隆起と沈降

隆起(りゅうき、uplift)と沈降(ちんこう、subsidence)は地理学地質学において対なって用いられる用語で、隆起とは地面海面に対して高度を増すこと、沈降とは地面が海面に対して高度を減ずることである。地殻変動火山活動などによって地盤が絶対的に上昇・下降して起こる場合と、海面の下降・上昇によって相対的に地面の高度が変化する場合がある。

2000年の有珠山噴火活動で隆起した虻田町道泉公園線(2001年8月撮影)

沈降によって海岸線が前進しに侵入することを海進(かいしん、transgression)または沈水(ちんすい、submergence)、隆起によって海岸線が後退し海面下の地面が陸上に表れることを海退(かいたい、regression)または離水(りすい、emergence)という。

また、氷期には世界的に海退し、間氷期には海進するが、こちらは気候変動による隆起と沈降である。

隆起

隆起により山脈が形成されることを造山運動と呼ぶ。ヒマラヤ山脈丹沢山地がその例である。隆起が起こると侵食基準面が相対的に下降し、侵食力が復活する。

後氷期地殻隆起

後氷期地殻隆起とは、氷河の後退が原因となって起きる地殻隆起を指す。

沈降

沈降によっては、リアス式海岸のような地形が生まれ、三重県志摩半島などで見ることができる。

災害

粟島

新潟県にある粟島では1964年昭和39年)の新潟地震の際に、島全体が1mも隆起したことが報告されている。また1974年(昭和49年)3月22日に「海底地すべり」災害が起きて、内浦集落の海岸が一晩のうちに大きく沈降し、多くの住居と完成したばかりの鉄筋コンクリートの村役場が海に飲み込まれた。

能登半島

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隆起した海岸

2024年令和6年)1月1日、能登半島を震源とする令和6年能登半島地震の発生により、石川県輪島市などで約15kmにわたって地面の隆起が起きた[1][2]産業技術総合研究所地質調査総合センターは同月8日に行った現地調査で鹿磯漁港(輪島市)の防潮堤が4m近く隆起していることが確認されたことを発表している[3]

参考文献

脚注

  1. 日本放送協会 (2024年1月5日). 石川県 志賀町で津波4m超遡上か 輪島市では4m以上地盤が隆起”. NHKニュース. 2024年1月8日閲覧。
  2. 奥山はるな (2024年1月6日). 約15kmにわたり地面が隆起、鮮明に 専門家が見た能登半島の被害”. 毎日新聞. 2024年1月8日閲覧。
  3. 清宮信志 (2024年1月12日). 能登半島の海岸が約4m隆起 産総研が現地調査”. Impress Watch. 2024年1月15日閲覧。

関連項目

外部リンク

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