弦楽四重奏曲第1番 (ニールセン)
弦楽四重奏曲第1番 ト短調 作品13は、カール・ニールセンが作曲した弦楽四重奏曲。1889年12月18日にコペンハーゲンで私的に初演された。ニールセンが公表した4作品の弦楽四重奏曲のうち最初の作品である[1]。
概要
書き上げられたのは1889年であったが、その後1898年2月3日に公開初演を迎えるにあたり少々改訂が加えられた。特にニールセンは終楽章に「概要」(Résumé)と題される個所を追加し、第1、第3、第4楽章の主題をその部分にまとめている。演奏はアントン・スヴェンスンに率いられてコペンハーゲンにあるOdd Fellows Mansionの小ホールで行われた。ニールセンの作品のみを集めた演奏会は急な告知だったにもかかわらず大入りとなった。当日のプログラムはその他にピアノのための『ユモレスク・バガテル』、『交響的組曲』 作品8、ヴァイオリンソナタ第1番 イ長調 作品9であった[2] 。
曲は1900年に出版され、60歳の誕生日を迎えたヨハン・スヴェンセンへと献呈されている[3][4]。
演奏時間
約26分[5]。
楽曲構成
第1楽章
- Allegretto energico 4/4拍子 ト短調
冒頭から緊張感の高い第1主題が奏でられる(譜例1)。
譜例1

間もなく16分音符の急速な動きによる経過句に入り、その小刻みな動きを残したままチェロに第2主題が出される(譜例2)。
譜例2

譜例2が熱を帯びて頂点を迎えた後に譜例1を使ったコーダへと静まっていき、提示部を反復する。両主題を用いて充実した展開が行われ、譜例1が力強く奏されると再現部となる。提示部とは異なる経過をたどり、第2主題は第1ヴァイオリンにより再現される[6]。最後は三連符が絶え間なく聞こえる中に静まっていく。
第2楽章
穏やかな譜例3の主題に開始する。
譜例3

譜例3がおおらかに歌われてクライマックスを築いたのち、速度を上げて3/4拍子に転じ、アジタートの中間部となる(譜例4)。
譜例4

やがて譜例3が16分音符のトレモロ音型を伴って回帰し、盛り上がったのちに静まっていきピアニッシッシモ(ppp)の終わりを迎える。
受容
カール・ニールセン協会によれば、本作はニールセン作品中でも屈指の人気を誇り、彼の弦楽四重奏の中では最も頻繁に演奏されているという[7]。
出典
- "Love and Marriage", Carl Nielsen Society. Retrieved 27 October 2010.
- "Symphonic Suite Opus 8", Piano Works, Carl Nielsen Edition Archived 2010-04-09 at the Wayback Machine., Royal Danish Library. Retrieved 27 October 2010.
- "Nielsen: String Quartets Volume 1", Chandos Records Ltd, 1998.
- 献呈は1900年であるが、出版年は1902年らしいという文献もある。 http://anno.onb.ac.at/cgi-content/anno-buch?apm=0&aid=1000001&bd=0001902&teil=0203&seite=00000107&zoom=2.
- 弦楽四重奏曲第1番 - オールミュージック. 2020年4月11日閲覧。
- “NIELSEN, C.: String Quartets, Vol. 2”. Naxos. 2020年4月5日閲覧。
- "Performances" Archived 2011-07-24 at the Wayback Machine., Carl Nielsen Society. Retrieved 30 October 2010.
参考文献
- CD解説 NIELSEN, C.: String Quartets, Vol. 2 Naxos 8.553908
- 楽譜 Nielsen: String Quartet No.1, W. Hansen, Copenhagen
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