顧徽
生涯
若い頃から游学し、弁才があった。孫策が亡くなり、孫権がその勢力を統べることになると、その才能と弁舌を見込まれて招聘され、主簿に任じられた。
ある時、営軍が一人の男を処刑しようとしているのを目にして、話を聞くとその罪は百銭の金を盗んだということだった。顧徽はその処刑を押し留めると、孫権の下に駆けつけて述べた。「いま我らは兵士をよく養い、北方の賊どもの討伐を目指しているところです。この兵士は体格も立派ですし、盗んだ銭も僅かなもの。どうか彼に哀れみを賜らんことを」。孫権はこの陳情を良きこととし、許可した。
北方の曹操が、孫権の勢力範囲である東方の地を欲しているとの情報が入ると、孫権は顧徽に「貴方は私の腹心だが、いま孟徳(曹操の字)が我々に対し異心を抱いていると伝える者があり、しかしこれを探らせるに足る者がいない。貴方が私のために出向いてもらえないか」と述べ、顧徽を輔義都尉に任じ、曹操の下へ向かわせた。曹操から孫権支配地域の情勢について尋ねられた顧徽は、それに穏当に対応しつつ、江東の地は豊かで、山野に潜んでいた賊徒らもその教化を慕って善となり、配下の兵となっていることを述べた。曹操は顧徽を厚遇した後、孫権の下へ帰した。帰国後はまた孫権に、「敵国とは実情を隠すもので、探察するのは困難です。ただ私が密かに得た情報では、曹操は袁譚と争っているところで、他に意を向ける余裕はないようです」と報告した。
家系図
| 顧奉 | 顧雍 | 顧邵 | 顧譚 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 顧承 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 顧裕(顧穆) | 顧禺 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 顧済 | 顧栄 | 顧毗 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 顧徽[ft 1] | 顧裕 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 顧向 | 顧悌[ft 2] | 顧彦 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 顧礼 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 顧謙 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 顧秘 | 顧参[ft 3] | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 顧寿[ft 4] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 顧衆[ft 5] | 顧昌 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 顧会 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 顧容 | 顧相 | 顧和[ft 6] | 顧淳 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
- 三国志巻52裴注に呉書を引いて曰く「雍母弟徽」とある。
- 三国志巻52裴注に呉書を引いて曰く「雍族人悌」とある。
- 晋書巻57に「秘子参」とある。
- 晋書巻57に「参弟壽」、晋書巻76に「衆兄壽」とある。
- 晋書巻76に「驃騎将軍栄之族弟也」とある。
- 晋書巻83に「侍中衆之族子也」とある。
脚注
- 『三国志』顧雍伝記載、兄の顧雍の本籍地。
- 宜都太守となった顧雍の次男は同姓同名の別人。『三国志』顧雍伝及びその注に引く『呉録』より。
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