くじらのホセフィーナ

『くじらのホセフィーナ』は、国際映画社と葦プロダクションが制作したテレビアニメであり、国際映画社初のアニメ作品でもある。 原作はスペインの児童文学作家、ホセ=マリア・サンチェス=シルバ(Jose Maria Sanchez Silva)の作による童話『さよならホセフィーナ(原題:『Adiós, Josefina』)』。

くじらのホセフィーナ
ジャンル ファンタジーアニメ
アニメ
原作 ホセ=マリア・サンチェス=シルバ
監督 黒川文男(チーフディレクター)
脚本 山本優、小山高男
曽田博久、新井光 他
キャラクターデザイン 富沢和雄
音楽 河野土洋
アニメーション制作 葦プロダクション
製作 東京12チャンネル
葦プロダクション
国際映画社
放送局 東京12チャンネル
放送期間 1979年4月2日 - 1979年8月28日
話数 全24話(総集編1話)
テンプレート - ノート

1979年4月2日から同年8月28日まで、東京12チャンネル(現:テレビ東京)にて放送された。1979年の『国際児童年』協賛番組であった[1]。

ストーリー

寂しがりやの少年・サンティーの親友は、コップの中に住む不思議なくじら・ホセフィーナ。ホセフィーナは夜になると大きくなり宙を舞い、サンティーを不思議な冒険の世界へと連れて行ってくれる。

やがて、サンティーはホセフィーナ以外にも興味を示すようになる。置いてきぼりにされたホセフィーナは悲しみのあまり、彼の気を引くために故郷に帰ることもあったが、やがて彼の成長を認める。サンティーもホセフィーナとの別れをつらく思うが、自らの成長と表裏一体であることを理解する。そして、二人が別れのあいさつを交わしたところで物語は幕を下ろす[2]

製作

『ブロッカー軍団IVマシーンブラスター』から『女王陛下のプティアンジェ』まで、葦プロダクション作品は日本アニメーションとの共同制作によるものであった。本作以降、『宇宙戦士バルディオス』まで葦プロは、国際映画社と共同でアニメーション制作に関わっている。

第3話、第20話の絵コンテ・原画は本作と同じ国際映画社作品である『ずっこけナイトドンデラマンチャ』の第6話絵コンテ・原画、『銀河旋風ブライガー』と『魔境伝説アクロバンチ』のOPとEDの演出・原画を後に担当する金田伊功が描いている。

本作の映像の著作権は現在プロダクションリードが所持しており、共同制作者の国際映画社は権利を放棄している(ただし国際映画社作品の主題歌を集めたCD等には、本作の主題歌も収録されている)。

登場キャラクター・キャスト

スタッフ

主題歌

  • オープニング - 「くじらのホセフィーナ」
作詞 - 関根栄一 / 作曲 - 穂口雄右 / 編曲 - 青木望 / 歌 - 大杉久美子、コロムビアゆりかご会
  • エンディング - 「さよならサンティー」
作詞 - 関根栄一 / 作曲 - 穂口雄右 / 編曲 - 青木望 / 歌 - 大杉久美子、フィーリング・フリー

放送局

放送リスト

話サブタイトル脚本絵コンテ演出放送日
1コップの中のひみつ山本優湯山邦彦1979年
4月9日
2ふしぎな海のたび広川和之4月16日
3ぼくだけの無人島金田伊功西牧秀夫4月23日
4おばけの町のぼうけん西牧秀夫新田義方4月30日
5こんにちはニッポン小山高男湯山邦彦5月7日
6学校なんて大きらい山本優神田武幸行田進5月21日
7かぜひきシンドバット曽田博久新田義方5月28日
8はじめての学校新井光貞光紳也広川和之6月11日
9よそんちの子になっちゃった小山高男湯山邦彦6月18日
10神様に会っちゃった山本優西牧秀夫6月25日
11親切はだれのため山田繁男行田進7月3日
12[12]教室にきたコウノトリ金春智子玉川真知子湯山邦彦7月10日
13[13]魚は絶対食べないぞ曽田博久広川和之7月17日
14たから星ひみつ星山本優湯山邦彦7月24日
15エスコリアルの騎士山崎和男玉川真知子7月31日
16ぼくの素敵な女の子新井光新田義方湯山邦彦8月7日
17大変だァ!山火事だァ!曽田博久貞光紳也広川和之8月14日
18天国の大冒険山本優広川和之湯山邦彦8月21日
19山賊をつかまえろ新井光新田義方8月28日
20北極海のたたかい山本優金田伊功湯山邦彦9月11日
21恐怖の海の大魔王曽田博久湯山邦彦行田進9月18日
22さばくの魔王をやっつけろ曽田博久広川和之9月25日
23前編 さよならホセフィーナ広川和之
山崎和男
藤原良二
24後編 さよならホセフィーナ山本優富沢和雄広川和之
総集編

第23話と第24話は本放送時は未放送に終わったが、翌年1月の12チャンネルでの再放送時に、第23話と第24話の内容を含む総集編として放送された。なお単独で全24話が放送されたのは、チバテレビをはじめ一部の放送局だけであった。

ビデオソフト化

  • 1984年に東芝映像ソフトから総集編のビデオソフトがVHSとベータで発売された[14]。ビデオはその後一切再発売されておらず、BD・DVD化も行われていない。
  • 原作側との権利が切れた際にオリジナルフィルムを海外に返却してしまい、現在、国内の一部の話数の放送用プリントフィルムが紛失している。CS放送のファミリー劇場で再放送が行われた際には東北新社経由でフィルムが捜索されたが、放送可能な素材は12回分しかなかった。権利元の話によると、全話、現存するがフィルムの状態が悪い為に全話の放送及びソフト化が困難とされている。テレビ局、ビデオ会社など大きなスポンサーを見つけない限り映像修復は困難との事である。
  • 2013年に日本コロムビアから発売されたDVD『大杉久美子TV主題歌大全集』にオープニング映像とエンディング映像が収録されている。

後世への影響

アニメ監督の今川泰宏は、「Febri」とのインタビューの中で、自分がアニメ業界に入るきっかけとして本作を挙げており、思春期前の子どもの心理を童話的なタッチで描きつつも大人の目線も織り込まれていることが衝撃的だったと話している。 たとえば、「生きているものを食べるのはかわいそう」という考えから主人公のサンティーが衰弱する回では、最後のナレーションで大人に向けたメッセージを発することでエピソードの骨格を転換していて感心したと今川は話しており、子どもを叱るのが当たり前だった時代に実践していたのがすごいとも語っている。また、主人公の唯一の理解者である老婆が死亡する回では、老婆の死に対する大人たちの描写が非常にリアルだったと今川は述べている。今川はホセフィーナとの別れを描いた最終回についても自然でよかったと話しており、少年の成長を描いた作品が好きになった理由としても挙げたほか、『ミスター味っ子』にも影響を与えたと語っている。[2]

脚注

  1. 『サンデー毎日』1979年12月30日号、91頁。
  2. “今川泰宏①アニメの仕事をしようと思った『くじらのホセフィーナ』 | Febri”. Febri | アニメカルチャーメディア (2021年5月17日). 2024年3月19日閲覧。
  3. 『北海道新聞』(縮刷版) 1979年(昭和54年)4月 - 9月、テレビ欄。
  4. 「全国放映リスト」『アニメージュ』1979年10月号、徳間書店、70頁。
  5. 『福島民報』1979年12月15日付朝刊、テレビ欄。
  6. 『福島民報』1982年2月5日 - 3月11日付朝刊、テレビ欄。
  7. 「全国放映リスト」『アニメージュ』1979年10月号、徳間書店、71頁。
  8. 『北國新聞』1980年10月24日付朝刊、テレビ欄。
  9. 「全国放映リスト」『アニメージュ』1982年9月号、徳間書店、96頁。
  10. 「全国放映リスト」『アニメージュ』1980年4月号、徳間書店、65頁。
  11. 「全国放映リスト」『アニメージュ』1981年10月号、徳間書店、101頁。
  12. 『アニメージュ』1979年7月号、徳間書店、64頁。
  13. 『アニメージュ』1979年8月号、徳間書店、66頁。
  14. 「'89ビデオソフト全カタログ」1989年、小学館、テレパル/ビジパル共同編集

外部リンク

東京12チャンネル 月曜19:30枠(1979年4月 - 6月)
前番組 番組名 次番組
くじらのホセフィーナ
東京12チャンネル 火曜19:30枠(1979年7月 - 8月)
くじらのホセフィーナ
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