獬豸
中国
『論衡』[1][2]の記載から、姿は大きいものは牛、小さいものはヒツジに似ているとされる。全身には濃くて黒い体毛が覆う。頭の真ん中には長い一角を持つことから一角獣とも呼ばれ、この角を折った者は死ぬと言われる。麒麟に似ている。水辺に住むのを好む。人の紛争が起きると、角を使って理が通っていない一方を突き倒す(その後突き倒した人を食べるという伝説もある)。次第にカイチはより正義感のある性格付けがなされてゆき、正義や公正を象徴する祥獣(瑞獣の一種)となった。
獬豸の「豸」の字は、足の無い虫や背中の長い獣を意味する同音字で、本来は「廌」と書く。「廌」は「法治(灋治)」の「治」と同音であり、「法(灋)」の正字にも含まれていることから、古くから中国人は「法治」の精神をカイチを使って表現した。
古代中国では法律を執行する役人が被った帽子(法冠)に獬豸が飾られ、獬豸冠(かいちかん 獬冠[3]とも)と称した。清の時代の役人の着物にも獬豸が刺繍されていた。また副葬品としてカイチの工芸品を選ぶ人もいた。寺ではカイチの化身としてヒツジを飼育した。
朝鮮半島

カイチは朝鮮半島にも伝わり、ヘテ(해태)とよばれる。ヘテは漢字で書く場合には「海駝」と当て字される。漢字のカイチが朝鮮語ではヘチ(해치)又はヘテ(해태)と読まれる。
中国との違いは、羊や牛の姿ではなく獅子形であることと、大抵の場合、頭に角を持たないことである。が、文献上の知識では朝鮮でも一角獣であると認識されており、なぜ造形された実際の像となると角がなくなることが多いのかは不明である。
真贋を見極める能力があるとされ、その石像は魔除けとして建造物の門前などに置かれることがある。
韓国では製菓会社の企業名に用いられるなど親しまれている。また、ソウル特別市はヘテの語源である「ヘチ」を2代目のシンボルにしている。
ベトナム
「giải trãi」と表記される[6]。
脚注
- 是應篇第52
王充 (中国語), 論衡/52, ウィキソースより閲覧。 - 龍 圖公案 桑林鎮 故事硏究 (PDF)
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劉安 (中国語), 主術訓, ウィキソースより閲覧。:楚文王好服獬冠 楚國效之 趙武靈王貝帶鵔鸃而朝 趙國化之 使在匹夫布衣 雖冠獬冠 帶貝帶 鵔鸃而朝 則不免為人笑也 - Charles Gould, 2009年, Mythical Monsters, BiblioLife, 357–359頁, ISBN 0-559-10836-2.
- 熊澤美弓, 2016年,「近世武家における神獣白澤の受容」, 21頁
- Báo Pháp luật, 2020年, Những thần thú trong tâm thức Việt - Kỳ 6: Giải trãi - linh thú được tôn sùng là thần công lý
関連項目
外部リンク
- (日本語)ソウルの象徴、ヘチ紹介 - ソウル特別市文化観光公式サイト
- (中国語)台湾国防部憲兵の象徴祥獣の紹介
