愛知環状鉄道2000系電車

愛知環状鉄道2000系電車(あいちかんじょうてつどう2000けいでんしゃ)は、2002年(平成14年)に登場した愛知環状鉄道の電車である。

JR東海313系電車 > 愛知環状鉄道2000系電車
愛知環状鉄道2000系電車
2000系電車
基本情報
運用者 愛知環状鉄道
製造所 日本車輌製造
製造年 2002年 - 2009年
製造数 40両
運用開始 2003年3月14日
主要諸元
編成 2両編成
軌間 1,067 mm
電気方式 直流1,500V
(架空電車線方式)
最高運転速度 110 km/h (愛知環状鉄道線内)
120 km/h[1]
起動加速度 2.6 km/h/s
減速度(常用) 4.3 km/h/s
編成定員 107(席)+179(立)=286名
編成重量 68.3 t
編成長 40.2 m
全長 20,100 mm
全幅 2,978 mm
全高 4,020 mm
主電動機 かご形三相誘導電動機 C-MT66A
主電動機出力 185kW
駆動方式 TD継手式(中実軸)平行カルダン
歯車比 1:6.53
編成出力 740 kW
制御方式 VVVFインバータ制御(IGBT素子 1C2M)
制動装置 電気指令式ブレーキ
回生ブレーキ・抑速ブレーキ
耐雪ブレーキ・直通予備ブレーキ
応荷重対応・T車遅れ込め制御
保安装置 ATS-ST、一部車両ATS-PT、EB、TE、防護無線
緑帯のG4編成
ロングシート車

概要

開業時から使用されていた100系を置き換えるため、2002年(平成14年)から2009年(平成21年)にかけて2両編成20本40両が導入された。全車が日本車輌製造で製造された。

製造コストを抑えるため、JR東海313系電車のR編成をベースに設計されている。このため外装、内装において同系と類似点が多いのが特徴である。

車両概説

制御電動車2100形(Mc・岡崎寄り)と制御付随車2200形(Tc'・高蔵寺寄り)で2両編成を組む。車両番号の下2桁は編成番号の数字と同一である(G1編成:Mc2101-Tc'2201)。機器構成は313系300番台をベースとしており発電ブレーキは搭載されていない。起動加速度は2.6km/h/sとされている。20本のうち4本(G8 - G11)は冬季の架線霜取り用としてパンタグラフを2基備えている。

外装のカラーリングは一般公募によって選ばれたデザインをもとにしている。太さの異なる5本の緑色の線で沿線の豊かな自然を、左右非対称の毛筆調の帯で都市の力強さを表現した大胆なデザインである。前面では、種別、行先表示部分にまで拡大した大型のガラスを採用し、足乗せ台の部分が小型化されるなどの差異がある。また、所属を示す「愛」の文字も独自のフォントが採用された。

内装は313系3000番台と同様のセミクロスシートで、ワンマン運転に対応できる構造になっているものの運賃箱や整理券発行機等の装備はない。車内カラースキームがアースカラー(シートモケットの柄が緑色系、床や荷棚が茶色系)、自動放送装置、シート端部の大型の仕切り板、LED式旅客案内表示器が千鳥配置、蛍光灯のカバー省略、つり革の三角化(後期車のみ)といった点が313系とは異なる。

自動放送は100系とは異なり音声合成装置となった。

イベント仕様車としてG30番台の編成(2131・2231 - 2133・2233)が3本(計6両)在籍しているが、普段は通常仕様の車両と共通の運用が組まれている。イベント仕様車は、着脱式のテーブル、カラオケ用のコンセントなどを備えている。過去には、BOSE社製スピーカーや空気清浄機なども備えられていたが、いずれも撤去されている。

運用

2003年(平成15年)3月14日のダイヤ改正から営業運転を開始し[2]、以降2005年(平成17年)までに2両編成16本(計32両)が導入され、同年の「愛・地球博」終了後に100系の置き換えが完了した。

ラッシュ時を中心に2本を連結した4両編成で運用されるが、一部の列車は2両編成のまま非常に混雑した状態で輸送せざるを得ない状況にあり、2008年(平成20年)には新豊田駅 - 三河豊田駅間の複線化による両駅間のシャトル列車の新設を控えていたことから、2007年(平成19年)度に2両編成2本が追加投入された。この編成ではつり革が三角型に、トイレ前の1人掛けシートが廃止された。一方、同時期に製造された313系3次投入車に見られるフルカラーLED式種別・行先表示器やHID式前照灯などへの変更はない。ATS-PT機器の取り付けは2012年までに完了している(JR東海名古屋工場への入庫のため。当初は準備工事のみであった)。

2009年(平成21年)3月14日のダイヤ改正時には、2両編成2本(G51、G52編成)が増備された[3]。車体や機器が313系ベースであることに変更はないものの、座席はセミクロスシートからロングシートへと変更された。外板塗色は緑の左右非対称の帯から、愛知環状鉄道のコーポレートカラーである青色の帯が配されたものとなっている[4]。なお、G51、G52編成は当初よりATS-PTを搭載しており、重要部検査と全般検査の車両回送では検査車両を中間に挟んだ状態で、JR東海名古屋工場まで回送運行する。「あさシャトル」および「ゆうシャトル」にはG51・G52編成のどちらか1本が必ず充てられ、残る1本は他編成と共通で運用される。

車両輸送

甲種輸送の際は日本車輌豊川製作所→豊川駅→豊橋駅→岡崎駅→北野桝塚駅のルートで搬入された。

  編成番号 甲種輸送日
第1次輸送 G1 G2 G31* G33* 2002年12月19日
第2次輸送 G3 G4 G5 G6 G7 2003年12月2日
第3次輸送 G8 G9 G10 2004年10月12日
第4次輸送 G11 G12 G32 2004年11月4日
第5次輸送 G13 2005年11月14日
第6次輸送 G14 G15 2007年12月17日
第7次輸送 G51 G52 2009年2月25日

※ 第1次輸送車のうち、G31、G33の編成は輸送時点ではそれぞれG12、G14を名乗っており、後に編成番号のみ改められた。

編成表

2000系
 
← 岡崎
高蔵寺 →
編成番号 2100(Mc) 2200(Tc') 車体帯を青色に変更 ATS-PT搭載
G1 210122012009年度[5]
G2 210222022009年度[5]
G3 210322032010/6/8[6]
G4 210422042017/3/22[7]
G5 210522052011/1/24[6]
G6 210622062016年度以前[7]
G7 210722072017/10/19[8]
G8 210822082017/11/23[8]
G9 21092209
G10 21102210
G11 211022112018/3/14[8]
G12 211222122019/11/13[9]
G13 211322132019/8/8[9]
G14 211422142011/1/28[6]
G15 21152215
G31 213122312009年度[5]
G32 21322232
G33 213322332010/11/4[6]
G51 21512251落成時[10]2010/12/4[6]
G52 21522252落成時[10]2011/2/4[6]

脚注

  1. 2013年7月現在、営業運転は線区最高速度110km/hの愛知環状鉄道線内に限定されており、営業運転中に120km/h運転することはない。
  2. 太田健一「モハユニ ■愛知環状鉄道2000系営業運転開始」『RAIL FAN』第50巻第5号、鉄道友の会、2003年5月1日、22頁。
  3. 車両の新製について (PDF) 愛知環状鉄道 2008年(平成20年)6月26日
  4. 車両デザインの変更について 愛知環状鉄道 2009年(平成21年)12月17日
  5. 愛知環状鉄道2000系在来車のデザイン変更進む
  6. 『私鉄車両編成表 2011』ジェー・アール・アール編、2011年、交通新聞社 190頁。ISBN 978-4-330-22711-5。
  7. 『私鉄車両編成表 2017』ジェー・アール・アール編、2017年、交通新聞社 97頁。ISBN 978-4-330-81317-2。
  8. 『私鉄車両編成表 2018』ジェー・アール・アール編、2018年、交通新聞社 97頁。ISBN 978-4-330-89718-9。
  9. 『私鉄車両編成表 2020』ジェー・アール・アール編、2020年、交通新聞社 103頁。ISBN 978-4-330-06020-0。
  10. 『私鉄車両編成表 2009』ジェー・アール・アール編、2009年、交通新聞社 84頁。ISBN 978-4-330-08209-7。

関連項目

参考文献

外部リンク

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