暑熱馴化

暑熱馴化(しょねつじゅんか、: heat acclimation)とは、徐々に体を暑さ順応させることである。「暑熱順化」[1]「暑熱順応」[2]とも表記される。昨今、熱中症患者が急増している要因の一つとして、専門家は「暑熱順化」が不十分な点を挙げる。

方法

発汗を促すことと、環境温度を見直すことに大別できる[3]。前者ではウォーキングジョギング自転車などの運動、半身浴サウナも効果がある[4]。運動環境の湿度は低い方が効果が高く、若年層においては、有酸素運動が比較的有効である[5]

後者では半袖且つ厚着をせずに快適にいられる程度に冷房の設定温度を高めに設定し(使わないというわけではない)、朝夕は室内に外気を取り入れる方法がある。いずれの場合でも、適切な水分補給は不可欠である[3]

馴化は概ね1週間ないし10日で整えることが出来るが[3]、運動強度を上げることにより、効果を早めることが出来る[6]

効果

新陳代謝および発汗機能の向上に有効である[7]汗腺の働きが活発になり、発汗量が増加するものの塩分は汗腺導管部で再吸収されることから塩分喪失が抑制される[8]。汗は塩分が少なくサラサラになり[2][9]、水分補給により体液バランスが回復しやすくなることから、熱中症になりにくくなる[4]。発汗反応の効果は胴体に比べ、など末梢部の方が高く現れる[10]

脚注

  1. 中井誠一、新矢博美、芳田哲也 ほか、「スポーツ活動および日常生活を含めた新しい熱中症予防対策の提案 -年齢、着衣及び暑熱順化を考慮した予防指針-」 体力科学 2007年 56巻 4号 p.437-444、doi:10.7600/jspfsm.56.437
  2. 岡崎和伸、「運動時の体液変化とその循環および体温調節への影響」 循環制御 2018年 39巻 2号 p.82 - 90、doi:10.11312/ccm.39.82
  3. 暑さに強い身体づくり!熱中症を予防する運動”. All About (2012年7月5日). 2012年8月9日閲覧。
  4. 熱中症にかかりにくくなる「暑熱順化」”. 日経woman online (2011年7月7日). 2012年8月9日閲覧。
  5. 信州大発”学び”のビッグバンプロジェクト e-Learning教材 暑熱トレーニング12.順化方法の比較
  6. 『熱中症にかかりにくくなる「暑熱順化」』p2
  7. Comi-navi C76 p5 (PDF) コミックマーケットカタログ)
  8. 信州大 暑熱トレーニング8.汗腺機能3
  9. Michael J. Buono, Kimberly D. Ball, and Fred W. Kolkhorst., "Sodium ion concentration vs. sweat rate relationship in humans". Journal of Applied Physiology. Vol.103, No.3, 01 Sep 2007, doi:10.1152/japplphysiol.00015.2007
  10. 信州大 暑熱トレーニング9.発汗反応

外部リンク

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