巨大企業

巨大企業Megacorporationmega-corporation、またはmegacorp)は、アルフレッド・アイヒナーによる造語である[12]が、ウィリアム・ギブスンによって広められた言葉であり、接頭辞mega-corporationの組み合わせに由来する。サイバーパンクの分野では広く使われている。この用語は、シンジケートグローバリストトランスナショナル・キャピタルと同義である。巨大なコングロマリット(通常は民間企業)であり、複数の市場を独占または独占に近い形で支配している企業(たいていは架空の企業)を指す(そのため、横断的な独占と縦方向の独占の両方を示している)。メガコープは非常に強力で、政府の法律よりも上位に位置し、重武装した(しばしば軍隊規模の)私設軍隊を保有し、民営化された警察を運営し、「主権」のある領土を保持し、さらには完全な政府として機能する。また、従業員に対しても大きな支配力を行使し、「企業文化」という概念を極限まで高めている。このような組織は、サイバーパンク以前にも、フィリップ・K・ディック(『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』、1968年)、テア・フォン・ハルボウ(『メトロポリス』、1927年)、ロバート・A・ハインライン(『銀河市民』、1957年)、ロバート・アスプリン(『冷現金戦争』、1977年)、アンドレ・ノートン(『太陽の女王』小説)などのSF作品に登場している。1977年に発売されたSFロールプレイングゲームトラベラー」では、この言葉が明示的に使用されており、ギブソンが使用するよりも前から使われている[13]

オランダ東インド会社/連合東インド会社(VOC)のインディアマンのレプリカ。オランダ東インド会社は、世界初の真の多国籍企業(トランスナショナル・コーポレーション)と考えられている[1] [2]。また、VOCはグローバル企業の先駆的な初期モデルであり、歴史的な大陸横断型企業国家の典型でもあった[3]。多くの点で、VOCはメガコーポレーションの最初の歴史的モデルの可能性がある[4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11]。ただし、実際には、純粋な貿易会社や海運会社というよりは、複合企業の原型ともいえるものであった。

実際の例

この用語(Megacorporation)自体はSFから生まれたものだが、植民地時代の勅許会社財閥など、実在の企業の中にもさまざまな形でメガコーポレーション/巨大企業の地位を獲得したり、それに近づいたりしたものがある。例えば、私企業であるオランダ東インド会社は、40隻の軍艦を運用し、1万人の私兵を擁して、遠く離れた香辛料貿易の拠点となる国々を監視していた。一方、イギリス東インド会社は、会社が解散してその領土が大英帝国に吸収されるまでの19世紀半ば、大規模な植民地帝国を支配し、30万人の常備軍を維持していた。ハドソン湾会社は、北米大陸の15%を占めるルパート・ランドと呼ばれる領土を法的に支配し、貿易を独占していた世界最大の土地所有者であった。

現在、多くの国では競争法(独占禁止法)を制定し、実際の企業が巨大企業のような性質を持たないようにしている。一方、国によっては、重要な産業を保護するために、通常は国有企業である1社のみが事業を行うことを義務付けている場合もある。例えば、サウジアラビアでは、政府の収入の大半を巨大企業であるサウジアラムコが占めている。

参照

出典

  1. Bown, Stephen R.: Merchant Kings: When Companies Ruled the World, 1600–1900. (Thomas Dunne Books, 2009, ISBN 978-0312616113), p. 16
  2. Capra, Fritjof; Mattei, Ugo: The Ecology of Law: Toward a Legal System in Tune with Nature and Community. (Berrett-Koehler Publishers, 2015, ISBN 978-1626562066), p. 63
  3. Weststeijn, Arthur (2014), 'The VOC as a Company-State: Debating Seventeenth-Century Dutch Colonial Expansion,'. Itinerario 38(1): 13–34. doi:10.1017/S0165115314000035
  4. Sayle, Murray (2001年4月5日). Japan goes Dutch”. London Review of Books, Vol. 23 No. 7. 2017年8月8日閲覧。
  5. Ames, Glenn J. (2008). The Globe Encompassed: The Age of European Discovery, 1500–1700. pp. 102–103
  6. Brook, Timothy: Vermeer's Hat: The Seventeenth Century and the Dawn of the Global World. (Bloomsbury Press, 2008, pp. 288, ISBN 978-1596915992)
  7. Hanft, Adam (2010年5月23日). Google Is the New "CorporNation" - Half Company, Half Virtual Government”. HuffingtonPost.com. 2018年5月23日閲覧。 “Adam Hanft: "A CorporNation's vast global influence enables it to function simultaneously in two realms: a for-profit company, and as a force that can shape the geopolitical landscape."”
  8. Phelan, Ben (2013年1月7日). Dutch East India Company: The World's First Multinational”. PBS.org. 2017年8月8日閲覧。
  9. Taylor, Bryan (2013年11月6日). The Rise and Fall of the Largest Corporation in History”. BusinessInsider.com. 2017年8月8日閲覧。
  10. Grenville, Stephen (2017年11月3日). The first global supply chain”. Lowy Institute. 2018年8月18日閲覧。
  11. Desjardins, Jeff (2017年12月12日). How today's tech giants compare to the massive companies of empires past”. BusinessInsider.com. 2018年5月28日閲覧。
  12. Mega-Corp”. TV Tropes. 2021年9月20日閲覧。
  13. Library Data (A-M) - Traveller (英語). Traveller RPG Wiki. 2017年6月12日閲覧。

 

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