大韓民国における売買春

大韓民国における売買春(だいかんみんこくにおけるばいばいしゅん)では、韓国の歴史を通して存在している大韓国の売買春について述べる。韓国では売買春は違法であるが[1]、韓国女性政策研究院によれば、韓国における性売買の規模は2007年には合計14兆大韓民国ウォン(130億米ドル)と推計され、これは韓国の国内総生産 (GDP) のおよそ1.6%に当たる[2][3]。

2007年の売買春における取引回数は9千4百万回と、2002年の1億7千万回から減少した。売買春での取引総額は14兆ウォンで、2002年の24兆ウォンよりもかなり低かった。売春婦の数は同じ時期に26万9千人へと18%減少した[2]。法的制裁と警察による取締にもかかわらず、売買春産業は韓国で続いており、売買春産業に従事するものは国の活動に対して活発に抵抗し続けている[4]。

1989年のYMCAの調査では、売春女性の数は、15~29歳の女性620万人の約1/5に当る120万~150万人にもなり、売春業の年間総売上高は国民総生産(GNP)の5%に当る4兆ウォンを超えるという報告が出ている[5]。韓国の男性の相当数は「買春は社会生活の一部」と考えており、女性家族部がソウル大学女性研究所に依頼して実施した2010年性売買実態調査によると、韓国人男性の買春経験者は49%で、買春回数は8.2回だった[6]。特に、経済発展以降も韓国人女性による海外遠征売春婦(en:Prostitution in South Korea#Korean prostitutes in foreign countries)が蔓延っており、国内外で「性売買輸出国(성매매 수출국)」であることが問題になっている[7][8][9]。2006年時点で、ロサンゼルス警察局が毎月逮捕する売春女性のうち9割が韓国人女性となっている。2010年には、韓国国会における国政監査で「韓国人女性10万人余りが、海外で遠征売春を行っている」と指摘されている[10][11][12]。

歴史

高麗時代

高麗時代 (918年-1392年) に、中国の妓女制度が伝わり朝鮮の妓生制度になった[13][14]。

妓生は次第に官僚や辺境の軍人への性的奉仕も兼ねるようになった[13][15]。高麗は政府直属の掌学院[16]を設立し、官妓らはそこに登録された。

李朝時代

李朝時代にも妓生は国境守備将兵の慰安婦としても活用され、国境の六ヶ所の「鎮」や、女真族の出没する白頭山付近の四ヶ所の邑に派遣され、将兵の裁縫や酒食の相手や夜の共寝をし、士気を鼓舞した[17]。

二牌 (イベ) は、殷勤者または隠勤子といい、隠密に売春業を営んだ女性をさし、一牌妓生崩れがなったという[18]。住宅街の中で暮らしながら隠れて売春する者が多かった。

三牌 (三牌妓生) は完全に娼婦であり、搭仰謀利 (タバンモリ) ともいう[18]。雑歌を唄って接客したとされる。

近代化以前は京城に散在していたが、のちに詩洞 (シドン) に集められ、仕事場を賞花室 (サンファシル) と称して、李氏朝鮮末期には、三牌も妓生と呼ばれるようになった[18]。

花娘遊女は成宗の時代に成立し、春夏は漁港や収税の場所で、秋冬は山寺の僧坊で売春を行った[18]。僧侶が手引きをして、女性を尼として僧坊に置き、売春業を営んでいた[18]。僧侶が仲介していた背景について川村湊は、李朝時代には儒教が強くなり、仏教は衰退し、僧侶は賤民の地位に落とされ、寄進等も途絶えたためと指摘している[18]。

色酒家とは日本でいう飯盛女、酌婦で、旅館などで売春を行った[18]。売酒と売春の店舗をスルチビといい、近年でもバーやキャバレーにスルチプ・アガシ (酒場女)、喫茶店 (チケット茶房) ではタバン・アガシ (茶房女)、現在でもサウナ房 (バン) (ソープランド) や「頽廃理髮所」ともよばれる理髪店でミョンド・アガシ (カミソリ娘) という女性がいる[18]。

近代以前

朝鮮の近代化の前は朝鮮王朝が売春を公認せず公娼制はとらなかったが[19]、上流階級の地主のための女性のカースト(妓生)が性的労働を行っていた[20]。近代化によって朝鮮の身分制度は消滅した[20]。朝鮮における初の売春宿は1876年に外交条約(日朝修好条規)によって初めて国が港を開いた後に広がっていった[21]。日本式の遊郭が置かれるようになり、この影響で「マエキン」のような日本語由来の隠語が現代の韓国売春社会にも残っている[19]。

第二次世界大戦後の独立以降

朝鮮戦争中の第五種補給品時代

大韓民国の成立後に朝鮮戦争が勃発した。

朝鮮戦争終結後の基地村時代

終結後も、戦火で焼き尽くされた国土の復興には莫大な費用が必要になった。当時、駐留米軍に対する風俗店は、朝鮮語でヤクザと呼ばれる非合法の犯罪組織が関与しており、莫大な金額が地下に流出していた。これを一斉に摘発し、新たな国営の娼館制度を代わりに据え、外貨獲得を行った。これが便宜的に国営妓生と呼ばれる制度であり、更なる外貨獲得を目指して、一時はベトナム戦争時など海外にも派遣された。

1960年代から今日まで、基地村における売春はアメリカ軍基地の周辺でまだ存在している(例えばキャンプ・スタンリーやキャンプ・ケーシー周辺)。これは、アメリカ軍基地を囲む基地村におけるアメリカ軍兵士のための売春の提供を含む大韓民国政府とアメリカ軍との間の交渉の結果であった。政府は洋公主(西洋の姫)と呼ばれた売春婦を登録し、医師の診断書を持つことを義務付けた。アメリカ軍憲兵は、これらの基地村売春地区に警備を行い、性感染症の流行を防ぐために病気と考えられる売春婦を拘留した。この政府の関与は当時部分的に、北朝鮮から大韓民国を守っているアメリカ軍が離れてしまうことに対する恐れによるものであった[22][23][24]。基地村売春はアメリカ軍基地の外側に存在する。アメリカ当局は公には売春を非難するが、それを防止するための対策はほとんどとらず、一部の地元住民は、アメリカ軍は兵士が利用可能な商業性サービスを持つことを望んでいる、と示唆している[25]。

1980年代:売春形態の多様化

経済成長の結果、1980年代には韓国人男性をメインターゲットとした施設も発生した[19]。光州事件で反発する民心をなだめるため大統領・全斗煥が行ったさまざまな政策として規制緩和が行われた結果である[26]。1976年と1988年の企業接待費を比較すると、12倍に増えた[26]。結果として2002年の調査では成人男性の半数は買春経験があり、少なくとも33万人の女性が売春産業に関わっており、経済規模は年間で24兆ウォンという巨大産業へと進展した[26]。キャバレーなどの飲食メインの業態や、カフェ、宿泊施設、浴場、理髪店などとの複合的な売春施設といった幅広い営業形態もこのころに合法的に広まった[26]。 

1989年:一般韓国人の海外旅行解禁以降

1989年に一般の韓国人の海外旅行が自由化・解禁された[27]。

1990年代以後、アメリカ軍の基地村での売春は衰退していった[28]。また、このころより女性学の視点から売春に関する用語を見直す流れが生まれた[29]。たとえば「売春」の「春」の字は男性側の視点から用いられるもので、かつポジティブなイメージがあると指摘し、代替として「性売買」という用語が用いられるようになった[29]。この用語は次節に示す2004年制定の法律、性売買特別法でも使われることとなる。

2000年代以降

2003年、韓国刑事政策研究院は、26万人の女性(若い韓国人女性の25人に1人)が性産業に従事している可能性がある、と発表した。しかしながら、韓国フェミニスト協会は51万4千人から120万人の韓国人女性が売春産業の関与していると主張した[30]。加えて、同様の報告書には、男性の20%が20代の時に1カ月に少なくとも4回セックスに代価を支払い[31]、35万8千人は毎日売春婦に通っている[32]、と記されている。

2004年、韓国政府は性の売買を禁止し、売春宿を閉鎖させる性売買特別法を成立させた[33]。2006年、男女平等省は、売春に対する要求の問題を解決する試みとして、男性従業員が社内パーティー後にセックスに代価を支払わないことを誓約した企業に対して奨励金を支払った。この政策に関与した人々は、男性がパーティーで酔い、売春をしに出掛ける文化に終止符を打ちたかった、と主張した[34]。

ゴルフバーは、大韓民国では、2005年頃から普及し、2008年には全国で登録された業者が4000ヶ所、未登録まで含めれば8000ヶ所にのぼるとみられている。競争が激しくなると、売春を行うなど、不法なサービスを行う業者が現れるようになった。キャディー役として、トウミ(도우미)といわれる女性コンパニオンを雇ったり、ポドバン(보도방)というデリバリーヘルスのような売春斡旋業者を使ったりして、売春が行われている。このような業者を頽廃スクリーンゴルフ場(퇴폐 스크린 골프장)と呼ぶ[35]。

2007年、政府は買春ツアー#韓国人の買春ツアーや、韓国人女性が売春のために外国へ渡ることが違法となる、と発表した。裁判所は3万5千人の客を起訴した。これは2003年に買春により逮捕されたものの数の2.5倍に上った[33]。その一方で、法律の実施は弱く、この新法規が大きな違いを生んだ証拠はほとんどなく、性産業は商売を継続する新たな方法を単に模索した[36]。しかしながら、多くの男性が買春により「ジョンスクール」(John School、買春再犯防止教育)へ送られている[37]。

ソウルのキーセン・ハウスでは「清雲閣」「大苑閣」「三清閣」の「3閣」が有名だった。伝統的なキーセン・ハウスで唯一残っていた「梧珍庵」 (오진암)[38]も、2010年に閉店した[39]。

しかし一方、2010年の調査では成人男性の20%が売春婦を求めていることが示唆された[40]。また韓国では売春の合法化を求める女性たちによるデモも度々起きており、2015年9月には4000人の女性が集まり、性売買特別法廃止と性売買従事者の労働者認定を求めた[41]。

2018年には#MeToo運動などのフェミニズム運動も広がったが、依然として韓国における売春は健在である[29]。

国内における種類・サービス

2004年の特別法の制定を受けて、風俗街への取り締まりが起こった。

韓国の風俗街はアムステルダムやドイツの飾り窓と比較することができる。特別法以前の韓国における主要な4つの風俗街はソウルの清凉里 588、龍山駅、ミアリテキサス、大邱のチャガルマダン(자갈마당)である。坡州市のヨンジュコル(용주골、en:Yong Ju Gol)[42][43]や、仁川広域市のイエローハウス(옐로하우스)もある。これらの全てはフルで操業していないが、このビジネスに関わる巨額の金だけでなく、性産業を規制する試みのために黙認され、一部は未だに存在している。

その他の性サービスとしては、家宅マッサージ(가택 마사지、カテク・ マッサジ; 客が女性マッサージ師の家あるいは店に行く)やキスバン[44](키스방; 客が女性とのディープ・キスや愛撫に対して代価を支払う部屋)、出張マッサージ(출장 마사지、チュルチャン・マッサジ; 女性マッサージ師が客の場所、ラブモーテル、ホテルなどに向かう)、按摩施術所、ゴルフバー、頽廃理髮所、チケット茶房、テタルバン、ルームサロンなどがある。

2012~2013年の性売買事犯を対象にした調査結果では、彼らの主な買春ルートは、あんま施術所が26.3%、集娼村が26.1%、遊興酒店が23.4%だった。2013年の全国の集娼村は44カ所で、女性1人の1日平均性売買男性数は2010年の4.9人から2013年に5.3人に8.2%増加した[45]。

未成年の売春

韓国の20万人の家出した未成年(その内60%が女性)の少なくとも半分が、未成年売春婦として働いている。その多くが学業のプレッシャーから逃げ出すため家出した少女はインターネットチャットにより売春し、仲間の売春婦と共にチムジルバン(蒸氣房)で生活している。NGOのUnited Voice for Eradication of Prostitutionによれば、これらの未成年売春婦は時には強姦や輪姦の被害にあったり、梅毒に感染したりしている。再犯も多く、上記のNGOによりカウンセリングを受けた少女の半数以上が性売買に戻っている。これは、元ポン引きからの脅迫や、将来の夫や家族からの社会的追放のためである[46]。

高齢者の売春

鐘路にある宗廟公園やタプコル公園周辺で韓国の代表的な栄養ドリンク「バッカスD」(ko:박카스디)などを差し出しながら性売買を持ちかけて中高年男性に売春していることから中年女性、高齢女性の売春をしている中高年の女性が「バッカスハルモニ」と呼ばれている[47]。

付近の駅の階段で滋養強壮剤を売る71歳女性によるとこの周辺で滋養強壮剤を売っている女性は約400人いて、滋養強壮剤の販売だけでは1日に5000ウォン(約500円)をもうけるのがやっとだという[48]。

宗廟公園周辺のソウル恵化警察署によると2012年10月までの10カ月で公園一帯で取り締まった56件の中で60代の人が28人、70代が7人だった。 恵化警察署の関係者は「40~50代は地下鉄の駅を拠点にして仕事をしていて、公園側にはお婆さんが多い」と話している。宗廟広場管理所の売春取締班長によると「2007年にも1928年生まれ、1923年生まれが取り締まりにひっかかることがあった。70代以上のお婆さんの売春は新しいことでもない」、「鍾路一帯で売春をする200人余りの15%程度は70代以上の高齢女性だろう」と推定した。宗廟公園の「バッカスアジュンマ(박카스 아줌마)」を研究してきたイ・ホソン韓国老人相談センター長は、「ハルモニ(お婆ちゃん)たちのおよそ半分は、若い時には売春をした経歴の無い生活を過ごしていた人たちだ」と話した。 ナム・キチョル同徳女子大学校教授(社会福祉学)は「韓国の老人売春の最も重要なポイントは韓国の老人貧困が問題であり、その中でも女性老人の貧困がさらに深刻だ」と指摘した[49]。

1988年に韓国は国民年金制度を導入し、2005年からは退職年金制度を施行している。 しかし韓国保健社会研究院(ko:한국보건사회연구원)は2015年4月22日に「2011年末現在27-59歳(1952年-1984年生まれ)の男性と女性各1000人の年金受給率を推計した結果、このうち49.3%が国民年金も退職年金も受給できないことが分かった」と説明した。調査対象者のうち、国民年金と退職年金の両方を受給できる人は29.3%だけだった。国民年金と退職年金の両方を受給出来ない男性は33.3%だったのに対し、女性は64.7%で、男性の2倍近い数値となった[50]。

高齢者の性問題講師として活動している女性文化センター長は「高齢者でも性的欲求が消えないのは男女同じである。高齢者はお互いに関係になる場がないから売春に、これがさらに性病の問題へと直結されている」と説明した[51]。

ソウル地方警察庁の生活秩序課は、2015年2月22日から3月22日まで主に宗廟公園および鐘路一帯で取締りを強化した結果、性売買の容疑で68歳の女性など33人を在宅起訴した[52]。

国内外における韓国人女性人身売買問題

売春と人身売買に対する在韓米軍の警告

人身売買は非合法化され、売買春に対する刑罰は増加している[53]。2004年、性売買防止・被害者保護法が成立し、人身売買業者への刑罰が厳罰化され、被害者の国外退去が終わり、被害者のための多くの保護施設が設立された。2005年当時、144名が人身売買の罪で服役していた。

2006年、米国入国管理局は「韓国と米国の間には、募集業者、ブローカー、仲介人の高度に組織化された物流ネットワークが存在する」ことを認めた[54][55]。

ロサンゼルス市警の報道官は、月々70-80の売春による逮捕の約90%に韓国人女性が含まれており、ロサンゼルス市警はロサンゼルス市とその周辺に8千人の韓国人売春婦がいると見積っている、と述べた[56]。外国における韓国人女性の客は大半が韓国人男性である[57][58]。

米国務省の報告書「Trafficking in person's report: June 2008」では、「2008年3月、AFPとDIACの共同作戦により、韓国人女性を合法売春宿に売買し、年に230万ドル以上を得ていたとされるシドニーのシンジケートを壊滅させた。警察は、シンジケートが韓国人女性を彼女らが雇用される条件に関して騙して募集し、偽りの口実でのオーストラリアへの入国を組織し、彼女らの旅券を没収し、シンジケートが所有するシドニーの合法売春宿で1日20時間強制的に働かせたと申し立てをする。」と主張する」と記されている[59]。

また、米国務省の報告書では、韓国政府が「人身売買の根絶のための最低基準を完全に順守している」と記されている[60]。2012年、政府は性の人身売買に対する法の執行の努力を継続し、さらに5カ国と雇用斡旋システム(Employment Placement System; EPS)のための覚書を交わし、数多くの人身売買禁止に対するキャンペーン活動を実行した。韓国警察庁はまた、人身密輸ネットワークを壊滅させるため、外国の法執行機関と協力した。

韓国における外国人売春婦

韓国は人身売買の源泉国ならびに目的国である[59]。多くの中国、ロシア、東南アジアの女性が、韓国の斡旋業者によって韓国へ連れて来られており、彼女らの多くが合法的な仕事に付けると騙されている[61][62]。業者は若い女性を韓国へ送るために高給で誘い、一度彼女らが到着すると、性奴隷として強制的に労働させられる[63]。

韓国における中国人売春婦

何万もの中国人女性(漢民族および朝鮮民族)が韓国のホテルやマッサージパーラー、カラオケ店、ルームサロン等において売春ビジネスに従事している[64][65][66]。

韓国におけるロシア人売春婦

ソビエト連邦の崩壊以来、若いロシア人少女が韓国の風俗街で一般的に見られている[67]。彼女らはバーやストリップクラブ、コーヒーショップなどで見られる[68]。2000年1月から2001年3月の間に、およそ6千人のロシア人女性が釜山および金浦から韓国へ入国した。2000年、3064人のロシア人(2927人が女性)が韓国にE-6ビザで入国した[69]。

海外遠征売春婦と国内外における批判

2013年9月8日に釜山地方警察庁の国際犯罪捜査隊は日本・台湾などで遠征売春後に、韓国に帰国していた売春女性や斡旋責任者ら70人を検挙した。海外遠征売春が発覚し、警察などが海外売春にかかわって国威を損なわせた人として通知した場合に韓国人女性・斡旋責任者へ海外渡航を3年間制限する法案が議論されている[70]。

2015年、カナダ警察は、中国や韓国の女性500人以上を誘拐し、カナダへ売り飛ばして売春を強要していたとして、3月下旬から一斉摘発に踏み切り、中韓両国の容疑者6人を逮捕した。容疑者グループは、偽造パスポート、偽造身分証明証、偽造ビザなどを用意して、女性たちをカナダに入国させ、カナダ各地で売春させていた。女性たちは1カ所に数週間監禁され、別の場所に移されるなど各地を転々とし、生活環境は劣悪だったという[71]。

2015年8月23日、ソウル警察庁国際犯罪捜査隊とマカオ司法当局は、韓国売春婦を大量検挙した。2014年2月から2015年5月までブローカーが韓国国内で売春婦66人を募集し、マカオに連れて行き一流ホテルなどで売春をさせていた。売り上げは、1回当たり最大210万ウォン(約21万5000円)で、計7億5000万ウォン(約7700万円)に上り、4カ月で3億ウォン(約3100万円)を得た売春婦もいた。一部の売春婦は、日本女性を好む中国人を相手にするため、着物を着て日本語を話すなど日本人を演じていた[72]。

毎年、外国で売買春で逮捕される韓国人が数百人に達して韓国の国家イメージの低下が懸念されるという指摘が韓国内で出ている。2016年9月8日、国会教育文化体育委員会ヨム ドンヨル(セヌリ党)議員が警察庁から提出を受けた資料によると、警察に検挙された国外売春斡旋・売買春事犯は2012年274人から2013年に496人、2014年263人、2015年599人だった。 特に海外で買春をして摘発された韓国人は2012年38人から2013年に64人、2014年に94人、昨年は387人と大幅に増えた。 この期間検挙されたこれらのうち、公職者も7人含まれていた。検挙された国では日本で647人が最も多く、フィリピン(519人)、アメリカ(147人)、中国(137人)、オーストラリア(99人)などでも韓国人の売買春が多数行われたことが分かった。 外国で売買春して摘発され旅券発給制限や返却などの制裁を受けた人員も2012年19人から2015年に54人に大幅に増加した。 ヨム議員は「国家イメージ向上のために旅行者を対象に、政府レベルの事前教育が必要である」と語った[73]。 

脚注

  1. US State Department Human Rights Report 2009: Republic of Korea
  2. Sex trade accounts for 1.6% of GDP. KWDI: Korea Women's Development Institute Archived 2012年2月13日, at the Wayback Machine.
  3. South Korea takes on prostitution: The country’s sex workers generate 1.6 per cent of total GDP. McLean's February 18 2010
  4. S Korean sex workers rally against police crackdown. AP News May 17 2011
  5. 한국의 매춘 브리태니커 (韓国の売春、ブリタニカ百科事典韓国版)
  6. 韓国人男性の49%に買春経験、その理由は… 中央日報日本語版 2012年12月04日
  7. 기자, 장준성 (2011年6月9日). “미국·호주까지 원정 성매매‥'성매매 수출국' 오명” (朝鮮語). MBC NEWS. 2023年1月28日閲覧。
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  9. “해외 원정 성매매, 달콤한 유혹의 덫” (朝鮮語). 주간동아 (2006年6月1日). 2023年1月28日閲覧。
  10. “韓国人女性8000人、米国で‘遠征売春’”. 中央日報 - 韓国の最新ニュースを日本語でサービスします. 2022年5月11日閲覧。
  11. ““売春輸出国”と囁かれる韓国で立ち上がったスレッドの真偽 性売買集局地の閉鎖が加速する一方、性犯罪が増加する韓国の現実 | JBpress (ジェイビープレス)”. JBpress(日本ビジネスプレス). 2022年5月11日閲覧。
  12. “1日12時間、平均5~10人を相手に……アメリカで“遠征売春”に勤しむ韓国・貧困女子の現実 (2017年8月8日)”. エキサイトニュース. 2022年5月11日閲覧。
  13. 山下英愛「朝鮮における公娼制度の実施」尹貞玉編『朝鮮人女性がみた「慰安婦問題」』三一新書,1992年, p. 131.
  14. 山下英愛「朝鮮における公娼制度の実施」尹貞玉編著『朝鮮人女性がみた慰安婦問題』三一新書,1992.
  15. 『韓國女性史』, p. 519-520.
  16. 朴禮緒「〈朝鮮歴史民俗の旅〉妓生 (1)」朝鮮新報 2004.10.30
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参考文献

関連書籍

  • 中村淳彦 『日本人が知らない韓国売春婦の真実』 宝島社 2014年10月 ISBN 9784800230270

関連項目

外部リンク

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