狭義凸空間

数学における狭義凸空間(きょうぎとつくうかん、: strictly convex space)とは、単位球が狭義凸集合であるようなノルム線型位相空間 (V, ‖*‖) のことをいう。言い換えると、狭義凸空間とは、V の単位球 B境界B における任意の二点 xy に対して、それらを通るアフィン直線 L(x, y) が xy でのみ境界 ∂B と交わるようなもののことをいう。狭義凸性は、その構造に関して、内積空間(すべての内積空間は狭義凸)と一般ノルム空間(すべての狭義凸空間はノルム空間)の間に位置するものである。これはまた、もし存在するなら、(狭義凸の)X の部分空間 Y の外側から X の元に対する最適な近似の一意性を保証するものである。

中段の図における単位球は狭義凸であるが、その他の図における単位球は狭義凸ではない(それらは線分を境界として含むため)。

性質

  • バナッハ空間 (V, ‖*‖) が狭義凸であるための必要十分条件は、x  y かつ  x  =  y  = 1 であるなら  x + y  < 2 が成立することである。
  • バナッハ空間 (V, ‖*‖) が狭義凸であるための必要十分条件は、x  y かつ  x  =  y  = 1 であるなら  αx + (1  α)y  < 1 がすべての 0 < α < 1 に対して成立することである。
  • バナッハ空間 (V, ‖*‖) が狭義凸であるための必要十分条件は、x  0, y  0 かつ  x + y  =  x  +  y  であるなら x = cy がある定数 c > 0 に対して成り立つことである。

参考文献

  • Goebel, Kazimierz (1970). “Convexity of balls and fixed-point theorems for mappings with nonexpansive square”. Compositio Mathematica 22 (3): 269274.
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