箱根登山デパート

箱根登山デパート(はこねとざんデパート)は、神奈川県小田原市にあった日本の百貨店である。本稿では、同百貨店が業態転換した専門店ビル「箱根登山ベルジュ」、また跡地に建設された「トザンイースト」についても述べる。

箱根登山デパート

箱根登山ベルジュ

トザンイースト
Hakone Tozan Department Store

Hakone Tozan Vierge

Tozan East
箱根登山ベルジュに業態転換した後の箱根登山デパート(2009年撮影)
店舗概要
所在地 神奈川県小田原市栄町2-1-2[1]
開業日 箱根登山デパート
1959年昭和34年)10月[2][3]

箱根登山ベルジュ
1980年(昭和55年)[2][3][4][5]

トザンイースト
2015年(平成27年)11月27日
閉業日 箱根登山デパート
1980年(昭和55年)[2][3][4][5]

箱根登山ベルジュ
2013年平成25年)3月31日[6]
敷地面積 788 m²[5]
延床面積 5,136 m²[4] 
商業施設面積 3,242 m²[7]
店舗数 1988年(昭和63年):33店舗[3][4]

2012年(平成24年)9月:12店舗[3]
前身 路面電車[8][9]
最寄駅 小田原駅
外部リンク 公式ウェブサイト

歴史・概要

箱根登山鉄道(現:小田急箱根)が運営していた路面電車小田原市内線の小田原駅の跡地に[9][注釈 1]1959年(昭和34年)10月に箱根登山デパートとして開業し[2][3]、小田原市内初の百貨店となったのが始まりである[2]

1965年(昭和40年)には売場面積3,242m2で売上高13.8億円を上げ、売場面積1,490m2で売上高12.7億円だった志澤を凌ぐ小田原市の地域一番店となっていた[7]が、業績不振のため[5]1980年(昭和55年)に専門店ビルの箱根登山ベルジュに業態転換をして百貨店としての歴史に終止符を打った[2][3][4][5]

箱根登山ベルジュに業態転換をした後の1988年(昭和63年)には33店舗が入居して売上高約21億円を上げた[注釈 2]が、郊外型の大型商業施設が多数進出した[注釈 3]影響を受けて1993年(平成5年)以降は売上が減少していった[4]1998年(平成10年)には1階の改装を行うと共に新規の専門店を導入するなどてこ入れを図ったが[3]、店舗周辺の大型商業施設の閉鎖が相次いだ[注釈 4]ことで立地する小田原駅東口地区の集客力が低下するなどしたため[2][4]2011年(平成23年)度は15店舗で売上高約5.2億円に落ち込んだ[4]

このように売り上げが減少し続け建物の老朽化も著しいことから、2012年(平成24年)9月26日に箱根登山鉄道は本施設を閉店すると発表し[4]2013年(平成25年)3月31日に閉店となった[6]

2013年(平成25年)12月に解体工事が行われたその時点でも新施設の内容は決まっていなかったが[19]2014年(平成26年)11月5日に「箱根登山鉄道」が飲食・サービスの店舗を中心とした低層の商業施設を2015年(平成27年)1月に着工する計画を発表した[9]

跡地に地下1階・地上4階建て延べ床面積約1,950m2の建物を建設し[9][20]、カフェや飲食店などが入居するトザンイースト2015年(平成27年)11月27日に開業[8][21][22]

「トザンイースト」の開業時には、1階には「箱根登山デパート」の杭であった松材を加工した灯篭や路面電車駅跡地であることを記した銘板などが設置された[8]

脚注

注釈

  1. 元々の小田原市内線の駅は小田原駅東口駅前広場の東端に位置し、東海道本線と伊豆箱根鉄道大雄山線に直角に面して線路2線に対向式ホームを設置していた。1954年(昭和29年)に東口駅前広場再開発事業によって路線終端部を数十メートル短縮し、乗降場の位置を現在のトザンイースト付近に移動した。路線は1956年(昭和31年)6月1日に営業を廃止して路線バスに切り替えられており、したがって現地が小田原市内線の駅として使用されたのはおよそ1年半で、それまでは駅に進出入する線路用地であった[10][11]
  2. 朝日新聞[5]と神奈川新聞[4]による。読売新聞では約24億円[3]
  3. JR東海道線鴨宮駅近くの川東地区に[4]1993年(平成5年)10月21日にダイドープラザが開業して核店舗のイトーヨーカドー小田原店が見込んでいた年間売上高約85億円[12]を大幅に上回る年間売上高約154億円を1997年(平成9年)2月期に上げたのを皮切りに[13]1999年(平成11年)3月18日に小田原シティモールクレッセが開業した[14]ほか、2000年(平成12年)9月28日にはダイドープラザロビンソン百貨店小田原が入居するウエストモールが増設され、イトーヨーカドー小田原店が入居する既存のイーストモールと合せて百貨店と総合スーパーの2核を持つショッピングセンターダイナシティとなる[15]など駐車台数5,000台を超える郊外型の商業地区が誕生した[13]
  4. 1998年(平成10年)8月に長年のライバルだった百貨店の志澤が閉店したのを皮切りに[2]2002年(平成14年)3月に丸井小田原店が閉店[2]2007年(平成19年)6月には当店と接続していた小田原地下街[16](愛称「アミーおだちか」で[17]、2014年(平成26年)11月1日にハルネ小田原として再開業[18])が営業終了した。

出典

  1. 日本商業年鑑 1972年版, 商業界, (1972), pp. 500
  2. 澤晴夫 (2012年9月27日). “箱根登山ベルジュ:小田原初のデパート、来年3月閉館”. 毎日新聞 (毎日新聞社)
  3. “かつて3店あった百貨店がゼロになる小田原駅前”. 読売新聞 (読売新聞社). (2012年9月30日)
  4. “小田原駅前専門店ビル「ベルジュ」閉館へ、また姿消す玄関口の“顔””. 神奈川新聞 (神奈川新聞社). (2012年9月27日)
  5. “「箱根登山ベルジュ」閉館へ”. 朝日新聞 (朝日新聞社). (2012年9月27日)
  6. “専門店ビル「箱根登山ベルジュ」、31日に閉館/小田原”. 神奈川新聞(神奈川新聞社). (2013年3月30日)
  7. デパート新聞社編『全国百貨店年鑑 昭和42年版デパート新聞社編 『全国百貨店年鑑 昭和42年版』 デパート新聞社、1967年。』デパート新聞社、1967年。
  8. 澤晴夫(2015年11月26日). “トザンイースト:完成 小田原駅東口の商業ビル、あすオープン”. 毎日新聞 (毎日新聞社)
  9. “小田原駅・ベルジュ跡地に商業ビル 箱根登山鉄道が発表”. 神奈川新聞(神奈川新聞社). (2014年11月6日)
  10. 原口隆行 『日本の路面電車』II 廃止路線・東日本編〈JTBキャンブックス〉、2000年、17頁。
  11. 生方良雄 『箱根登山鉄道125年のあゆみ』〈JTBキャンブックス〉、2013年、46頁。
  12. “イトーヨーカ堂、小田原店オープン”. 日本食糧新聞 (日本食糧新聞社). (1993年10月27日)
  13. “小田原市前川地区、大型店進出相次ぐ 一大商業ゾーンに”. 日本食糧新聞 (日本食糧新聞社). (1998年1月14日)
  14. 都道府県別・政令指定都市別・市町村別SC (Report). 日本ショッピングセンター協会. (2012年1月).
  15. “「ロビンソン百貨店小田原」開店”. 日本食糧新聞 (日本食糧新聞社). (2000年10月13日)
  16. 澤晴夫(2013年12月26日). “小田原地下街、来秋営業再開 1月に改修開始”. 毎日新聞 (毎日新聞社)
  17. “小田原駅前、地下街再開まであと1年”. 神奈川新聞(神奈川新聞社). (2013年12月12日)
  18. “地下街「ハルネ小田原」開業 地盤沈下 歯止めを”. 神奈川新聞(神奈川新聞社). (2014年11月2日)
  19. “小田原駅「ベルジュ」、解体工事始まる”. 神奈川新聞(神奈川新聞社). (2013年12月3日)
  20. “小田原駅東口前、新ビルに人気店 箱根登山鉄道、11月”. 朝日新聞(朝日新聞社). (2015年9月30日)
  21. “商業ビル「トザンイースト」あす開業 小田原”. 朝日新聞(朝日新聞社). (2015年11月26日)
  22. 横井武昭(2015年11月26日). “小田原駅の新シンボル 箱根登山鉄道があす新商業ビル”. 東京新聞 (中日新聞社)

関連項目

外部リンク

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