SWV

SWV(エスダブリュヴイ、Sisters with Voices、シスターズ・ウィズ・ヴォイセス)はアメリカニューヨーク出身の女性3人組R&Bグループ。1990年に結成された、90年代を代表する女性ヴォーカル・グループで[1]、「ウィーク」、「ライト・ヒア/ヒューマン・ネイチャー」、「アイム・ソー・イントゥ・ユー」、「ユーアー・ザ・ワン」などヒット曲がある。1998年、ソロプロジェクトに専念するためとして一時解散したが、2005年に再結成した。米ウェブサイト "Rock on the Net" が選ぶ "Top 500 Pop Artists of the Past 25 Years(過去25年のトップ500アーティスト)"では100位にランクされている[2]

SWV
2014年
基本情報
別名 Sisters with Voices
出身地 アメリカ合衆国ニューヨーク州ニューヨーク
ジャンル R&B
活動期間 1990年 – 1998年
2005年 –
レーベル RCA、Mass Appeal Entertainment/E1 Music
共同作業者 テディー・ライリー、ブライアン・アレキサンダー・モーガン、アレン・"オールスター"・ゴードンJr
公式サイト therealswv.com
メンバー ココ(Cheryl "Coko" Clemons)
タージ(Tamara "Taj" Johnson-George)
リリー(Leanne "Lelee" Lyons)

キャリア

デビュー

SWV(エスダブリュヴイ[3] = Sisters With Voices の頭文字)は、シェリル・ギャンブル(Cheryl Gamble、ココ)、タマラ・ジョンソン(Tamara Johnson、タージ)、リアン・ライオンズ(Leanne Lyons、リリー)の3人によって結成された[4]。3人は5曲入りのデモテープを作成していくつかのレコード会社に送り、1992年にRCAレコードと契約、デモテープを聴いたガイテディ・ライリーがプロデューサーをつとめるアルバムが制作されることになった。

1992年 - 1995年:『イッツ・アバウト・タイム』、『エニシング+リミクシーズ』

1992年10月27日にRCAレコードから発売されたデビューアルバム『イッツ・アバウト・タイム(It's about time)』は300万枚以上のセールスを記録し、RIAAからトリプル・プラチナに認定された[5][6]。ファーストシングル「ライト・ヒア」は1992年秋にリリースされ、R&Bチャートで16位になった。セカンドシングル「アイム・ソー・イントゥ・ユー」はR&Bチャートで2位、ビルボード・ホット100では6位であった。サードシングル「ウィーク」は、R&B、ホット100両チャートで1位を獲得、フォースシングルでリミックスとしては初のシングルとなる「ライトヒア/ヒューマン・ネイチャー」は、マイケル・ジャクソンのヒット曲「ヒューマン・ネイチャー」をサンプリングした曲で、R&Bチャートで1位、ホット100では2位となった。その後「ダウンタウン」(2位)、「オールウェイズ・オン・マイ・マインド」(8位)などがR&Bチャート・トップ10入りしている[5]。アルバム『イッツ・アバウト・タイム』自体はUSビルボード200で最高8位であった。

デビューアルバムの成功をうけ、SWVは1994年の映画『Above the Rim(邦題:ビート・オブ・ダンク)』のサントラにも参加、同アルバムからのシングル「エニシング」はR&Bトップテン入りを果たし、1994年春のホット100でも18位となった。この「エニシング」を含む同年のミニアルバム『エニシング+リミクシーズ(The Remixes)』は1994年末までに50万枚以上のセールスを記録しゴールドディスクに認定された[6]。1995年夏、3人はテディ・ライリーの新たなグループ・ブラックストリートの「トゥナイト・イズ・ザ・ナイト」に客演し、同曲はR&Bチャートトップ40入りしている。

1996年 - 1997年:『ニュー・ビギニング』、『リリース・サム・テンション』、『スペシャル・クリスマス』

1996年のセカンドアルバム『ニュー・ビギニング』からのファーストシングル「ユー・アー・ザ・ワン」は、SWVの代表曲のひとつで、ビルボード・ホット100で最高5位、R&Bチャートでは1位となった。セカンドシングル「ユーズ・ユア・ハート」は、音楽プロデュースグループザ・ネプチューンズのデビュー曲でもあり、ホット100で22位、R&Bチャートで6位であった。同アルバムからの最後のシングルカット「イッツ・オール・アバウト・ユー」ではココではなくタージがリードボーカルをつとめた。アルバムは米国だけで100万枚以上のセールスを売上げプラチナディスクとなった[6]。また1995年にリリースされた同名映画のサントラ『ため息つかせて:オリジナルサウンドトラック(Waiting to Exhale: Original Soundtrack Album)』には「オール・ナイト・ロング」が収録されている。

サードアルバム『リリース・サム・テンション』は翌1997年に発売され、ゲストにE-40、P・ディディミッシー・エリオットフォクシー・ブラウン、リル・シーズ、リル・キムスヌープ・ドッグレッドマンらが参加している。このアルバムからはジャコ・パストリアスの名曲「ポートレイト・オブ・トレイシー(Portrait of Tracy)」をサンプリングした「レイン」の他、「サムワン」、「キャン・ウィー」(ジェイミー・フォックス主演映画『Booty Call(邦題:ダブル・デート)』のサウンドトラックに収録されていた)がシングルカットされた。「サムワン」は、ノトーリアス・B.I.G.の「Ten Crack Commandment's」とレス・マッキャンの「Valantra」をサンプリングし、大物プロデューサー・パフ・ダディのプロデュースした曲だったがビルボード・チャートでは19位止まりだった。「ホエン・ユー・クライ」はタイロン・デイビスの「In the Mood」をサンプリングした曲である。アルバム『リリース・サム・テンション』は米国だけで50万枚以上のセールスを記録しゴールドディスクとなった[6]。同年11月にはカバー曲だけでなくオリジナル曲も収録されたクリスマス・アルバム『スペシャル・クリスマス』をリリースした。同アルバムは1998年解散前の最後のアルバムであり、リードヴォーカルのココは1999年にシングルアルバムを発表している。

1998年 - 2007年:解散と再結成

SWVは1998年に一度解散し、各メンバーは個々の道を歩むことになる。SWV解散後、ココはRCAからソロアルバム『ホット・ココ(Hot Coko)』を1999年8月にリリースし、息子ジャズ(Jazz)に捧げたファーストシングル「サンシャイン」は99年夏のR&Bチャートトップ40位入りしている。だがアルバムもシングルもSWVで成し遂げたような成功を収めるにはいたらなかった。2001年はじめ、ココはソロとしてのセカンドアルバム『ミュージック・ドール』の作成に取り掛かっていたが、RCAがブラック・ミュージック部門を閉鎖したため同アルバムはお蔵入りとなった。それからのココは家族に目を向けるようになり、やがてイスラエル・アンド・ニューブリードのドラマー、マイク・"ビッグ・マイク"・クレモンズと結婚した。このビッグ・マイクはココの2人目の息子ジェイロンの父親でもある。2001年、ココとココの母親クライド・"Lady Tibba"・ギャンブル(Clyde "Lady Tibba" Gamble)の歌ったエリック・クラプトンの「ティアーズ・イン・ヘヴン」のリメイク曲がアルバム『Rhythm and Spirit: "Love Can Build a Bridge"』に収録された。このアルバムにはジェニファー・ホリディ、パティ・ラベル、トラメイン・ホーキンズらが参加している。ココは、2002年にはブレント・ジョーンズ&T.P.モブのシングル曲「midnite」にも参加しており、2003年ユースフル・プライズのゴスペルアルバム『Thank you for the Change』の「Up There」リードボーカルを歌った。

ココのゴスペルアルバム『グレイトフル』は米国で2006年10月31日にリリースされ[7]、ビルボード・トップインデペンデントアルバムチャートで5位につけた[8]。このアルバムにはクラーク・シスターズの「エンドウ・ミー」をフェイス・エヴァンス、ファンテイジア、リル・モーと共に歌った曲も収録されている[9]。フェイス・エヴァンス抜きの別バージョン「エンドウ・ミー」はブラック・エンターテインメント・テレビジョンの『Celebration of Gospel '07'』という番組で披露された。ウォールマートでのみ発売された『グレイトフル』のスペシャルバージョンには「アイ・ウィッシュ」とココがリードボーカルをつとめるブレント・ジョーンズの「ミッドナイト」の2曲のボーナストラックが収録されている。またココはシェリー・シェパード、スター・ジョーンズ、ヴァネッサ・ウィリアムスらと共に舞台『ヴァギナ・モノローグス』にも出演した[10]。2008年、ビルボード・ライブ・ツアーで来日したココは、ソロのヒット曲「サンシャイン」、「クラップ・ユア・ハンズ」の他、SWVの曲「ライト・ヒア/ヒューマン・ネイチャー」などを披露した。

2005年夏、再結成ツアーでのタージ(左)とリリー

SWVが1997年に解散した後、タージはフォード・モデル・エージェンシーと2年間の契約を結んだ。この契約が終わったころ、1994年にショッピングモールで出会ったNFLテネシー・タイタンズの選手(当時)エディ・ジョージと交際をはじめた[11]。タージは2000年に刊行された文集『Souls of My Sisters: Black Women Break Their Silence, Tell Their Stories and Heal Their Spirits』に寄稿、2002年にはナッシュビルベルモント大学に入学し、2004年5月ビジネス管理の学士号を取得した[12]。翌月、タージはエディ・ジョージと結婚しニュージャージー州ロックリーで式を挙げた。2005年には息子エリック・マイケル(Eric Michael)が生まれたが[13]、困難な妊娠だったようであり、妊娠初めの5ヶ月はベッドに寝た切りであったという[14]。なおエディには前妻との間に息子 Jaire David がいるが、タージは Jaire は「自分の長男」だとしている[15]、またタージはココの長男 Jazz の名付け親でもある[16]。 2007年には友人カトリーナ・チェンバーズと共に書籍『Player hateHER: How to Avoid the Beat Down and Live in a Drama-Free World'』を出版した。同年夫エディと共にTV番組「I Married a Baller」に出演した。この番組は5週間にわたってタージとエディの結婚生活に密着しタージの妊娠太り解消などの内容を9回に分けて放送したもので[17]、SWVメンバーも番組テーマソングを歌うなどして出演した。またエディの非営利活動「Visions with Infinite Possibilities」も番組で取り上げられた。タージは2009年2月に人気TV番組『サバイバー』にも出演している。

2005年、SWVは再結成しニューアルバムを翌年発表する計画であると報じられた[5]。2008年6月24日には、2008年のBETアワードに特別出演しアリシア・キーズと共に「ウィーク」を歌った。2010年2月2日、「ザ・モニーク・ショー」に出演しココとリリーのリードボーカルでパティ・ラベルの「イフ・オンリー・ユー・ニュー(If Only You Knew)」を歌った。

2011年 - 現在:『アイ・ミスト・アス(I Missed Us)』

2011年、SWVはMass Appeal EntertainmentおよびE1 Musicとレコーディング契約を交わしたことを発表した[18]。2011年6月10日には、クリス・ブラウンが「ライト・ヒア/ヒューマンネイチャー」をリメイクした曲「シー・エイント・ユー」のリミックスに客演した。2011年12月15日にはシングル「コーサイン(Co-sign)」をiTunesでリリース[19][20]、2012年4月17日には15年振りのアルバム『アイ・ミスト・アス』がeOne Music および Mass Appeal Entertainment から発売された[21]

メンバー

  • シェリル・"ココ"・クレモンズ(Cheryl "Coko" Clemons) - 1970年6月13日生まれ。ニューヨーク州ニューヨーク出身
  • タマラ・"タージ"・ジョンソン=ジョージ(Tamara "Taj" Johnson-George) - 1971年4月29日生まれ。ニューヨーク州ブルックリン出身
  • リアン・"リリー"・ライオンズ(Leanne "Lelee" Lyons) - 1973年7月17日生まれ。ニューヨーク州ニューヨーク出身

ディスコグラフィー

コンピレーションアルバム

ツアー

受賞歴

結果 カテゴリー
1993ノミネートアメリカン・ミュージック・アワードFavorite New Artist - Pop/Rock
1993ノミネートFavorite Band, Duo or Group - Soul/Rhythm & Blues
1993ノミネートFavorite Album - Soul/Rhythm & Blues for It's About Time
1993ノミネートFavorite New Artist - Soul / Rhythm & Blues
1993受賞キッズ・チョイス・アワードFemale Group Of The Decade
1993受賞ビルボード・ミュージック・アワードTop Hot 100 Singles Artists - Duos/Group
1993受賞Top R&B Artists - Duos/Group
1993受賞Top R&B Singles Artists - Duos/Group
1993受賞Top Pop Artists - Duo/Group
1993受賞Top New Pop Artist
1993受賞Top Hot 100 Singles Artist
1993受賞Top Hot 100 Airplay Track for "Weak"
1993受賞Top R&B Artist
1993ノミネートTop New R&B Artist
1993ノミネートTop R&B Album Artists - Duos/Group
1993ノミネートTop R&B Singles Artist
1994ノミネートTop R&B Singles Artists - Duos/Group
1994ノミネートTop R&B Artists - Duos/Group
1997ノミネートソウル・トレイン・レディ・フォー・ソウル賞Best R&B Soul single by a Group, Band, or Duo
1997ノミネートソウル・トレイン・レディ・フォー・ソウル賞Best Soul/R&B album by a Group, Band or Duo
1998ノミネートソウル・トレイン・レディ・フォー・ソウル賞Best Soul/R&B album by a Group, Band or Duo
1998ノミネートソウル・トレイン・レディ・フォー・ソウル賞Best Soul/R&B single by a Group, Band or Duo
1994ノミネートグラミー賞最優秀新人賞

脚注

  1. videoolio vol.28:SWV~来日公演を記念して過去のヒット曲をMVとともにプレイバック!”. Billboard JAPAN (2016年2月10日). 2023年4月21日閲覧。 SWV Online”. 2012年5月14日閲覧。
  2. Top Pop Artists of the Past 25 Years: 51-100”. Rockonthenet.com. 2012年5月14日閲覧。
  3. Swv (エスダブリュヴイ)”. HMV Online. 2013年5月22日閲覧。
  4. All about Leanne "Lelee" Lyons”. 2012年5月14日閲覧。 “With her love for singing, and sparse support from her family as motivation, Lelee's desires to put together a group were fueled. Lelee was initially responsible for putting SWV together, but success did not come easily.”
  5. SWV Biography”. mtv.com. 2008年8月1日閲覧。
  6. RIAA -SEARCH RESULT FOR "S.W.V."”. RIAA. 2012年5月14日閲覧。
  7. Interview with Coko: A New Beginning”. GospelFlava.com. 2012年5月14日閲覧。
  8. Coko Debuts At #5 On Billboard Chart”. GospelCity.com (2006年11月8日). 2012年5月14日閲覧。
  9. Bonner, Gerald. Grateful Album Review”. GospelFlava.com. 2012年5月14日閲覧。
  10. Sherri Shepherd & Star Jones: Together For 'Vagina Monologues'”. HuffPost BlackVoices (2008年1月7日). 2012年5月14日閲覧。
  11. Eddie George’s Wife Tamara “Taj” Johnson”. ballerwives.com (2012年3月7日). 2012年5月15日閲覧。
  12. SWV's Tamara "Taj" Johnson”. HHNLive.com. 2012年2月17日閲覧。
  13. Taj Gives Birth!”. SWV Online. 2012年5月14日閲覧。
  14. The Longest Yard”. The Nashville News (2005年3月17日). 2012年5月14日閲覧。
  15. episode #3 ("Road Trippin'"). I Married a Baller. "I got my sons with me...my youngest is hyped. He's ready and excited, and my oldest is just excited to be on a bus."
  16. Coko Talks About SWV Breakup”. Yahoo! Music (1999年7月21日). 2012年5月14日閲覧。
  17. episode #7 ("California Dreamin'"). I Married a Baller. "I'm still trying to get my little 17-month-old son's weight off!"
  18. SWV、新レーベルと契約し14年ぶりに新作発表へ”. bmr (2011年5月23日). 2012年5月15日閲覧。
  19. "Co-SIGN" is officially live NOW on iTunes”. 2012年5月14日閲覧。
  20. "I Missed Us" on iTunes”. 2012年5月14日閲覧。
  21. SWV to Release I Missed Us”. Amazon.com (2012年2月21日). 2012年5月14日閲覧。

外部リンク

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