ウインレジェンド

ウインレジェンドは、日本競走馬インド種牡馬。主な勝ち鞍は2006年葵ステークスオープン[3]

ウインレジェンド
欧字表記 Win Legend
品種 サラブレッド
性別
毛色 黒鹿毛
生誕 2003年3月4日(21歳)
抹消日 2008年5月8日[1]
サンデーサイレンス
シンコウノビー
母の父 Nashwan
生国 日本の旗 日本北海道門別町
生産者 シンコーファーム
馬主 (株)ウイン
調教師 瀬戸口勉栗東[2]
鮫島一歩(栗東)
競走成績
生涯成績 11戦3勝
獲得賞金 4756万8000円

近親にウォーニングコマンダーインチーフレインボウクエストなどの名馬がいる良血馬で、2003年に生まれたサンデーサイレンスのラストクロップ(最後の世代)の1頭として期待を集めたが[4]、普段はおとなしいものの競馬になると燃え過ぎてしまう「限度を超えたキツイ気性」[5][6]のために競走馬としては大成できず重賞未勝利に終わった。引退後、インドに種牡馬として輸出されると「インドのフランケル」の異名を持つサーセシルをはじめ10頭以上のクラシック競走勝ち馬を輩出し、インドスタッドブックに「殿堂入り種牡馬」として顕彰されている[7][8]

戦績

2003年一口馬主クラブのウインレーシングクラブから30万円×400口の総額1億2000万円で募集され[9]、同期の募集馬の中でも群を抜いた高額ながら10月の募集開始から2か月後の12月中旬には満口のため募集終了となった[10]。英語の「伝説」を由来とするウインレジェンドと命名され[5]栗東トレーニングセンター瀬戸口勉厩舎に入厩した。

2005年10月22日、京都競馬場の2歳新馬戦(芝1400m)で福永祐一騎乗によりデビューし、良血を評価された1番人気に応えて快勝 [11]。 しかし条件競走で人気を裏切る敗北を続け、2006年4月9日、6戦目の500万下でようやく2勝目を挙げた[1]

中1週の4月23日に出走した3歳オープン・橘ステークス(芝1200m)では1番人気に推されるが14番人気のセレスダイナミックにゴール前で差し切られて2着[12]。次走5月14日の葵ステークス(芝1400m)では川田将雅に乗り替わり、4馬身差で逃げ切る楽勝で圧倒的1番人気に応えた[13]

夏はCBC賞セントウルステークスと古馬を相手に1200mの重賞に出走するが2ケタ着順で連敗。セントウルSから中1週でダートに転戦し、長谷川浩大騎乗で9月23日のペルセウスステークス(ダート1200m)に出走するが、ゲートに突進して頭をぶつけ、外傷性左鼻出血を発症。ゲートを出た後コース上でしばらく立ち止まり、馬群が3コーナー手前に差しかかったところでようやく動き出すと血まみれのまま走り続けて完走、前馬から50秒以上離された2:03.5の大差シンガリ負けを記録した[14][15]。このレースの後は長期休養に入り、2007年2月28日に瀬戸口調教師の定年引退による厩舎解散のため鮫島一歩厩舎に転厩した[2]

突進事故による左目の失明や脚部不安に苦しんで休養は長引き、5歳になった2008年春には復帰を目指して石川県小松市の小松温泉牧場で調整が進められていたが、4月29日の調教後に左前脚に屈腱炎を発症し、全治1年以上と診断されたため引退が決定された[5]

競走成績

以下の内容はnetkeiba.comの情報[16]に基づく。

競走日競馬場競走名距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順タイム
(上がり3F)
着差騎手斤量
[kg]
1着馬(2着馬)馬体重
[kg]
2005.10.22 京都 2歳新馬 芝1400m(良) 10 8 10 001.70(1人) 01着 R1:22.5(36.6) -0.2 0福永祐一 55 (アロットオブラブ) 482
0000.11.05 京都 2歳500万下 芝1400m(良) 12 6 7 001.80(1人) 02着 R1:21.7(35.6) -0.2 0福永祐一 55 エムエスワールド 478
0000.11.20 京都 2歳500万下 芝1400m(良) 8 3 3 002.20(1人) 02着 R1:22.9(35.1) -0.2 0福永祐一 55 ロジック 478
0000.12.03 阪神 千両賞 500万下 芝1400m(良) 16 3 5 002.80(2人) 05着 R1:23.3(36.5) -0.4 0福永祐一 55 ゴウゴウキリシマ 478
2006.01.07 京都 3歳500万下 ダ1800m(良) 10 5 5 004.80(3人) 10着 R2:00.1(44.0) -6.3 0福永祐一 56 マルブツリード 488
0000.04.09 阪神 3歳500万下 芝1400m(良) 13 8 13 003.40(2人) 01着 R1:21.9(35.6) -0.7 0福永祐一 56 (メイショウゲンジ) 486
0000.04.23 京都 橘S OP 芝1200m(良) 15 4 6 001.50(1人) 02着 R1:09.3(35.1) -0.1 0福永祐一 56 セレスダイナミック 476
0000.05.14 京都 葵S OP 芝1400m(稍) 10 8 10 001.40(1人) 01着 R1:23.0(34.4) -0.7 0川田将雅 56 (コアレスコジーン) 482
0000.06.11 中京 CBC賞 GIII 芝1200m(稍) 17 2 3 009.80(7人) 14着 R1:10.4(36.8) -1.4 0赤木高太郎 51 シーイズトウショウ 492
0000.09.10 中京 セントウルS GII 芝1200m(稍) 18 8 17 032.9(12人) 10着 R1:09.7(36.4) -1.1 0川田将雅 55 シーイズトウショウ 484
0000.09.23 中山 ペルセウスS OP ダ1200m(良) 11 7 9 019.60(8人) 11着 R2:03.5(53.3) 52.6 0長谷川浩大 53 ミリオンベル 478

引退後

引退後は、現役中に種牡馬としての可能性に興味を示していたところが数件あったことから、ウインレーシングクラブによって種牡馬入りを目指して交渉が進められ[5]、日本国内で繁殖登録されないまま2008年12月18日にイギリスに輸出された[17]。当時のインターネット掲示板やブログの情報では最終的な行き先はトルコとされていたが[18][19]、トルコのスタッドブック[20]に種牡馬として登録された記録がなく、同国に実際に輸入されたかどうかは明らかでない。その後、移動経緯は不明ながら1年後の2010年からインドパンジャーブ州のダッシュメッシュスタッド (Dashmesh Stud)で種牡馬として供用開始され、2011年に初年度産駒が誕生した[21]

2013/2014年シーズンに初年度産駒がデビューし、同シーズンのファーストシーズンサイアーチャンピオンを達成[22]2015年7月12日、エンジェルダスト(Angel Dust)がダービーバンガロール(Derby Bangalore)を制して産駒によるインド国内G1初勝利を果たした[23]

ウインレジェンドは競走馬時代は気性の問題もあり短距離のレースを走って距離1400mでのみ勝ち星を挙げたが、母系にクラシックディスタンスに対応できるスタミナを裏付ける血統背景を有しており、インドで多くのクラシック競走勝ち馬を輩出することに成功した[7]2022年10月30日、ワンスユーゴーブラック(Once You Go Black)がマイソールダービー(Mysore Derby)に勝利し[24]、クラシック競走に勝利した産駒が11頭となった[8]

産駒の中からインド国内G1を4勝したサーセシル(Sir Cecil)が種牡馬入りしている[7]

主な産駒

すべてインド国内G1勝ち馬[25]

  • 2012年産
    • Angel Dust / エンジェルダスト(ダービーバンガロール(夏)、バンガロールダービー(冬))
  • 2013年産
    • Hall of Famer / ホールオブフェイマー(カルカッタダービー、インドダービー)
  • 2015年産
    • Sir Cecil / サーセシル(コルツチャンピオンシップS、ダービーバンガロール、マイソールダービー、インド2000ギニー)
    • Punjabi Girl / パンジャビガール(フィリーズチャンピオンシップS)
  • 2018年産
    • A Star is Born / アスターイズボーン(インド2000ギニー、インディアンチャンピオンカップ)
  • 2019年産
    • Once You Go Black / ワンスユーゴーブラック(マイソールダービー)

血統表

ウインレジェンド血統(血統表の出典)[§ 1]
父系ヘイロー系
[§ 2]

*サンデーサイレンス
1986 青鹿毛
父の父
Halo
1969 黒鹿毛
Hail to Reason Turn-to
Nothirdchance
Cosmah Cosmic Bomb
Almahmoud
父の母
Wishing Well
1975 鹿毛
Understanding Promised Land
Pretty Ways
Mountain Flower Montparnasse
Edelweiss

*シンコウノビー
1995 栗毛
Nashwan
1986 栗毛
Blushing Groom Red God
Runaway Bride
Height of Fashion Bustino
Highclere
母の母
Christabelle
1983 栗毛
Northern Dancer Nearctic
Natalma
Where You Lead Raise a Native
Noblesse
母系(F-No.) シンコウノビー(USA)系(FN:14-f) [§ 3]
5代内の近親交配 Almahmoud 4×5=9.38%、Native Dancer 5・5(母内)=6.25% [§ 4]
出典
  1. ウインレジェンド”. JBIS. 2023年9月1日閲覧。
  2. ウインレジェンド”. netkeiba.com. 2023年9月1日閲覧。
  3. ウインレジェンド”. JBIS. 2023年9月1日閲覧。
  4. ウインレジェンド”. JBIS. 2023年9月1日閲覧。

出典

  1. 競走馬情報 ウインレジェンド”. JRA. 2023年9月1日閲覧。
  2. マルカラスカルは増本豊厩舎へ”. netkeiba.com (2007年2月28日). 2023年9月1日閲覧。
  3. ウインレジェンド”. JBIS. 2023年9月1日閲覧。
  4. 募集馬詳細 シンコウノビーの03 牡(父:サンデーサイレンス) - ウインレーシングクラブ - ウェイバックマシン(2003年10月9日アーカイブ分)
  5. 所属馬詳細”. ウインレーシングクラブ. 2023年9月1日閲覧。
  6. CBC賞・最新情報、ウインレジェンドなど”. netkeiba.com (2007年6月6日). 2023年9月1日閲覧。
  7. Srinivas Nargolkar (2022年9月17日). NEW STALLIONS”. indianrace.com. 2023年9月1日閲覧。
  8. Hall of Fame Stallions”. Indian Stud Book. 2023年9月1日閲覧。
  9. 過去の募集馬一覧”. ウインレーシングクラブ. 2023年9月1日閲覧。
  10. ウインレーシングクラブ - ウェイバックマシン(2003年12月20日アーカイブ分)
  11. 良血ウインレジェンド、初戦快勝”. netkeiba.com (2005年10月22日). 2023年9月1日閲覧。
  12. 橘S、セレスダイナミックが豪快に差し切る”. netkeiba.com (2006年4月23日). 2023年9月1日閲覧。
  13. 葵S、ウインレジェンドが4馬身差逃げ切り”. netkeiba.com (2006年5月14日). 2023年9月1日閲覧。
  14. ペルセウスステークス”. netkeiba.com (2023年9月23日). 2023年9月1日閲覧。
  15. 藤田騎手が年間100勝達成”. netkeiba.com (2006年9月23日). 2023年9月1日閲覧。
  16. ウインレジェンド”. netkeiba.com. 2023年9月1日閲覧。
  17. 輸出入馬”. 血統書サービス. ジャパン・スタッドブック・インターナショナル. 2023年10月13日閲覧。
  18. ウインレジェンドの掲示板”. netkeiba.com. 2023年9月1日閲覧。
  19. ウインレジェンド”. 父系馬鹿 (2012年3月20日). 2023年9月1日閲覧。
  20. At Sorgulama”. Yüksek Komiserler Kurulu. 2023年9月1日閲覧。
  21. Srinivas Nargolkar (2013年12月30日). SEASON'S GREETING”. indianrace.com. 2023年9月1日閲覧。
  22. Srinivas Nargolkar (2015年8月1日). FRESHMEN STALLIONS OF 2015-16 PART-1”. indianrace.com. 2023年9月1日閲覧。
  23. Pattern Race Results 2014-2015”. Indian Stud Book. 2023年9月1日閲覧。
  24. Pattern Race Results 2021-2022”. Indian Stud Book. 2023年9月1日閲覧。
  25. Pattern Race Results”. Indian Stud Book. 2023年9月1日閲覧。

外部リンク

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