クレスト・オブ・ア・ネイヴ

『クレスト・オブ・ア・ネイヴ』(Crest of a Knave)は、イギリスのプログレッシブ・ロック・バンド、ジェスロ・タルが1987年に発表した16作目のスタジオ・アルバム。

『クレスト・オブ・ア・ネイヴ』
ジェスロ・タル の スタジオ・アルバム<meta itemprop='albumReleaseType' content='アルバム' />
リリース
ジャンル プログレッシブ・ロック
時間
レーベル クリサリス・レコード
プロデュース イアン・アンダーソン
専門評論家によるレビュー
  • AllMusic 星2.5 / 5<meta itemprop='reviewBody' content='2.5' /><meta itemprop='bestRating' content='5' /><meta itemprop='worstRating' content='0' /> link
チャート最高順位
  • 7位(スイス[1])
  • 10位(ドイツ[2])
  • 19位(イギリス[3]、オーストリア[4])
  • 32位(アメリカ[5])
  • 40位(スウェーデン[6])
ジェスロ・タル アルバム 年表
オリジナル・マスターズ
(1985年)
クレスト・オブ・ア・ネイヴ
(1987年)
20イヤーズ・オブ・ジェスロ・タル
(1988年)

背景

中心人物のイアン・アンダーソンが喉の病気を抱えていたため、ジェスロ・タルはしばらく活動を停止しており、結果的には『アンダー・ラップス』(1984年)以来3年ぶりの新作となった[7]。収録曲のうち「スティール・モンキー」、「ドッグス・イン・ザ・ミッドウィンター」、「レイジング・スティーム」はドラマー不在の編成でレコーディングされ、アンダーソンがドラム・プログラミングも兼任した[8]。

反響

全英アルバムチャートでは10週トップ100入りし、最高19位を記録した[3]。また、全英シングルチャートでは本作からの「スティール・モンキー」が84位、「シー・ワズ・ア・ダンサー」が55位に達した[9]。

アメリカでは28週Billboard 200入りし、1987年12月12日には32位に達した[5]。オーストリアのアルバム・チャートでは初登場19位となり、『ザ・ブロードスウォード・アンド・ザ・ビースト』(1982年)以来約5年ぶりに、同国におけるチャート入りを果たした[4]。

評価

第31回グラミー賞では最優秀ハードロック/メタル・パフォーマンス賞を受賞し、バンド初のグラミー受賞を果たした[10]。しかし、一般的な認識ではジェスロ・タルはヘヴィメタル・バンドとみなされておらず、授賞式でプレゼンターを務めたアリス・クーパーは2016年、「誰もが受賞者はメタリカだと思っていた」「受賞者はジェスロ・タルと発表したら、会場は2分ぐらい沈黙して、それから皆が爆笑した。俺がジョークを言ったと思ったんだよ」と振り返っている[11]。また、イアン・アンダーソンは2012年、この件に関して「ジェスロ・タルが受賞した時には、信じられなかった人々のブーイング、野次、絶句が続いたもので、私はナショナル・アカデミー・オブ・レコーディング・アーツ・アンド・サイエンスの6千人が、ジェスロ・タルをヘヴィロック・バンドやヘヴィメタル・バンドとみなして投票したとは思いたくない。連中は私達が『良い奴らなのにグラミー賞を受賞したことがない』ってことで受賞させたんだろう。悲しいことに、それからも『片足立ちのフルート奏者賞』は創設されていない。それなら毎年受賞できるのに」と語っている[12]。なお、本作のメタル部門でのグラミー受賞は、2015年2月8日付の『ガーディアン』紙の記事「ミリ・ヴァニリからスティーリー・ダンまで、最も不可解な5つのグラミー賞」でも言及された[13]。

Bruce Ederはオールミュージックにおいて5点満点中2.5点を付け「イアン・アンダーソンと仲間達は、このレコードでジェスロ・タルのサウンドをアップデートさせようと意識的に努力したように思える」「全体的に見れば、かなりの成功作であり、間違いなく1978年以降の彼らが発表したアルバムとしては最高傑作である」と評している[14]。

収録曲

全曲ともイアン・アンダーソン作。下記リストはCDに準拠しており、5.と8.(いずれもシングルB面曲)はLPには収録されていない[7]。

  1. スティール・モンキー "Steel Monkey" – 3:37
  2. ファーム・オン・ザ・フリーウェイ "Farm on the Freeway" – 6:31
  3. ジャンプ・スタート "Jump Start" – 4:55
  4. シー・ワズ・ア・ダンサー "Said She Was a Dancer" – 3:41
  5. ドッグス・イン・ザ・ミッドウィンター "Dogs in the Midwinter" – 4:29
  6. ブダペスト "Budapest" – 10:05
  7. マウンテン・メン "Mountain Men" – 6:21
  8. ウェイキング・エッジ "The Waking Edge" – 4:47
  9. レイジング・スティーム "Raising Steam" – 4:12

2005年リマスターCDボーナス・トラック

  1. パート・オブ・ザ・マシーン "Part of the Machine" – 6:54

参加ミュージシャン

アディショナル・ミュージシャン

脚注

注釈

  1. フランス系をルーツとし姓の表記は“Barre”のため、日本では“バレ”と読まれることも多いが、イギリス人であり“バー”と発音するのが正しい[15]。

出典

  1. Jethro Tull - Crest Of A Knave - hitparade.ch
  2. Offizielle Deutsche Charts
  3. JETHRO TULL | full Official Chart History | Official Charts Company - 「ALBUMS」をクリックすれば表示される。
  4. Jethro Tull - Crest Of A Knave - austriancharts.at
  5. “Jethro Tull Crest Of A Knave Chart History - Billboard 200”. Billboard. 2019年11月24日閲覧。
  6. swedishcharts.com - Jethro Tull - Crest Of A Knave
  7. “Crest of a Knave”. jethrotull.com. 2019年11月24日閲覧。
  8. Jethro Tull - Crest Of A Knave (2005, CD) | Discogs
  9. JETHRO TULL | full Official Chart History | Official Charts Company
  10. “Jethro Tull - Artist”. GRAMMY.com. Recording Academy. 2019年11月24日閲覧。
  11. Kielty, Martin (2019年2月22日). “30 Years Ago: Metallica Lose Grammy to Jethro Tull”. Ultimate Classic Rock. Loudwire Network. 2019年11月24日閲覧。
  12. “Jethro Tull's Ian Anderson Reflects On His 'Metal' Grammy Win”. Blabbermouth.net (2012年2月11日). 2019年11月24日閲覧。
  13. Nelson, Brad (2015年2月8日). “Five of the Grammys most mystifying awards, from Milli Vanilli to Steely Dan”. The Guardian. Guardian News and Media. 2019年11月24日閲覧。
  14. Eder, Bruce. “Crest of a Knave - Jethro Tull”. AllMusic. 2019年11月24日閲覧。
  15. “マーティン・バー、ジェスロ・タルのデビュー50周年を祝うライヴ作を発表【前編】”. 2021年3月31日閲覧。

外部リンク

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