標準周波数局

標準周波数局(ひょうじゅんしゅうはすうきょく)は、無線局の種別の一つである。

定義

総務省令電波法施行規則第4条第1項第28号に「標準周波数業務を行う無線局」と定義している。 この標準周波数業務とは、電波法施行規則第3条第1項第19号に「科学、技術その他のために利用されることを目的として、一般的に受信されるように、明示された高い精度の特定の周波数電波の発射を行なう無線通信業務」と定義している。

送り仮名の表記は原文ママ

概要

文字通り標準周波数の電波を発射する無線局である。

具体的には、JJYのことであり、免許されている2局は「おおたかどや山標準電波送信所」(福島県田村市都路町)および「はがね山標準電波送信所」(佐賀県佐賀市富士町)である。

免許

種別コードSS。免許の有効期間は5年。但し、当初に限り有効期限は5年以内の一定の11月30日となる。(沿革を参照)

旧技術基準の機器の免許

無線設備規則スプリアス発射等の強度の許容値に関する技術基準改正 [1] により、旧技術基準に基づく無線設備が免許されるのは「平成29年11月30日」まで [2]、 使用は「平成34年11月30日」まで [3] とされた。

対象となるのは、

  • 「平成17年11月30日」[4]までに製造された機器
  • 経過措置として、旧技術基準により「平成19年11月30日」までに製造された機器[5]

である。

新規免許は「平成29年12月1日」以降はできないが、使用期限はコロナ禍により[6]「当分の間」延期[7]された。

詳細は無線局#旧技術基準の機器の使用を参照。

運用

無線局運用規則第6章 特別業務の局及び標準周波数局の運用による。

電波法第16条第1項ただし書および電波法施行規則第10条の2第5号により、運用開始の届出を要する。

無線局運用規則第140条により次の事項が告示 [8] される。

  1. 電波の発射又は通報の送信を行う時刻
  2. 電波の発射又は通報の送信の方法
  3. その他当該業務について必要と認める事項

操作

標準周波数局は、陸上の無線局であり、両送信所とも空中線電力が2kWを超えるので第一級陸上無線技術士による管理(常駐するという意味ではない。)を要する。

検査

  • 落成検査は、登録検査等事業者等による点検が可能で、この結果に基づき一部省略することができる。
  • 定期検査は、電波法施行規則別表第5号第31号により周期は1年。登録検査等事業者等による検査が可能で、この結果に基づき省略することができる。
  • 変更検査は、落成検査と同様である。

沿革

1950年(昭和25年)- 電波法施行規則 [9] 制定時に定義された。 免許の有効期間は5年間。但し、当初の有効期限は電波法施行の日から2年6ヶ月後(昭和27年11月30日)までとされた。

1952年(昭和27年)- 12月1日に最初の再免許がなされた。

  • 以後、5年毎の11月30日に満了するように免許される。

1993年(平成5年)- 電波利用料制度化、料額の変遷は下表参照

2009年(平成21年)- 標準周波数局は無線業務日誌の備付けを要しないものに[10]

局数の推移
年度昭和36年度末昭和37年度末昭和38年度末昭和39年度末昭和40年度末昭和41年度末
局数111111
年度昭和42年度末昭和43年度末昭和44年度末昭和45年度末昭和46年度末昭和47年度末
局数111111
年度昭和48年度末昭和49年度末昭和50年度末昭和51年度末昭和52年度末昭和53年度末
局数111111
年度昭和54年度末昭和55年度末昭和56年度末昭和57年度末昭和58年度末昭和59年度末
局数111111
年度昭和60年度末昭和61年度末昭和62年度末昭和63年度末平成元年度末平成2年度末
局数111111
年度平成3年度末平成4年度末平成5年度末平成6年度末平成7年度末平成8年度末
局数111111
年度平成9年度末平成10年度末平成11年度末平成12年度末平成13年度末平成14年度末
局数111122
年度平成15年度末平成16年度末平成17年度末平成18年度末平成19年度末平成20年度末
局数222222
年度平成21年度末平成22年度末平成23年度末平成24年度末平成25年度末平成26年度末
局数222222
年度平成27年度末平成28年度末平成29年度末平成30年度末令和元年度末令和2年度末
局数222222
年度令和3年度末令和4年度末    
局数22   
総務省情報通信統計データベース
  • 通信白書[11](昭和55年版から昭和63年版)
  • 地域・局種別無線局数[12](平成元年度から平成12年度)
  • 用途別無線局数[13](平成13年度以降)

による。

電波利用料額

電波法別表第6第9項の「その他の無線局」が適用される。

年月料額備考
1993年(平成5年)4月[14] 20,200円
1997年(平成9年)10月[15]
2006年(平成18年)4月[16] 18,300円 周波数3000MHz以下が適用
2008年(平成20年)10月[17] 26,500円
2011年(平成23年)10月[18] 31,800円 周波数3000MHz以下、周波数幅3MHz以下が適用
2014年(平成26年)10月[19] 38,100円
2017年(平成29年)10月[20] 45,700円
2019年(令和元年)10月[21] 46,600円 周波数470MHz以下が適用
2022年(令和4年)10月[22] 45,000円
注 料額は減免措置を考慮していない。

その他

JJYはベリカードを発行している。これは無線局の義務ではなく厚意によるものである。

脚注

  1. 平成17年総務省令第119号による無線設備規則改正
  2. 平成17年総務省令第119号による無線設備規則改正附則第3条第2項および平成19年総務省令第99号による同附則同条同項改正
  3. 平成17年総務省令第119号による無線設備規則改正附則第3条第1項
  4. 平成17年総務省令第119号による無線設備規則改正の施行日の前日
  5. 平成17年総務省令第119号による無線設備規則改正附則第3条第2項
  6. 無線設備規則の一部を改正する省令の一部改正等に係る意見募集 -新スプリアス規格への移行期限の延長-(総務省報道資料 令和3年3月26日)(2021年4月1日アーカイブ) - 国立国会図書館Web Archiving Project
  7. 令和3年総務省令第75号による無線設備規則改正
  8. 平成11年郵政省告示第382号 無線局運用規則第140条の規定に基づく標準周波数局の運用に関する事項(総務省電波利用ホームページ - 総務省電波関係法令集)
  9. 昭和25年電波監理委員会規則第3号
  10. 平成21年総務省告示第321号による昭和35年郵政省告示第1017号改正
  11. 通信白書 総務省情報通信統計データベース
  12. 平成12年度以前の分野別データ(総務省情報通信統計データベース - 分野別データ)(2007年8月8日アーカイブ) - 国立国会図書館Web Archiving Project
  13. 用途別無線局数 総務省情報通信統計データベース
  14. 平成4年法律第74号による電波法改正の施行
  15. 平成9年法律第47号による電波法改正
  16. 平成17年法律第107号による電波法改正の施行
  17. 平成20年法律第50号による電波法改正
  18. 平成23年法律第60号による電波法改正
  19. 平成26年法律第26号による電波法改正
  20. 平成29年法律第27号による電波法改正
  21. 令和元年法律第6号による電波法改正
  22. 令和4年法律第63号による電波法改正

関連項目

外部リンク


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