するハンターに対する推奨レベルと同義)が付与され、未踏破の宝物殿には「推定レベル」が付けられる。ただし、探索者協会が宝物殿を管理している訳ではなく、時々甘く見た貴族が騎士団や軍を突入させたり、無謀な一般人が挑むなどの遭難事例が発生する(宝物殿を国家が管理下に置いている事例はある)。
内部はかつて存在した超文明を再現した環境に幻影が住み、侵入者を排除しようとする。攻略中のハンターが吸収する事で内部のマナ・マテリアルは減少し、逆に攻略されない時期が長い宝物殿はマナ・マテリアルの蓄積により徐々に強化される。そのため、稀にレベルが変更されることもある。内部で宝箱や宝具が発見できる場合があり、それがトレジャーハンターの目的の一つとなっている。そのため、それ等の出現確率が低い宝物殿は人気が無く、挑む者も少なくなる。
文化や形態は千差万別ながら神殿型や城型は高難度とされ、殊に神殿型のボスは正しく「神」に等しい能力を持っているとされ、推定レベル10となる事が多い。
幻影
宝物殿内部にマナ・マテリアルによって生成された存在。宝物殿で再現された文明で、かつて実在した人や魔物などが再現されていると言われる。
宝物殿には必ずボスとなる幻影がおり、レベル1ではボスのみということもある。マナ・マテリアルが濃い宝物殿ほど強力な存在となり、内部への侵入者だけでなく周辺地域にも出現する様になる。また、知性を持った幻影も確認されており、連携した集団戦を挑んでくる場合もある。
倒されると基本はマナ・マテリアルに戻るだけであるが、稀に装備や体の一部が実体化したまま残る。
宝具
宝物殿で発見される各種装備や道具。
種類は多種多様で出現に法則性はなく、基本は宝物殿と同じ文明系統に属する物だが、稀に「外の宝具」と呼ばれる宝物殿とは異なる文明系統の宝具が見つかる場合もある。
現代の技術では再現不能な物が多く、有用な宝具は高値で取引されが意味不明レベルの屑宝具も多い。ただし、宝具鑑定は熟練の鑑定士にとっても難しく、鑑定不能となる率が高い。
ハンターが装備する数は一つ、多くても自身でチャージ可能な範囲内とされている。
結界指
防御結界を一回(長くても数秒)だけ生成して、装着者にダメージを与える攻撃を防ぐ指輪型宝具。多種多様な宝具の中では、比較的知られた宝具。
結界強度は非常に高く、現状これが突破された事例は確認されていない。しかし攻撃の程度を問わずに自動で発動してしまい、単に「初撃を防げるだけ」で実用性は低いとの評価が定着している。
これは宝物殿を攻略するには何十回と戦闘する必要があり、特に戦闘職から「最初の一撃が防げても大して意味がない」と判断されたため。また購入するとなると非常に高価で、更に一回発動すると必要になる魔力チャージ量は魔法職でも負担となる量で、複数所持に対しては「1回が2~3回に変わっても大差ないし、そも誰がチャージする?」となり、殆どのハンターは「そんな大金があるなら、もっと有用な宝具(装備)を買え」と考える。
ハンターでは脆弱な後衛職が、一般人では地位の高い王族や貴族が、万一の場合の「お守り」(護身用)として1個所持するのが一般的。

既刊一覧

小説

  • 槻影(小説)・チーコ(イラスト) 『嘆きの亡霊は引退したい 〜最弱ハンターによる最強パーティ育成術〜』 マイクロマガジン〈GCノベルズ〉、既刊11巻(2024年2月29日現在)
    1. 2018年8月30日発売[8]ISBN 978-4-89637-813-9
    2. 2019年1月30日発売[9]ISBN 978-4-89637-852-8
    3. 2019年8月30日発売[10]ISBN 978-4-89637-912-9
    4. 2020年1月30日発売[11]ISBN 978-4-89637-974-7
    5. 2020年8月31日発売[12]ISBN 978-4-86716-047-3
    6. 2021年2月27日発売[13]ISBN 978-4-86716-113-5
    7. 2021年8月30日発売[14]ISBN 978-4-86716-174-6
    8. 2022年2月28日発売[15]ISBN 978-4-86716-256-9
    9. 2022年10月28日発売[16]ISBN 978-4-86716-357-3
    10. 2023年5月30日発売[17]ISBN 978-4-86716-428-0
    11. 2024年2月29日発売[18]ISBN 978-4-86716-539-3

漫画

  • 蛇野らい(著)・槻影(原作)・チーコ(キャラクター原案) 『嘆きの亡霊は引退したい 〜最弱ハンターによる最強パーティ育成術〜』 KADOKAWA電撃コミックスNEXT〉、既刊9巻(2024年2月26日現在)
    1. 2019年10月26日発売[19]ISBN 978-4-04-912839-0
    2. 2020年3月27日発売[20]ISBN 978-4-04-913116-1
    3. 2020年8月26日発売[21]ISBN 978-4-04-913350-9
    4. 2021年2月27日発売[22]ISBN 978-4-04-913652-4
    5. 2021年9月27日発売[23]ISBN 978-4-04-913980-8
    6. 2021年9月27日発売[24]ISBN 978-4-04-914314-0
    7. 2022年11月25日発売[25]ISBN 978-4-04-914736-0
    8. 2023年8月25日発売[26]ISBN 978-4-04-915223-4
    9. 2024年2月26日発売[27]ISBN 978-4-04-915552-5

テレビアニメ

2024年に『嘆きの亡霊は引退したい』のタイトルで放送予定[1]

スタッフ

  • 原作 - 槻影(GCノベルズ/マイクロマガジン社刊)[7]
  • キャラクター原案 - チーコ[7]
  • 監督 - たかたまさひろ[7]
  • シリーズ構成 - 白根秀樹[7]
  • キャラクターデザイン - 五十内裕輔[7]、藤崎真吾[7]
  • 美術監督 - 対馬里紗(草薙[7]
  • 美術監督補佐 - 山根左帆(草薙)[7]
  • 美術設定 - 多田周平(草薙)[7]
  • 色彩設計 - 古川篤史[7]
  • 3Dディレクター - 伴善徳[7]
  • 撮影監督 - 田中浩介[7]
  • 編集 - 宇都宮正記[7]
  • 音響監督 - たかたまさひろ[7]
  • 音響制作 - セイバーリンクス[7]
  • 音楽 - 佐高陵平[7]
  • 音楽制作 - エイベックス・ピクチャーズ[7]
  • アニメーション制作 - ゼロジー[7]

出典

  1. 「嘆きの亡霊は引退したい」小野賢章&久保田未夢でTVアニメ化、監督はたかたまさひろ」『コミックナタリー』ナターシャ、2024年2月20日。2024年2月21日閲覧。
  2. 『嘆きの亡霊は引退したい 〜最弱ハンターによる最強パーティ育成術〜』のキャラクター人気投票が開催」『ラノベニュースオンライン』Days、2019年4月20日。2024年2月21日閲覧。
  3. 嘆きの亡霊は引退したい:“なろう系”ラノベが2024年テレビアニメ化 “最強勘違い”ファンタジー メインキャストに小野賢章、久保田未夢」『MANTANWEB』MANTAN、2024年2月20日。2024年2月21日閲覧。
  4. 嘆きの亡霊は引退したい 〜最弱ハンターによる最強パーティ育成術〜 - 小説家になろう
  5. TVアニメ「嘆きの亡霊は引退したい」2024年に放送決定! ティザービジュアルや特報映像などが公開”. インプレス (2024年2月20日). 2024年2月21日閲覧。
  6. 「嘆きの亡霊は引退したい」2024年TVアニメ化! キャストに小野賢章&久保田未夢♪ 特報公開」『アニメ!アニメ!』イード、2024年2月20日。2024年2月21日閲覧。
  7. STAFF & CAST”. TVアニメ「嘆きの亡霊は引退したい」公式サイト. 2024年2月21日閲覧。
  8. 嘆きの亡霊は引退したい 〜最弱ハンターによる最強パーティ育成術〜 1”. GCノベルズ. マイクロマガジン. 2024年2月21日閲覧。
  9. 嘆きの亡霊は引退したい 〜最弱ハンターによる最強パーティ育成術〜 2”. GCノベルズ. マイクロマガジン. 2024年2月21日閲覧。
  10. 嘆きの亡霊は引退したい 〜最弱ハンターによる最強パーティ育成術〜 3”. GCノベルズ. マイクロマガジン. 2024年2月21日閲覧。
  11. 嘆きの亡霊は引退したい 〜最弱ハンターによる最強パーティ育成術〜 4”. GCノベルズ. マイクロマガジン. 2024年2月21日閲覧。
  12. 嘆きの亡霊は引退したい 〜最弱ハンターによる最強パーティ育成術〜 5”. GCノベルズ. マイクロマガジン. 2024年2月21日閲覧。
  13. 嘆きの亡霊は引退したい 〜最弱ハンターによる最強パーティ育成術〜 6”. GCノベルズ. マイクロマガジン. 2024年2月21日閲覧。
  14. 嘆きの亡霊は引退したい 〜最弱ハンターによる最強パーティ育成術〜 7”. GCノベルズ. マイクロマガジン. 2024年2月21日閲覧。
  15. 嘆きの亡霊は引退したい 〜最弱ハンターによる最強パーティ育成術〜 8”. GCノベルズ. マイクロマガジン. 2024年2月21日閲覧。
  16. 嘆きの亡霊は引退したい 〜最弱ハンターによる最強パーティ育成術〜 9”. GCノベルズ. マイクロマガジン. 2024年2月21日閲覧。
  17. 嘆きの亡霊は引退したい 〜最弱ハンターによる最強パーティ育成術〜 10”. GCノベルズ. マイクロマガジン. 2024年2月21日閲覧。
  18. 嘆きの亡霊は引退したい 〜最弱ハンターによる最強パーティ育成術〜 11”. GCノベルズ. マイクロマガジン. 2024年2月29日閲覧。
  19. 嘆きの亡霊は引退したい 〜最弱ハンターによる最強パーティ育成術〜(1)”. KADOKAWA. 2024年2月21日閲覧。
  20. 嘆きの亡霊は引退したい 〜最弱ハンターによる最強パーティ育成術〜(2)”. KADOKAWA. 2024年2月21日閲覧。
  21. 嘆きの亡霊は引退したい 〜最弱ハンターによる最強パーティ育成術〜(3)”. KADOKAWA. 2024年2月21日閲覧。
  22. 嘆きの亡霊は引退したい 〜最弱ハンターによる最強パーティ育成術〜(4)”. KADOKAWA. 2024年2月21日閲覧。
  23. 嘆きの亡霊は引退したい 〜最弱ハンターによる最強パーティ育成術〜(5)”. KADOKAWA. 2024年2月21日閲覧。
  24. 嘆きの亡霊は引退したい 〜最弱ハンターによる最強パーティ育成術〜(6)”. KADOKAWA. 2024年2月21日閲覧。
  25. 嘆きの亡霊は引退したい 〜最弱ハンターによる最強パーティ育成術〜(7)”. KADOKAWA. 2024年2月21日閲覧。
  26. 嘆きの亡霊は引退したい 〜最弱ハンターによる最強パーティ育成術〜(8)”. KADOKAWA. 2024年2月21日閲覧。
  27. 嘆きの亡霊は引退したい 〜最弱ハンターによる最強パーティ育成術〜(9)”. KADOKAWA. 2024年2月26日閲覧。

外部リンク

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