曇り止め
曇り止め(くもりどめ)または防曇(ぼうどん)とは、ある表面が結露による細かな水滴で霧のようになる(曇る)のを防ぐ機能。また、曇りを防ぐ化学物質も曇り止め、あるいは防曇剤(ぼうどんざい)という。

近代的な防曇剤はジェミニ計画の中でNASAによって最初に開発され、現在では車両、浴室などに用いられるガラスやプラスチック類、眼鏡、ゴーグル、カメラレンズやミラーなど光学製品で使用される透明材料や反射材料の表面に活用されている。防曇技術の一例として、界面活性剤の塗布(すなわち親水性の表面の形成)によって表面張力を最小化させて濡れ性を変化させ、水を水滴状ではなく光散乱しない水膜状にする処理がある。
開発
防曇剤はジェミニ計画の中でヘルメットのバイザーに使用するためにNASAによって最初に開発された。1966年6月のジェミニ9-A号で宇宙飛行士ユージン・サーナンがNASA最初の宇宙服をテストした際に、船外活動中にヘルメットのバイザーが曇ることが判明した[1]。飛行後のテストにより、防曇液で処理されたバイザーの小さなパッチが、結露を防ぐのに効果をもつことが確認された。その後のジェミニ計画ではすべて、船外活動前に予め防曇液が塗布されている[2][3]。
塗布
曇り止めは通常、スプレー溶液、クリームやジェル、およびウェットワイプとして入手することもできるが、複雑な防曇加工によってより耐性のあるコーティングがなされることも多い。防曇添加剤は、プラスチックの内側から表面に染み出すように添加することもできる[4]。
防曇剤
以下の物質が曇り止めとして使用されている。
用途
水中ダイビング
スキューバダイビングや水中ホッケーでは、曇りによって視界が奪われるのを防ぐために、マスクに唾を吐いて表面をすばやく水で洗うということも多い。一般的にはより効果的な曇り止め製品も市販されている。新品のマスクレンズには製造工程によるシリコーンがまだ付いているため、まず歯磨き粉でレンズを洗浄してから、マスクをすすぎ、それから曇り止めを塗ることが勧められる。
出典
- Millbrooke, Anne (1998). “"More Favored than the Birds": The Manned Maneuvering Unit in Space”. In Mack, Pamela E.. From Engineering Science To Big Science. The NASA History Series. オリジナルの11 March 2010時点におけるアーカイブ。 2010年2月15日閲覧。
- Hacker, Barton C.; Grimwood, James M. (1977). “An Angry Alligator”. On the Shoulders of Titans: A History of Project Gemini. The NASA History Series. オリジナルの11 March 2010時点におけるアーカイブ。 2010年2月15日閲覧。
- “My Experience as a Space Suit Test Subject”. 2010年2月15日閲覧。
- “Antifogging agents for plastics”. About.com. The New York Times Company. 2010年2月15日閲覧。
- Rick K.. “Salclear Motorcycle Helmet Visor Anti-Fog”. webBikeWorld.com. webWorld International. 2010年1月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年2月15日閲覧。
- “Mask Care - Have a clear view every dive”. The Scuba Doctor. The Scuba Doctor. 2010年2月15日閲覧。
- Dogey (1991年7月26日). “Mirror and method of mounting the same”. 2010年2月15日閲覧。