量刑
量刑(りょうけい)とは、裁判官が法定刑を定める罰則に刑法総則を適用して定まる処断刑の範囲内で、被告人に下すべき宣告刑を決定する作業のこと。刑の量定ともいう。
| 日本の刑法 |
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| 刑事法 |
| 刑法 |
| 刑法学 ・ 犯罪 ・ 刑罰 |
| 罪刑法定主義 |
| 犯罪論 |
| 構成要件 ・ 実行行為 ・ 不作為犯 |
| 間接正犯 ・ 未遂 ・ 既遂 ・ 中止犯 |
| 不能犯 ・ 因果関係 |
| 違法性 ・ 違法性阻却事由 |
| 正当行為 ・ 正当防衛 ・ 緊急避難 |
| 責任 ・ 責任主義 |
| 責任能力 ・ 心神喪失 ・ 心神耗弱 |
| 故意 ・ 故意犯 ・ 錯誤 |
| 過失 ・ 過失犯 |
| 期待可能性 |
| 誤想防衛 ・ 過剰防衛 |
| 共犯 ・ 正犯 ・ 共同正犯 |
| 共謀共同正犯 ・ 教唆犯 ・ 幇助犯 |
| 罪数 |
| 観念的競合 ・ 牽連犯 ・ 併合罪 |
| 刑罰論 |
| 死刑 ・ 懲役 ・ 禁錮 |
| 罰金 ・ 拘留 ・ 科料 ・ 没収 |
| 法定刑 ・ 処断刑 ・ 宣告刑 |
| 自首 ・ 酌量減軽 ・ 執行猶予 |
| 刑事訴訟法 ・ 刑事政策 |
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処断刑の決定
犯罪については、その行為ごとに刑法(広義の刑法。「刑法」の表題をもつ法律に限らず罰則規定をもつ法律全般を指す。)で法定刑が定められているが、当事者に別に刑法典に定める事情がある場合は刑の加重減免の判断が行われる(刑法第12章「酌量減軽」、第13章「加重減軽の方法」)。
各法定刑に基づき刑の加重減軽の順序(刑法72条)により判断決定した1刑が量刑の前提となる処断刑となる。数罪がある場合も各々の法定刑について処断刑を求めて合算等をするのではない。
基準となる法定刑に上限・下限の幅があるため、処断刑も幅をもって決定される。
適用罰条の決定
適用罰条(単に「適条」とも)を決定する。罪刑法定主義に基づく。
再犯加重
法律上の減軽および免除
法律上刑を減軽すべき一個又は二個以上の事由があるときは、次の例による(刑法68条)。
- 死刑を減軽するときは、無期の懲役若しくは禁錮又は10年以上の懲役若しくは禁錮とする。
- 無期の懲役又は禁錮を減軽するときは、7年以上の有期の懲役又は禁錮とする。
- 有期の懲役又は禁錮を減軽するときは、その長期及び短期の2分の1を減ずる。
- 罰金を減軽するときは、その多額及び寡額の2分の1を減ずる。
- 拘留を減軽するときは、その長期の2分の1を減ずる。
- 科料を減軽するときは、その多額の2分の1を減ずる。
法律上の減軽は、その原因が数個ある場合でも、一回しかできないものとされている。これには、刑罰各条に定める個別減軽を含める。
法律上の減軽(一般規定)には次がある。
併合罪加重
併合罪加重(刑法第9章「併合罪」を参照)。(刑法47条)
宣告刑の決定
上述の作業によって得られた処断刑の範囲内において、具体的に宣告する刑(宣告刑)が決定することになる。
なお、宣告刑の決定には、処断刑の決定の場合のような法定の明確な基準は存在しないので、被告人の態度や検察官の意見(求刑)、量刑に関する関係者の嘆願書なども考慮に入れて裁判所が自身の判断で決定することになる。
従前は職人芸の世界であったが、裁判員裁判の導入に伴い、行為責任を基本としてその幅の中で加重減軽をする考えかたが示された上(最高裁判所「量刑の基本的な考え方について」2009年5月)、量刑のデータベースが整備されるに至っている。
参考文献
- 大谷實『新版刑法講義 総論』549頁(成文堂、2000年)
外部リンク
- “減刑と減軽(とっさの日本語便利帳)”. 朝日新聞出版(コトバンク). 2018年1月23日閲覧。
