文選 (出版)
工程
植字との分業
欧文組版では活字の種類が少ないので活字ケースから活字を取り上げながら植字することが可能であり、これを拾い組みとよぶ。しかし、活字の種類が多い日本語(和文)や中国語の組版での拾い組みは著しく効率が悪いうえ、活字を拾うこと自体に専門的能力が要求されるので、文選と植字を別工程とした。文選工は活字を拾うことに専念し、植字工は活字を並べて約物を挟むことに専念する。
熟練工
和文の組版環境において、熟練した文選工は、同じく熟練した植字工が組版を整える約1/2のスピードで文字を拾っていく。したがって、植字工1名と文選工2名の組合せで、遅延なく工程を進行させることができる。 半分の速度では遅いようだが、膨大な数の和文活字を、約物やインテルを挟んで整形していく(だけの)作業の半分の時間で進めていくことができるというのは、各活字が活字棚のどこにあるかを身体で覚えている必要があるので、生半可なことではない。
その他
出典
- 『大辞林』(三省堂)
- 「1-5 文字の転倒、不良文字及び文字の並びの修正(活字組版などの場合)」『JIS Z 8208:2007 印刷校正記号一覧』校正舎、2008年。
- 「Picking 文選」『精興社博物館』、精興社。2012年12月7日閲覧。
- 小泉, 均『タイポグラフィ・ハンドブック』研究社、2012年、46-47頁。ISBN 978-4-327-37732-8。
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