炭素-酸素結合

炭素-酸素結合(たんそ-さんそけつごう、: carbon-oxygen bond)は炭素酸素の間の共有結合で、有機化学生化学で頻繁に見られる結合の1つである[1]。酸素は6つの価電子を持ち、2つの電子を炭素と共有し、4つの非結合電子から2つの非共有電子対をつくる。の有機誘導体であるアルコールは最も単純な例である。

炭素と酸素の電気陰性度はそれぞれ 2.55 と 3.44 であるので、C-O結合は酸素のほうへ強く分極している。パラフィン系C-O結合の結合距離はおよそ 143 pm であり、これはC-N結合やC-C結合より短い。カルボン酸 のC-O結合は二重結合性を帯びているので 136 pm と短く、エポキシドでは 147 pm と逆に長くなっている[2]。C-O結合の結合エネルギーも、C-N結合やC-C結合より大きい。たとえば、メタノールでは 91 kcal/mol (298 K) 、メチルアミンでは 87 kcal/mol 、エタンでは 88 kcal/mol である。

炭素と酸素は二重結合をつくり、ケトンエステルカルボン酸などのカルボニル化合物で見られる。フランでは、酸素原子はπ電子の非局在化に貢献しているので、フランは芳香族性を持つ。C=O結合の結合距離はカルボニル化合物で 123 pm である。アシルハライドのC=O結合は部分的に三重結合性を帯びているのでとても短く、117 pm である。ちゃんとしたC-O三重結合をもった化合物は存在しない。これは非常に高い結合エネルギーを持ち、N-N三重結合よりも高い[3]トリエチルオキソニウムテトラフルオロボラートでは三価の酸素がみられる。

有機酸素化合物の化学的分類

分類 結合次数 分子式 構造式
アルコール1 アルコール エタノール
エタノール
エーテル1 エーテル ジエチルエーテル
ジエチルエーテル
ペルオキシド1 ペルオキシド ジ-tert-ブチルペルオキシド
ジ-tert-ブチルペルオキシド
エステル1 エステル アクリル酸エチル
アクリル酸エチル
炭酸エステル1 炭酸エステル 炭酸エチレン
炭酸エチレン
ケトン2 ケトン アセトン
アセトン
アルデヒド2 アルデヒド アクロレイン
アクロレイン
フラン1.5 フラン フルフラール
フルフラール
ピリリウム1.5 ピリジン アントシアニン
アントシアニン

脚注

  1. McMurry, John. Organic Chemistry 2nd Ed.
  2. CRC Handbook of Chemistry and Physics 65Th Ed
  3. Standard Bond Energies”. Department of Chemistry, Michigan State University. 2011年3月25日閲覧。
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